ある読者の方より四柱推命の空亡についてお尋ねがあり、それについてわたくしはつぎのようにご返答しました。
『わたくしも日本で習った四柱推命では、空亡はほとんどみていませんでした。いま、台中でお世話になっている陳老師の八字は、空亡も出てきます。空亡のみならず、天徳、月徳貴人などの神殺もみておられます。しかし、看命の基本は五行の生剋化合で喜忌を出し、用神を求めていくやり方です。神殺看法を否定するものでなく、補完的にみておられるように思います。わたくしも、いまはそれに倣っています。』
さて、日本では、四柱推命の空亡や貴人等の神殺の取り扱いに苦慮されている方が少なくないように思います。
看命に際して、まったく無視する方もおられれば、かなり考慮される方もおられるようです。
この四柱推命の神殺に関して、わたくしのいまの見解は上記に記しましたが、さらに詳しく申し上げます。
結論は、欽天四化紫微斗数を学んで、空亡や天徳、月徳貴人などの神殺は考慮に値すると考えています。
理由は、まず、四柱推命も紫微斗数も、もともとは七政四余から生まれた命術であり、源流は一緒です。
そして、これまで何度も申し上げていますように、四柱推命と欽天四化紫微斗数はとてもよく似た命術だということです。
わたくしのこれまでの欽天四化による鑑定では、つぎのように宮が破れている方は、月支空亡の方、月支や日支が刑冲会合で無作用になっている方が非常に多いように感じています。
また、天徳、月徳貴人などの神明の加護の星をお持ちの方は、紫微斗数ではつぎのような方に見受けられます。
もとより四柱推命看命の基本は五行の生剋化合で喜忌を出し、用神を求めて云々するのが、現代的な看法だと思いますが、それだけでは分からないことが空亡や貴人等の神殺が教えてくれているように思います。
最後に申し上げたいことは、欽天四化紫微斗数は、日本では忘れ去られようとしている四柱推命の神殺看法も加味した優れた命術であるとわたくしは確信しています。
きょうもお読みいただき、有り難うございました。
芦屋占い処・占風鐸 代表 田中宏明
芦屋占い処・占風鐸