一昨日、読者の方よりつぎのようなご質問をいただきました。
自化忌とはどういうものでしょうか。生年化忌とは別ものでしょうか。
ある宮に生年化忌がついているとして、その宮と、そこにある星すべてに生年化忌がつく→宮と星すべてに凶作用ということになりますか?
命盤のどこに自化忌があるのか分からずにおります。どういうルールで、自化忌は見つけられるのでしょうか。
また、寅申巳亥の4つの宮に自化忌だけでなく、生年化忌がある場合も気をつけるべきでしょうか。
ある宮に生年化忌がついているとして、その宮と、そこにある星すべてに生年化忌がつく→宮と星すべてに凶作用ということになりますか?
命盤のどこに自化忌があるのか分からずにおります。どういうルールで、自化忌は見つけられるのでしょうか。
また、寅申巳亥の4つの宮に自化忌だけでなく、生年化忌がある場合も気をつけるべきでしょうか。
以下に、順番にわたくしの意見を述べさせていただきます。
これが正しい答えかどうか断定はできませんが、これまでにわたくしが知り得た限りのお答えですので、よろしくご了解ください。
まず、化忌についてですが、台湾の著名な老師の著書に以下のように記されています。
①蔡明宏老師の「欽天四化紫微斗数飛星秘儀(一)」
損失、道義、変遷、駅馬、災厄、凶険、集蔵
②徐曾生老師の「紫微斗数命運分析」
損失、道義、凶禍、粘住、変動、失去、獲得
※「道義」の意味は不明です
※日本語にないものは、同意味の日本語にしています。
また、台中でご指導いただいている、陳永瑜老師は化忌についてつぎのようにおっしゃっています。
不順、トラブル、サラリーマン、獲得、債、囚
生年化忌と自化忌の違い
生年化忌と自化忌の違いは、簡単にいえばつぎの図です。
生年化忌は先天のもので、天地定位で「地」であり、絶対です。
どなたにも必ずいずれかの宮の星に付くことになります。
ですから、基本的に生年化忌(※生年四化すべて)自体は吉凶はないとされます。
ここでいう、欠債は前世の借金のようなものですが、必ずしもよくない作用ではありません。どちらかといえば、とても気になるもの関心があるものと考えたほうがよいでしょう。
また、欽天四化では、化禄と化忌は財そのものを意味しますので、生年化忌は先天的に授かった財の意味があります。
ですから、生年化忌は六内宮(命・財・疾・官・田・福)にあったほうがよいとされます。
ただ、問題なのは、生年化忌のある対宮は必ず冲をみて凶とします。
故に、六内宮のうち、福徳宮には生年化忌はないほうがベターといえます。なぜなら、福徳宮の生年化忌は、必ず財帛宮を冲するからです。
自化忌は残念ながら、後天作用ですべてにおいて凶のはたらきです。(欽天四化では自化忌だけでなく、自化禄、自化権、自化科もすべて凶となります)
生年化忌の宮に自化忌があれば、自化忌のよくない作用が全面に出てくることになります。
双星の宮にある自化忌は?
ご質問は、生年化忌がある宮に、生年化忌ではない他の星があれば、その星や宮全体も凶になるのですか? ということですが、生年化忌は凶ではありませんので、ご質問の内容は表題のようにしました。
つまり、つぎのような場合です。
このような場合は、宮全体を考察するときは財帛宮が自化忌として凶と判定します。
そうではなくて、主に人との縁を考察するときは個別に判定します。
つまり、この場合は太陽が自化忌なので夫のほうに問題が出ます。
太陰も影響はなしとはいえませんが、太陰が自化忌ではありませんので、妻のほうには原則問題は発生しないとみます。
このように物や事なら、宮位全体で考え、人についてはそれぞれの星でみたほうがよいかと思います。
また、自化忌はどのようにしてとるかですが、それは上図のように甲の宮に化忌が付く太陽星があれば、それを太陽が自化忌と呼んでいます。
寅申巳亥の自化忌と生年化忌について
寅申巳亥に自化忌があれば、いずれの宮でも事故や災害にご注意ください。
また、申宮は原始命盤で遷移宮、亥宮のそれは子女宮です。
この申と亥宮には生年化忌はないほうが無難です。
なぜなら、必ず原始命盤の命宮と田宅宮を冲することになるからです。
以上、ご質問に対する回答を申し上げました。
最後に、実際の鑑定は、生年化忌と自化忌は、同時にみていく必要がありますのでご注意ください。
きょうもお読み頂き、有り難うございました。
芦屋占い処・占風鐸 代表 田中風州
芦屋占い処・占風鐸