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みんなと同じでなくちゃいけないの?
 どれほど同じならまともだって言ってもらえるの?
 
  (「はみだしっ子」 三原順)
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皆とはぐれて孤児院で過ごしていたマックスが
孤児院の子はもともじゃないと言われ
「どうすればまともになれるかわからない」と
再会したグレアムに訴えます。
そのときのグレアムの言葉がこれです。
「わからない」と泣くマックスに
グレアムが聞きます。
「じゃ、マックスは片目しか見えない僕をまともじゃないと思ってた?」
「そんなの思わない」
と、マックスは答えますが
そのあとのやりとりが、とても深いんです。
「グレアムは平気だったの?
ボク達・・片方の目しか見えないのわかんなくて・・一人で・・」
「淋しかったけど・・悲しくはなかったよ・・」
多くの人、その文化の標準みたいなものと違うということは
無理解からの理不尽さに傷つくことがあります。
また、それとは別に
自分自身の気持ちの上での寂しさを抱えることも多い。
自分だけ・・
わかってもらえない・・
という寂しい気持ち
けれども
寂しいこと=悲しいことではないんです。
大切な人がいて、幸せも喜びも感じられるから。
「初めて会ったとき、なんだか寂しさを感じた。
でもね、あなたは、寂しいけれど悲しんではいなかった。」
以前、わたしが友人に言われたことを思い出しました。
