『感情移入しすぎると、わかったつもりになってしまう』 | そのままでいいよね☆ゆるなら風舎

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くにのまほろば《奈良》大和郡山市で
『カウンセリングルーム風舎』を営んでいる女性カウンセラーの日記です。
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 感情移入しすぎると、わかったつもりになってしまう


  (杉咲花)

 

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俳優の杉咲さんは

以前は、役の人物に深く感情移入して

実生活の中でも、その役の感情をひきずってしまっていたそうで

「それがいいと思っていた」

と言います。

 

ところが

『市子』という映画の撮影のとき

「人のことをわかるってことはないんだな」

と、実感したそうです。

 

杉咲さんは言います。

「感情移入しすぎると、わかったつもりになってしまう」

 

わかったつもりで演技すると

結局、その役から離れてしまうというのです。

 

 

わたしたちカウンセラーと同じだなと思いました。

 

クライエントさんの話をお聴きしていると

真剣に聴くからこそ、自分の中にも様々な感情が起こります。

大きな波が起こることもあります。

 

ドラマや映画など観ていて

登場人物に感情移入するときは、大きな波が起こっている状態ですね。

 

ドラマや映画を観ている場合は、それでいいのです。

自分の感情や感覚に浸ってしまえばいいのですから。

 

けれども

心理支援は、それでは成り立たない。

 

感情移入というのは

自分の感情や感覚が主体になってしまうので

それで「わかった」と思い込んでしまうと

その方の感情・感覚とは離れて行ってしまうからです。

 

自分勝手な解釈で、わかったつもりにならないこと。

わからないのだという謙虚さを常に持っておくこと。

 

それは

人と真摯に向き合うならばとても大切なことなんです。

 

 

 

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