カウンセリングを卒業されるとき
クライエントから
「ここなんです。」
と言われたことが
何度かありました。
「わたしがここに座っていて、先生がそこにいる。ここです。」
穏やかな、静かな口調だったり
照れるようなようすだったり
含み笑いをしながらだったり
表情や口調はさまざまです。
どんな気持ちで
どういうことを表現されているのかも
やはり、人それぞれだと思いますが
そのときは
「ここなんです」
という表現がぴったりなんだと感じるので
説明を求めたことはありません。
しみじみと、ただ受け取るのです。
その「ここ」という場所は
もう既に、その方の中に存在しているんだなぁと思いながら。