*** *** *** ***
区切りなんてつけなくていいんじゃないですかね
(「あなたのそばで明日が笑う」)
*** *** *** ***
震災で夫を亡くした主人公が
区切りをつけて前を向かなきゃというようなことを言ったとき
建築士の男性が言ったひとこと
「区切りなんてつけなくていいんじゃないですかね。
どっちが前でどっちが後ろかなんて、誰にもわかんないですよ。」
優しい言葉だなぁ。。
物凄く辛い体験によって、深く心に傷を負ったとき
その傷が癒えることがあるなんてことは想像できないものだし
時間がたち傷が少しずつ癒えたとしても
悲しみを手放すなんてしたくないことだってある。
ところが、時間がたつにつれ
周りが心配して
「そろそろ区切りをつけたら?」と言ったり、、
自分自身も
「どこかで区切りをつけなきゃ」と思ったり、、
わたしは思うのです。
無理に区切りをつけようとすると
かえって、苦しくなるんじゃないかなって。
変化というのはじんわりとゆっくり起こるもの。
心の状態が、突然パキッと変わるなんてことはない。
はい!今から区切りですよ
なんていうのは乱暴なことのように思うのです。
それは自分を苦しめてしまうんじゃないかな。