瞬間の感情とかボキャブラリーとか | そのままでいいよね☆ゆるなら風舎

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くにのまほろば《奈良》大和郡山市で
『カウンセリングルーム風舎』を営んでいる女性カウンセラーの日記です。
カウンセリング・箱庭療法・心理学レッスン・セラピスト支援などをしています。

昔、塾で小学生を教えていたのですが
子供の例に漏れず、あちこちで喧嘩が起こります。

「Aちゃんなんか、大嫌い!」
「わたしだって、Bちゃん大嫌い。もう、絶交だからね!」

そんなAちゃんとBちゃんが
仲良くおしゃべりしながら帰っていく

なんてことは、よくあることでした。

わたしたち講師は
「3分間の絶交」と呼んで
笑ったものです。


お互いに「大嫌い」と言ったのは
瞬間の感情としては本気だったと思います。
けれども
AちゃんもBちゃんも
相手を「好き」という気持ちも
「大嫌い」な瞬間もなくなってはいないのです。

Bちゃんは「絶交」と言っているけれど
この瞬間、どんなに本気で「大嫌い」なのかを
表現しているにすぎなくて
「絶交」の意味を知らないことすら、わかっていません。
けれども
Aちゃんも同じなので、大丈夫なんです。


瞬間の感情を
そのときに持っているボキャブラリーで表現する。
お互いにそうなので
AちゃんとBちゃんは
仲良く一緒に帰っていくんですね。


「大嫌い」という瞬間も
「好き」な気持ちは、ちゃんとある。

人は
いつから
そういった単純なことを忘れてしまうのかな。


ボキャブラリーがどんどん増えていく過程で
言葉に、自分なりのイメージを付加していくので
その言葉の、自分の解釈に振り回されてしまうんです。


BちゃんはAちゃんを大嫌いで
絶交したいのでしょうか。

そうじゃないですよね。

当時の講師仲間は
普段のAちゃんとBちゃんを、よく見ていたので
「3分間の絶交」って笑ったんです。


大人になっても
第三者なら、それができるんですけれど
渦中にいると、難しいですね。

とっても難しいことを承知で
言ってみたい。



瞬間の感情
そこに意識が集中してしまっていて
それを、その人のボキャブラリーで投げてきたとき

瞬間的に
とても傷つくのはあたりまだけれど

相手がどんな人なのか
相手がどんなふうに自分に接してきてくれたか
思い出してみてほしい。

もしかしたら
AちゃんとBちゃんみたいに
「3分間の絶交」ですむかもしれませんよ。