あたりまえを抱きしめる

知らない町をうろうろしてみると、
あたりまえのことが
そうじゃないような気がする。

木を揺らす風の匂いが心地よかったり、
たまたま見つけた珈琲店のマイルドブレンドがやけにおいしかったり、
フラッと立ち寄った雑貨店でカップを買ってしまったり・・。

そうやって気に入ってしまった町には
また何度も足を運んで
知っている町になっていくんだろうか。

昨日あたりまえじゃなかったことも
あたりまえになっていく。

あたりまえの１つ１つに
物語がある。

感動の積み重ねが
あたりまえになっていくと思うと
そのあたりまえは
とても愛しく感じられる。

町に出会う、何かに出会う、誰かに出会う。。
景色や絵画や音楽や文章や。。人や。。

あたりまえじゃないものに出会って
感動をおぼえたとき
「生きてきてよかった」
と思う。

そして

あたりまえを抱きしめるときもまた

更なる深い感動をおぼえ

しもじみと
「生きてきてよかった」
と思うのだ。