風古堂の豆本紹介~『茶ペンタ』 | 豆ピアノの 風 古 堂(ふうこどう)

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小さいもの、古いものが大好きなクラフトマンです。
小さな豆本を作っています。

グッとくるもの、大好きなこと、クスっと笑っちゃうものを見つけたら 
ココにお知らせにきますね♪

10歳ころだったか、父のお古の一眼レフカメラをもらいました。

今のスマホやデジカメのカメラとは違うので、

レンズをはずして望遠に変えたり接写レンズにしてみたり、

フィルムを入れて、巻き上げてはシャッターを切るという

一連の動きが大好きでした。

 

撮るまでにはシャッタースピードや露出を決めるダイヤルを回したり…やることがいっぱいあって楽しかったぁ(*^_^*)

(今も昔も、動かすところが多いと嬉しい♪)

 

もちろんオートフォーカスじゃないので、

まずはピントが合ってるというのが

写真を撮る時の大事なポイントでした。

(当時の成功率は・・・たぶん3割かな。。。えーんべそそそ)

 

『茶ペンタ』というこの豆本は、

子供の頃に持っていたそのカメラに似せて作りました。

 

 

レンズカバーに見立てたバネホックの頭(かしら)を付けた

合皮リボンを、リボンごとカチッとめくると

中にはレンズが。

レンズもホックで出来ています。

レンズの隣にあるのは、セルフタイマーに見立てた板ダルマという手作りアクセサリーに使うパーツです。

 

本体はヒノキを削った木製。

カメラの形が出来たら塗料を塗っては乾かし、

ヤスリをかけては塗って・・・を繰り返します。

 

艶消しの黒い塗料を2回、グレーを2~3回、

その上に銀色を2回以上塗り重ねてから布で磨くと

丸みを帯びてきて光る・・・ような気がします(*^_^*)

 

 

シャッターは動かないのですけど、巻き上げは動きます♪

『茶ペンタ』のレンズに向かって右側にある

大きいダイヤルは、『巻き戻しクランク』と呼ばれるもので、

フィルム一本撮り終わった後にこれを回して

フィルムを全部巻き戻す時に使います。

 

左側の黒に金色の革が貼ってあるちょっと小さいダイヤルは

シャッタースピードや露出をあわせるダイヤルです。

 

・・・と、これは本物のカメラの説明ですが、

これは豆本なので、どこから豆本が出て来るかと言うと・・・

 

 

カメラの裏側です(^^)上差し

 

銀色の部分に黒い四角がありますが、

これはファインダーと言って、

ここに目を近づけて中を覗くと、

これから撮る被写体を見ることが出来る小さな窓です。

(この辺がデジカメとは動きが違うとこですよね~)

 

最初に外したレンズカバーのついた合皮リボンを

そのまま後ろまで開いてくると中に折本という

蛇腹の様に折った形の豆本が出てきます。

 

 

左の方へ、ベラベラ~~っと引き出して読んでくださいね。

 

この豆本の題名は『幻影カメラ』。

 

 ❝ 昔のカメラを覗いてみたら

  セピア色の昔の風景が見えた。

  夢中になって昔の世界の写真を撮ったが

  現像したら今の風景しか映ってなかった。。。❞

 

みたいな話が書いてあります。

でも、この豆本にはその先があるんです。

 

最後の最後まで折本を引き出してみてください。

 

あなたにも、世界がセピア色に見えるファインダーが

出てきます(^_^)

 

豆本展やどこかでもし見かけたら、

触ってみてくださいね。

セピア色に見えるファインダーには、

本物のネガを切って入れてあります。

懐かしい世界が見えますよ♪