瓢(ふくべ)風鈴 | 風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

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~作品展 ものつくりをする仲間達 ギャラリー ショップ~
  大好きなもの 日頃の様子を気ままにご紹介します。

昨日実家に行って ご近所で見かけた鮮やかなノウゼンカズラ

 

 

 

これも額絵にできたらいいな~と思いながら仕上げた額絵は 白い花が咲く植物でした。

 

 

 

少しずつ色を変えた葉っぱと組み合わせます。

 

 

 

 

短冊にも葉っぱを絡ませ 金糸で蔓も延ばします。

 

 

 

 

この白い花は瓢の花

 

 

 

《瓢》はウリ科ユウガオ属 干瓢を作るユウガオの変種で 和名は《ふくべ》《ひさご》と呼ばれる植物。

北アフリカ原産だそうですが 日本には縄文時代に渡来し 最古の栽培植物のひとつと言われています。

実は この額絵を作るまで 瓢はどんな花を咲かせるか知らなかったんです。

こちらが ネットからお借りした瓢の花

ユウガオの仲間とあって 夕方に花を咲かせるそうですよ。

 

 

 

《ふくべ》や《ひさご》というよりも 《瓢箪(ひょうたん)》と言った方が 馴染みがあるかと思いますが 《瓢箪》は 《瓢(ふくべ)》の果実を加工して作った《箪(容器)》の事なんだそうです。

瓢の実は 果肉部分を取り除いて乾燥させ 古くから水筒や酒器 花器 薬や調味料の容器 縦2つに割って柄杓などに使われました。

瓢を花器として使った最初の人は 千利休なんだとか・・・

また 瓢箪の中には神が宿る縁起物と言われ 神社の破魔矢や絵馬 お守りに付けられることもあります。

 

 

海外でも瓢箪は様々な形で利用されます。

朝鮮半島では 2つ割りにして作った柄杓や食器を《パガジ》と呼び 庶民に広く活用され 南米ではマテ茶の茶器に インディアンは煙草のパイプに使ったそうです。

ちなみに シャーロックホームズのトレードマークのキャラバッシュパイプも瓢箪で作ったパイプなんだとか・・・

こちらはネットからお借りしたキャラバッシュパイプの画像です。

 

 

 

瓢箪は アートの素材として使われることも多く 以前 高麗神社に見に行った大磯芸術祭の竹灯りのイベントでは 瓢箪ランプも展示され やさしい光を楽しみました。

 

 

 

 

 

 

さて 話を作品に戻しましょう。

瓢に風鈴を添えましたが 何だか 瓢の実が間が抜けてる・・・?

 

 

 

そこで実に影と蔓を付け足しました。

左が修正前 右が修正後

少し見栄えが良くなったかな・・・。

 

    

 

    

 

 

額に入れたら 瓢風鈴の出来上がり。

 

 

 

瓢は 蔓が20mも伸びるものがあり ゴーヤのように夏の間 緑のカーテンにぴったりだそうですよ。

グリーンが茂った日よけに 夕方白い花が咲き 見た目も涼し気で 成った実も活用でき 一石三鳥ですね。

 

 

ただ ここで一つ問題が・・・

実を利用する際に中身を取り出すのには 水につけて腐らせてから乾燥させるのですが 腐った中身を取り出す時は 強烈な臭いがあり ご近所にまで漂ったり 手パーについた臭いは 石鹸で洗ったくらいではとれないそうなのでご注意を・・・。

 

 

今回仕上げた瓢風鈴で 背景に青を使った額絵が 全部で5点できました。

 

 

 

次は 動物シリーズを作ろうか・・・