奈良旅 その10 奈良町へ | 風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

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~作品展 ものつくりをする仲間達 ギャラリー ショップ~
  大好きなもの 日頃の様子を気ままにご紹介します。

奈良旅最終日は 奈良町へ。

奈良町に初めて行ったのは もう40年以上前。

当時は 古い町並みの中に 庚申信仰が残る不思議で静かな空間で 歩いていると ピ~~ンと張りつめた空気がが漂う町でしたが リノベーションした建物はカフェやお店になり 8年前に飛鳥で開催された《山里工房のなかまたち展》に参加させていただいた帰りに立ち寄った時には あまりの変わりように驚きました。

でもでも やっぱり好きな町。

 

 

 

今回の奈良旅中に泊まったホテルも奈良町の近くでした。

ホテルから 奈良町に向かう途中 早くも可愛いものを見っけ~~~

 

ショーケースに並ぶ 招き猫たち。

 

 

 

ここは 昭和40年(1985年)創業 猫の形をしたお饅頭が大人気の和洋菓子のとらやさん。

粒餡 白餡 黄身餡 抹茶餡 漉し餡と豊富な味で 親子猫 ドラ猫 三毛猫 お眠り猫など 可愛いネーミングのお饅頭を作っています。

 

 

 

もちろん 正統派の練り切などの和菓子の他 猫ちゃんの形をした琥珀糖など 見ているだけでも楽しめます。

 

 

奈良町に足を踏み入れると 目を引くものがいっぱい。

 

 

 

 

 


 

 

上のお店の漆喰塀には 和菓子の木型の様な木彫りの飾りが組み込まれています。

 

 

 

黒壁に施された白い《丸に十文字》の家紋の家

《十文字》は《多い》《終わり》という意味を持ち 日本最古のシンボルと言われているそうです。

また 十字架の《クルス》という説も・・・

中国の晋には 十字を付けた餅を食べ 厄を祓い 福を招くという風習があり 日本でも鎌倉時代に流行したとのこと。

 

 

 

奈良町の家には 《丸太格子》《虫籠窓(むしこまど)》《袖うだつ》などの特徴がありますが 全部見つけましたよ。

 

こちらは《奈良格子》とも呼ばれる《丸太格子》

採光 通風 眺望などの機能的にも優れた窓です。

格子の感覚が広いため 本来なら昼間は 外からは暗くて見えづらい室内が 見えてしまうため 簾や障子と合わせて使われることが多いのだとおか・・・。

 

 

 

奈良町の建物の中でひときわ目立つ 元暦元年(1184年)創業 二十四代 菊岡漢方局は 奈良町の建物の特徴が揃った店構えです。

 

 

 

 

①虫籠窓

 

虫籠窓は 漆喰の塗屋造りと呼ばれる町家建築の二階部分に 漆喰を塗った縦格子を設けた固定窓のことで 明り取り 通風を目的とし 開閉はできません。
二階建てが禁止されていた江戸時代 裕福な商家が物置に使った屋根裏部屋に付けることが多かった窓だったようです。

初期の虫籠窓は楕円形の小さいものが多かったようですが 明治時代には矩形(くけい)(四角形の事)の大型のものになりました。

 

 

 

②袖うだつ

 

二階の軒下に張り出した袖壁のことで 軒下を伝わってくる火災を防ぐ効果があったそうです。

 

 

 

虫食い窓の下に鎮座するのは 厄除け魔除けのために置かれている③鍾馗瓦

以前 京都 嵯峨野の化野念仏寺へ向かう街道でも 鍾馗瓦を見ました。

元々は 唐の時代に皇帝が病に伏している時に 夢の中に現れた鬼を鍾馗さんが退治 病気が完治したことから祀られるようになったとのこと。

 

 

 

菊岡漢方局の近くの民家の屋根にも鍾馗瓦が設置されている建物があります。

 

 

 

 

初期瓦は 現在京都で唯一 浅田製瓦工場で製造されているそうですが 奈良町内のショーウインドーにも 招き猫と一緒に並べられ 販売されていました。

一体¥1万前後のようです。

 

 

 

 

 

 

豆腐店として活用されているのは 江戸時代から戦前まで米問屋を営んでいた松山家住宅

 

 

 

 

松山家住宅は 有形文化財に指定されていることも在り 防火用水の赤いバケツも準備万端。

クランクの様な入り組んだ細い路地が連なる奈良町は 軽自動車が通るだけで四苦八苦あせる

大きな消防車は入れない場合が多いので 初期消火は必須ですものね。

 

 

 

西新屋町(にしのしんやちょう)と呼ばれるこの周辺は 吉祥天を祀っていたことから 《吉祥堂町》鍛冶屋があったことから《鍛冶町》とも呼ばれていたとか・・・

 

 

 

あれっ・・・!? 屋根の上にいるのは 見ざる 言わざる 聞かざるのお猿さん

 

 

 

 

 

ここは 庚申堂でした。

 

 

 

 

 

 

庚申信仰は 人間の体内にいる三尸虫(さんしちゅう)という虫が 庚申の日の夜に 帝釈天や寿命を司る神に人間の悪事を言いつけに行き 早死にさせようとすると言われているため 庚申の日の夜には 青面金剛などを祀り 夜通し眠らず宴会をしながら 三尸虫が出かけるのを阻止するという風習から始まりました。

 

 

 

玄関に下げられた真赤な身代わり猿に守られて 災難が起こりませんように

 

 

 

 

奈良町では まだまだ私のツボのものがいっぱい。

 

民家の窓にに下がった札は 《月当番》

これは ごみ当番・・・?それとも 庚申塔などのお世話当番・・・?

 

 

 

奈良のマンホール

 

 

 

 

ショーウインドーのお正月飾りetc.....

 

 

 

奈良町でのランチは何にしよう・・・

12時より早めに行った大和野菜のお店 旬彩ひよりさんは 既に満席

 

 

 

 

もう1軒の候補 古民家カフェ カナカナさんへ。

1テーブルだけ空いていて 滑り込みセーフでしたが 食事が終わって 帰る時には 何組か待っている人たちがいた人気店。

 

 

 

 

古民家をリノベーションした店内に入って気付きましたが ここは 8年前に奈良町に立ち寄った時に美味しいカレーをいただいたお店でした。

今回は 4人揃って カナカナごはん。

ヘルシーで美味しゅうございました。

 

 

 

 

 

奈良町散策 最後の場所は ロウバイが甘い香りを漂わせていた 元興寺へ。

 

 

 

元興寺は 40年前に一度行ったことがありますが ひなびたお寺というイメージが大きかったのですが 世界遺産に認定されてから整備され とても 見やすくなっていました。

(画像は パンフレットから)

 

 

 

 

満喫している奈良町散策 次回以降 もう少し 見どころをおご紹介できればと思います。