猫と灯明 | 風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

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~作品展 ものつくりをする仲間達 ギャラリー ショップ~
  大好きなもの 日頃の様子を気ままにご紹介します。

国芳の道外十二支 甲子の鼠のためストリー 大きなパーツの部分だけ出来上がりました。

 

 

 

アップリケをした後 輪郭線と 猫の顔を刺繍で描きます。

 

                    下矢印

 

 

不敵な笑みを浮かべ壁からのぞいた猫の顔 きちんと再現できたかな・・・ はてなマーク

上の画像が見本 

下の画像が再現した猫の顔。

三毛猫なので この子は女の子ですね。

グレーと黒の部分は アップリケで色を変えましたが 茶系の部分は ぼかしがかかっていたので アイシャドーで 色を付けました。

 

 

 

 

壁の穴からのぞいた先には 猫三毛猫の大好物が揃っています。

 

御供え餅を狙いに来た鼠ねずみ

 

 

 

 

灯明の油。

 

 

 

この灯明に使われている道具のこと ちょっと調べてみました。

参考にした資料は 平塚市博物館で購入した 平成24年の特別展 《くらしの今昔 電気・ガス・水道がなかった頃の道具たち》の図録です。

 

 

 

2段式の油が入っているお皿の名前は《灯明皿》(別名 油皿)

上の皿に油を注ぎますが 下の皿は こぼれた油を受けるためのものです。

 

 

 

皿に油を注ぐ《油注ぎ》

油は 菜種油などの植物油が使われました。

 

 

 

油を染み込ませ 先端に火メラメラを灯す《灯芯》には い草の髄(ずい)が使われたそうです。

 

 

 

油皿の火が風で消えないように 木枠に和紙貼ったものが行灯で 灯明や行灯は 石油ランプが普及するまでの 明治中期まで使われていました。

 

 

 

 

江戸時代 猫は年を取ると 灯明の油を舐めて 化け猫になると言われてましたが 猫が油をなめるのには科学的な理由があるようですねウインク

 

猫は元々 ネズミなどの小動物を獲って暮らしていました。

一匹丸ごとの小動物には 肉のたんぱく質 骨のカルシウム 血液のミネラル 胃の中の食物繊維など様々な栄養が含まれていましたが 特に猫が好んだのが肝臓内にある脂肪やビタミン。

飼い猫となり 餌をもらうようになった江戸時代の猫たちは 不足しがちな脂肪分を補うために 身近な所にあった灯明の油を舐めたのです。

行灯に使われていた油は 菜種油などの植物油だったので 今でもヘルシーな食用油ですよね。

 

行灯の油を舐めるためには まずは 抜き足さし足で そっと行灯に近づきます。

行灯に近づけば影ができ 近づけば近づく程 影は大きくる・・・・。

その大きな影と 油を舐めるために行灯に届くよう 後ろ足2本で立つ姿が 人の目に異様に映り 「化け猫かっガーン!!」と思われ 言い伝えられるようになったのが真相だそうです。

今の時代は 猫の健康に合わせた栄養素が入ったキャットフードが作られているので ペットの猫ちゃんは 油を舐めなくても大丈夫ウインク!!

 

 

さ~て 残りは 猫ににらまれ 逃げ惑う6匹の鼠。

また今日からチクチクアップリケですね。

 

 

 

 

今日のおまけ

昨日見た 花観音は 夏の装い

ひまわり観音でした。