花車官女と 大正15年の三人官女 | 風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

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~作品展 ものつくりをする仲間達 ギャラリー ショップ~
  大好きなもの 日頃の様子を気ままにご紹介します。

15日からの雛の筥展では 3点の狆引き官女の他にも 官女さんが並びます。

 

ちょうど 1年前に我が家にやって来た 挑壽斎 玉山製 花車官女です。

おそらく大正時代~昭和初期の物

 

 

 

 

 

この官女さんは 狆ではなく 大きな花車を引いています。

 

 

 

衣装は色付きの着物に 赤い袴

 

 

 

 

 

 

お顔はちょっとね・・・にひひ

小顔だけれど つり目で きつめのお顔は 当時よく見られたお顔のお人形です。

 

 

 

花を活けた赤い蒔絵の花器は 台車に乗せられています

 

 

 

 

大きな車輪と

 

 

 

鶴が描かれた台車

 

 

 

花車官女は 先日ご紹介した狆引き官女と並び 私にとっては大事なコレクションです。

 

 

そしてもう一組の官女さんは 大正十五年製 大腰袴を身に付けた 小さな三人官女です。

小ぶりで整った顔立ちと きれいな刺繍がが施された衣装に一目惚れして 8年前に購入しました。

 

 

三人官女

 

 

立っているお雛様の身長は 15cm。

 

 

 

憂いのあるお顔と お袖の刺繍が何よりの魅力。

 

三人官女

 

三人官女

 

三人官女

 

 

中央の座っている官女さんは 眉をそり落とした既婚者です。

 

 

 

三人官女

 

 

大切にしていた三人官女ですが ある日展示のために 箱を開けると 一番右の長柄銚子を持った官女さんのお顔が ヒビが入っていて 箱から取り出そうとした途端 粉々に崩れ落ちて行きましたガーン

このお雛様が作られた大正頃は お雛様のお顔(頭)は 桐塑頭(とうそがしら)と呼ばれる桐の粉を固めた顔型の上に 牡蠣や蛤の殻から作った胡粉という白い塗料を塗り上げて作ります。

我が家に来る前に どんな所で保管されていたかわかりませんが おそらく虫食いか何かで 中から傷んでいたのだと思います。

90年近く経ったお人形なのに 絹の白い衣装は 全く黄ばみやシミが無く きれいな状態っだったので 湿気で傷んだわけではなさそうです。

反対に 乾燥しきって崩れたのか・・・・

本当に残念でなりませんが 他の2体が無事だったことが救いです。

 

 

 

こちらは 購入して間もない頃 1度だけ展示した画像が残っていました。

 

御殿

 

三人官女

 

 

今回の雛の筥展では 狆引き官女や花車官女 そして2人になってしまった官女さんたちを 御殿雛と一緒に展示します。

艶やかな官女さんたちの晴れ舞台をお楽しみくださいね。