平塚の野鳥写真展 | 風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

風遊花(ふうか)~古布とうさぎとお雛様~

~作品展 ものつくりをする仲間達 ギャラリー ショップ~
  大好きなもの 日頃の様子を気ままにご紹介します。

今の場所に住み始めた25年前 すぐ近くに ノーサイドという小さな喫茶店がありました。

そこは マスター手作りのパン食パンとコーヒーサイフォン カレーカレー ハンバーグ豚カツが美味しいお店。

常連さんばかりが集まり その中にいらした新聞社の文芸記者さんが時折連れていらっしゃる作家さんたちも集まるお店でした。

マスターの自慢は 城山三郎さんなどの小説家がいらしたり お客様の中から二人が 歌会始に参加されていた事。

 

 

ある時 ノ-サイドにふと息抜きに入った事をきっかけに のんびり本を読みに行ったり 手紙を書きに通い始め そのうち マスターご夫婦と我が家では 家族ぐるみのお付き合いが始まりました。

マスターは 子供の頃から 野鳥を愛し 釣り針等で傷ついた野鳥保護をしながら 野鳥の撮影をし 小さなアルバムにまとめ お店の片隅に置いていました。

 

 

その写真に興味を持ったのが 我が家の次男。

当時 まだ小学校入学前でしたが 大人の野鳥図鑑を眺めては 長男も一緒になり マスターに山大山へ海海へと野鳥観察に連れて行っていただきました。

時に山登りの途中では おじちゃんにおんぶをせがみ 海まで歩いた時には ほんのちょっとしたすきに迷子になったりと ずいぶんてこずらせたこともありましたが 親や親戚以外の大人が 真剣に子供たちに向き合ってくださり 成長過程の中で ずいぶんと大きなものを与えていただいたと思います。

今の世の中 なかなかよその家の子供と真剣に向き合う大人が少ない中 我が家の子供たちは とても恵まれていたと 私もとても感謝しています。

 

そして 今から17年前 ノーサイドは惜しまれながら マスターが60才になった時に閉店し 近所に住みながら なかなか子供たちは おじちゃんに会う機会はありませんでしたが 子供たちにとっては 孫の様に自分たちを可愛がってくれたおじちゃんは 今でも大切な人の一人になっています。

 

さて そのノーサイドの元マスターこと 岡根武彦さんは お店を閉店した後 平塚市内を始め 各地に出向き 野鳥の保護と写真撮影を続け この度 平塚博物館(リンクあり)からの依頼で 平塚市の野鳥の写真数百枚を寄贈し 2月1日~27日(水)まで 特別展示室で 《平塚の野鳥写真展》(リンクあり)が開催されています。

 

 

 

先日 そんな岡根さんの事が タウンニュースの人物風土記でも紹介されました。

 

 

 

写真展の事を 子供たちに知らせると おじちゃんと鳥たちに会いたいというになり 昨日 長男とお嫁ちゃん 次男 私で行ってきました。

(連れ合いは 別の日に仕事絡みで訪問)

次男は 4~5年前だったか バイト先のドラックストアに買い物に来られたおじちゃんと会ったことがありましたが 長男は10数年ぶりの再会です。

岡根さんは かつての優しい笑顔で 子供たちのすっかり大人になった姿に 大喜び。

昔話にも花が咲き 一つ一つて丁寧に 写真の説明もしていただき 本当に楽しい時間を過ごしてきました。

 

そして 何よりも 驚き 嬉しかったのが 入り口に置かれていた岡根さんのあいさつ文。

冒頭に書かれている 小倉君兄弟というのは 我が家の息子たちの事でした。

岡根さんから子供たちは たくさんのことを教えていただいたり 愛情をかけていただいたりしていましたが 子供たちも岡根さん自身が鳥との向き合い方を考えるきっかけの一つとなっていた事 尚いっそう嬉しく思いました。

 

 

 

 

 

帰りがけに この時会場にいらっしゃらなかった奥様に見せたいからと 4人で写真を撮っていただきましたが 岡根さんも一緒に撮ればよかったな~~~。

 

 

 

今回 長男は お嫁さんをおじちゃんに紹介でき お嫁ちゃんも 長男の子供の頃のエピソードを聞き 嬉しそうでした。

次男は 夕方用事があるからと 自宅にも寄らず おじちゃんに会うためだけに 3時間でとんぼ返りでしたが 帰宅後 届いたラインには 「おじちゃんに会えたことが嬉しいのはもちろんだけど たくさんの人が おじちゃんが撮った写真を楽しそうに見ていた事と 77才になったおじちゃんが とても元気だったのが何よりも嬉しかった」と言っていました。

 

岡根さんも 大人になって新しい暮らしを始めた子どもたちにもう会うことはできないかなと思っていただけに 本当に嬉しい1日だったと言っていただき 改めて 素敵な方とのご縁を嬉しく思いました。

 

ここには 会場内の写真は掲載しませんでしたが 貴重で可愛い野鳥たちの写真展は 27日まで開催していますので(月曜休館) 是非 平塚博物館に足をお運びください。

生き生きとした可愛い野鳥 人間と自然をこよなく愛する心優しい鳥撮りに会うことが出来ますよ。

 

岡根さん 改めて ありがとうございました。