大磯駅から国道に出た所に 子供の頃からず~~っと営業している荒物屋さんがあります。
今では 死語になってしまった《荒物屋》 まだまだ大磯では健在です。
荒物屋とは 小間物屋に対し 荒物(粗末な道具)を売るお店の事。
江戸時代初期に 旅の荷造り用の薦(こも) 渋紙 縄 下駄などを売り始めたのが始まりです。
その後 笊(ざる)や桶などの台所用品 草鞋(わらじ) 箒 塵取り ろうそくなど様々な日用品を売るようになりました。
ちなみに 小間物屋は 高麗(こま)等からのの舶来物を売る店 細物(こまもの)を売る店という 2つの発祥説があるそうですが 江戸時代は 店舗を構えるよりも 化粧品 櫛(くし) 簪(かんざし) 楊枝 歯磨き 紙入れ 煙草入れ等を行商で売り歩いていました。
17世紀前半に 京都の京極通り 大阪の堺に小間物屋あり 塗り物の器 箱もの 眼鏡 刃物 鋏 櫛 ちろり()と呼ばれる酒器などが売られていたとか・・・
ちろり(銚釐釐)・・・・お酒を温める時に使う 注ぎ口と持ち手がついた金属製の筒型の器。
(荒物屋 小間物屋については コンバクトを参照)
もう何十年も 川崎屋さんの店内に入った事は無いけれど 子供の頃は 近所にスーパーなどもなく お茶碗や鍋 箒に練炭etc・・・・と 食料品や衣類以外の日用品は何でも揃っていました。
今でも 店先には 昭和チックな懐かしいものが 雑多に並べられ 通るたびに気になっています。
杖や炭
ガーデニングショップやホームセンターに行けば お洒落なものが揃う植木鉢は 何の変哲もない昔ながらのものばかり。
梅酒の瓶や 梅干しの甕は 今のシーズンに合わせ 並べられたんでしょうね~。
冬の売れ筋商品 漬物樽や灯油のポリタンクは 未だ店頭を陣取っています。
実家の庭には 毎年 白菜漬を作っていた母が残した漬物石がゴロゴロしていますが 最近はこういう分銅型漬物石を使う方が多いんですね。
極めつけは 絶滅危惧種のような懐かしのちり紙。
若い方には想像もできないかと思いますが B5サイズくらいのちり紙を4つ折りにして 学校に持っていき 鼻紙やトイレ
の紙として使っていました。
家庭のトイレ
にも かごや箱に入れて ちり紙が置かれてました。
当時のトイレは 汲み取り式のボッチャントイレ
だったことから
おとし紙とも呼ばれていたそうですが この呼び方は 初めて聞きました。
調べてみたら 今の時代のちり紙は トイレ
に流せるものが作られているそうですね~~。
そうそう ちり紙の名前の由来ご存知ですか
ちり紙は 楮(こうぞ)の外皮の屑(くず)の部分や 屑紙をすき返して作る粗末な紙で 表面に塵かすがあったためについた名前だそうです。
今の時代は 漂白され 真っ白いちり紙に仕上げていますが 子供の頃のちり紙は 新聞紙
から作った グレーの紙の中に インクの赤や青の色がチラチラ見えているものもありました。
今思えば 屑紙を使って作る最後のリサイクルエコ商品ですよね
。
ガラス越しに見ると 店内にはお茶碗
など 懐かしいものが並んでいましたが 誰もお客さんがいない店内に 買う目的もなく 面白いものを探すために入る勇気は 図太い私でも さすがに躊躇され 今回は見送ってしまいましたが いつかお店の中も見てみたいな~~。
そして もう一軒の懐かしいお店。
大磯駅前
のレストラン 迎賓館脇の
さざんか通りを歩いて
30秒
アンティークと古布のお店 グルニエmeme さん
店頭のガレージの中には 面白い古道具がいっぱい。
グリーン
を飾るのには持って来いの 味のある古道具たち。
これは鮎釣りの時に使う道具のようです。
大きな木製の歯車
店内には 欲しい古道具がいっぱい。
この他にも 後ろ髪を引かれたのが 渋可愛い御簾戸が¥1000・・・・・
散々迷った挙句 車
を実家に置いて歩いてきたでしょっ
と自分に言い聞かせ 今回は見送りましたが 次回行った時に まだ残っていたら 持ち帰るんだろうな~~~
。
・・・・と言いながらも 3年前 いつか使う日がくるだろうと memeさんで買ったものがあるんです
。
今は置く場所が無く 我が家の物置で冬眠してもらっていますが 風遊花展の時には 日の目を見せてやりたいと思っている畳に座って使う高さのライティングデスクです。
.
・・・・で 結局 この日 お持ち帰りしたのは ウッドビーズ 20個入り(¥200)。
こんなものを作る時の車輪なんかにも使えそうです。
そしてもう1つは 高さ10cm 目盛りがついた昔ガラスの薬瓶(¥200)。
ちっちゃな花瓶に使います。
見れば欲しくなるmemeさんの古道具でした。