秩父の定宿である温泉旅館に何度も宿泊しているうちに秩父夜祭の時期に宿泊をして秩父夜祭の見物をしての旅行をしたいと言う事で2022年12月から1年越しで計画していましたが、その後に夫の職場の環境の変化等の紆余曲折がありながらもついにその日を迎える事が出来ました。

 

何故、その温泉旅館にこだわったのかと言われますと、私と夫の共通の趣味である相撲観戦の趣味に通じた温泉旅館になっているからになります。 その温泉旅館の当主の方が元幕内力士で化粧廻しが秩父夜祭の風景の物があってそれに描かれている物が見たかったので旅行を計画する事にしました。

 

宿泊料金が当初よりも高くなったと言う事で予算の見直しと言った事も発生しながらも2023年12月の秩父への旅行が当初の予定通りに計画されましたが、その行程の一つとして宮本家の浴場である力士風呂を楽しんだと言う事でその事を書かせて頂こうと思います。

 

今回の旅行は夫との旅行ですのでおひとり様での旅行とは異なっていますが、レンタカー無し、公共交通機関のみを利用しての旅行ですので参考になればと言う思いがあります。

 

前回の記事はこちらになります。

 

宿泊施設の概要

宿泊施設名:宮本家

住所:埼玉県秩父郡小鹿野町長留510

宿泊したプランの概要

宿泊日:2023年12月3日から2023年12月4日

プランの内容:どどめの間・少量会席プラン(1泊2食付き)

支払った料金:52300円(税込)

 

 

宮本家の母屋の1階に降りると2か所の浴場がありますが、今回の2023年12月の秩父への旅行での目的の一つとしては力士風呂に行ってそれを楽しんで来る事がありましたのでそれをこれから見る事でとても期待する所が大きいです。 力士風呂の暖簾はそれらしく相撲反物の生地が使われていました。

 

 

力士風呂の入口には額縁に入れられている大相撲歴代横綱一覧の錦絵がありました。 錦絵の額縁の前には鬢漬け油が置かれていて鬢漬け油特有の香りがしています。 この香りを嗅ぐと相撲の力士が近くにいるような印象も感じさせられます。

 

 

力士風呂の脱衣所には鉄砲柱が立てられています。 樹齢100年の木曾の檜で作られた物ですが実際の相撲部屋で使われている物を同じ仕様の物になっています。 夫は鉄砲柱を使って相撲のテッポウの所作をしていましたが相撲部屋の稽古場と同じような雰囲気を味わう事が出来てこの点では貴重な存在に感じました。

 

 

脱衣用の棚になっています。 最大の収容人数としては4名になっているのですが、丁度その人数分の籠が置かれている形になっています。 他の温泉旅館の貸切風呂ではもっと狭い所も多々ありますが、こちらの宮本家の場合は広めの設計になっていてこの点ではかなり良心的に感じさせられました。

 

 

力士風呂の脱衣所の棚の上には板番付とミニチュアの優勝額が置かれています。 板番付には宮本と言う名前の札が置かれていますが、こちらは本物が使われていて、宮本家の当主の方である剣武が本名の宮本で相撲を取られていた時の物になっています。

 

床山、呼出し、行司の板番付は新しい木の物になっていますので宮本の板番付の札の年季の入り方が良い味を出しています。 ミニチュアの優勝額は左から照ノ富士、白鵬、日馬富士の物ですが剣武が白鵬の宮城野親方と親しい事もあってモンゴル系の横綱とも繋がりがあるのかご好意で頂けたのかなと感じました。

 

 

力士風呂の脱衣所の洗面台の部分になります。 こちらの場所は改装前の時点では洗面台のユニットが複数置かれていた印象がありましたが、改装されてユニットでは無く建て付けの洗面台に変えられていて洗面台も広々とした感じになっていてこの点では好感の得られる内容になっているのかなと思いました。

 

 

洗面台に近付いて撮影をした物がこちらの写真になります。 洗面台が広々としていて無駄の無いデザインになっているのが今時の物であるのかなと感じさせられました。 水栓もシンプルな物になっていますが、こう言ったすっきりとしたデザインが今時の物であるだけにこの形に改装をするのに工事の日数が掛かったのかなと思わせられます。

 

 

力士風呂の脱衣所の棚の上に置かれている板番付になります。 幕内、小結、関脇、大関、横綱、年寄、師匠とありますが、幕内の所に剣武の名前の札が剣武の最高位が幕内であったと言うのが伝わって来ます。 幕内力士であった時期は短かったのですが、幕内力士であったと言う事で名前が残っている形になっています。

 

 

板番付の下には横綱三重ノ海の錦絵が飾られています。 剣武が入門された時代の武蔵川部屋の師匠でしょうか。 武蔵川部屋と言われると今では武蔵丸が武蔵川親方となって師匠をされていますが、その影響であるのか宮本家の系列の温泉旅館には武蔵丸の横綱が譲られて来て飾られています。

 

 

力士風呂の扉を開けて実際に入る事になりました。 浴槽の形は改装前と変わらないですが、全体的に改装がされていて、浴槽の縁や底面、床面、壁面と言う感じで見えている所は全て新しくなっていました。 相撲部屋の特集の風呂の場面さながらに力士の稽古場を意識されての物に改装されています。

 

 

浴槽はこのような形になっています。 温泉ですが運び湯でしょうか、温泉の成分の匂いと塩素系の匂いが少しだけしましたが、そのような温泉になっているのかなと感じさせられました。 全体的に清潔感があって良い物であるのかなと言う印象がありました。

 

 

力士風呂に掲げられている力士修業心得になります。 こう言った物があると言うのが相撲部屋の稽古場を意識されての物であるのかなと思いました。 相撲はスポーツであり神事であり国技であると言うのが伝わって来ますが、雰囲気だけでもそれを味わう事が出来る、相撲をおもてなしに使うと言う所が当主の方が元力士であると言うのが感じさせられます。

 

 

こちらに置かれている物は力水になります。 中には温泉水が入っていて実際に飲む事は出来ませんが、力士が相撲を取る時に所作で力水に絡めての物がありますが、それで使われる物と同じ仕様の物が置かれています。 ここまで相撲で使われている物を取り入れられている所が何ともなく良いです。 こちらの力士風呂は半露天の設計になっているので冬の夜に入るには寒いかなと感じさせられました。

 

 

こちらの場所には元幕内の剣武の錦絵が描かれています。 日本相撲協会の公認の錦絵を描かれている木下大門の作品で剣武が秩父夜祭の絵の化粧廻しを付けている姿が描かれています。 錦絵が描かれていると言う事でこの点では流石は宮本家の当主の方が元幕内力士で角界との縁が濃い方ならではであると言うのが伝わって来ます。

 

 

力士風呂の洗い場になります。 壁面がお洒落になっていて、水栓の部分の壁面はタイルになっていて、この点ではこだわりのある見た目になっているのかなと感じさせられました。 壁面もそうですが水栓も新しく変えられた感じでしょうか。 設計的にも良い物であると感じましたが、相撲にこだわった力士風呂であると言う事でこの点では流石は元幕内力士の方のこだわりが色々な所で出ているのかなと思わせられました。

 

この後は撮影で使っていたiPhoneを脱衣所に置いて実際に力士風呂に浸かる事にしましたが、半露天の窓から適度に外気が入っていて冬に入るには少し寒いかなと思いつつもこの場でしか味わう事が出来ない力士風呂であると言う事でその場で癒される形になりました。

 

次回の記事はこちらになります。