白熊は、かき氷の王者!
と私が主張するに至ったきっかけは、たしか池袋東武で開かれた「大鹿児島展」だったと思う。
この時は一人で行き、噂に聞いていた白熊を食べた。
冬だったが、食べたのだ。
「なんだこりゃ!
東京にはない!」
東京には日本中の味が集まっているが、こんなリッチなかき氷には初めて出会った。
感動した。
次の白熊との遭遇は、マイ殿と、新宿で何かの打合せのためにお会いした時だった。
駅に貼ってあった鹿児島展の大きなポスターに、白熊の写真が出ていた。
「食べましょう。
日本一のかき氷です」
と言いつつ、殿を小田急百貨店の催事場までお連れした。
むじゃき(店名)のブースの前に列があったが、二人で並び、白熊を食べながらの打合せを敢行した。
これ一発で、殿を折伏できてしまった。
今回の薩摩行きでも、
「白熊だけはハズせません」
と言い張り、Sさんに「天文館むじゃき」の本店に案内していただいた。
天文館むじゃき
この日に食べたのは、Sさんの奢りの、ミニサイズの白熊。
殿も上機嫌で召し上がり、
「鹿児島に来た目的は、別にこれじゃないんですよ」
と、言い訳しきり。
レギュラーサイズの白熊はでっかく、とても食べきれないと、(この時は)判断したのだった。
しかしその夜。
ホテルに戻って、JALパックの旅券ケースを点検したみたら、なんと!
白熊が無料になるサービス券がついていた!
「ごめんなさい。
またむじゃきです」
と、Sさんにせがむ。
かくて、2日続けての白熊になった。
店員にサービス券を差し出すと、テーブルに出てきたのはレギュラーサイズ。
私たちは少しもひるまず、これに挑んだ。
(隣の席には、ホワイトデー白熊という、さらに巨大かつデラックスな氷をたいらげている若い女性もいた)
結局、二人ともペロリと完食。
「満足、納得」
とつぶやいて、Sさんをあきれさせたのだった。
濃いミルク味、ふんわりとした氷。
フルーツや寒天や豆が目一杯のっかって、見た目も豪華なのだ。