薩摩の休日6(白熊) | 風媒花

風媒花

■メカデザイナー板橋克己のマネージャー。
■元・漫画原作者(週刊,月刊少年マガジン等に連載)
■昔(60年代。中学・高校時代)貸本屋さんの貸本(単行本)の原作も少し書きました。

白熊は、かき氷の王者!

 

と私が主張するに至ったきっかけは、たしか池袋東武で開かれた「大鹿児島展」だったと思う。

この時は一人で行き、噂に聞いていた白熊を食べた。

冬だったが、食べたのだ。

 

「なんだこりゃ!

東京にはない!」

東京には日本中の味が集まっているが、こんなリッチなかき氷には初めて出会った。

感動した。

 

次の白熊との遭遇は、マイ殿と、新宿で何かの打合せのためにお会いした時だった。

駅に貼ってあった鹿児島展の大きなポスターに、白熊の写真が出ていた。

「食べましょう。

日本一のかき氷です」

と言いつつ、殿を小田急百貨店の催事場までお連れした。

むじゃき(店名)のブースの前に列があったが、二人で並び、白熊を食べながらの打合せを敢行した。

これ一発で、殿を折伏できてしまった。

 

今回の薩摩行きでも、

「白熊だけはハズせません」

と言い張り、Sさんに「天文館むじゃき」の本店に案内していただいた。

 

天文館むじゃき

http://mujyaki.co.jp/

 

この日に食べたのは、Sさんの奢りの、ミニサイズの白熊。

 

殿も上機嫌で召し上がり、

「鹿児島に来た目的は、別にこれじゃないんですよ」

と、言い訳しきり。

 

 

レギュラーサイズの白熊はでっかく、とても食べきれないと、(この時は)判断したのだった。

 

しかしその夜。

ホテルに戻って、JALパックの旅券ケースを点検したみたら、なんと!

白熊が無料になるサービス券がついていた!

 

「ごめんなさい。

またむじゃきです」

と、Sさんにせがむ。

 

かくて、2日続けての白熊になった。

 

店員にサービス券を差し出すと、テーブルに出てきたのはレギュラーサイズ。

私たちは少しもひるまず、これに挑んだ。

(隣の席には、ホワイトデー白熊という、さらに巨大かつデラックスな氷をたいらげている若い女性もいた)

 

結局、二人ともペロリと完食。

「満足、納得」

とつぶやいて、Sさんをあきれさせたのだった。

 

濃いミルク味、ふんわりとした氷。

フルーツや寒天や豆が目一杯のっかって、見た目も豪華なのだ。