庭:地下茎繁殖力旺盛な植物の制御法 | 和み処 のぉ~んびりと…

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人知が及ばない大自然、旅で知るプチ新発見、多様な趣味・関心事…をエネルギーに、チョコッと味付けした話題を綴れれば…
工夫を好み、自然やガーデニングを好み、地質や古代に関心を寄せ、気力旺盛に邁進?中…

植えっ放しの地植え植物が年々繁殖域を広げ、周囲の草花の生育に支障を及ぼし始めた…という経験は、ほとんどの園芸趣味家なら「そうそう…」と頷いていただけるハズ…

 

我家も然り…

但し、「以前は」ですが…

当時は、繁殖しすぎると外縁部を抜いたり、植え直したり…でした。

ですが、現在は、一度植え付けると長年放置していても困るような状況にはなりません。

私が目指す目標のひとつ、”手抜き栽培”の正解例と自己納得しています。

 

そんな魅力的?な方法を、幾つかの実例を示しながら、ご紹介します。

地下茎の繁殖力旺盛な植物なら、種類は問わず、応用可能です。

皆さんのお宅で悩み始めている植物がおありなら、ご参考にどうぞ…

 

 

必要資材  

1.口径30cm程度の底なし容器

   (例) 底を抜いた植木鉢 メイプルプランター等。

   (設置)枠の下部を地面に埋め込むが、地面より高くすると見栄え感が増す。

2.植え付けるための用土

    底部には、排水性、保水性等、植物に適した層を敷く。

 

 

ホスタ 】 ――ギボウシ――

こちらは地植え後5、6年経過した小型種のホスタ(ギボウシ)です。

小さな苗をひと株植えると、増えて勢力範囲を広げた現在の状態です。

これでも、春先に外周ぶの芽を掘り起こして狭くしています。

 

繁殖力旺盛な地植えの小型種のホスタ

 

地植え種が大型種ならもっとタイヘンになることでしょう。

なので、他のホスタは鉢底を抜いた鉢や底が無い園芸用モルタル製枠に少々深植え気味に植え込んでいます。植え込んで10年以上経過した株も酢種ありますが、一度も植え替えていません。繁殖域を広げられないので、植え付けた当時のまま…を保っています。

なので、枠内で押しくら饅頭状態となりながら、地下茎が徐々に競り上がってきます。この現象を見越して、やや深めに植え付けると植え替え作業がグンと先送りできます。

 

枠内で育つホスタ類。 左下だけが地植え

 

長年手入れなしで放置したホスタの株元をご覧下さい。

底を抜いた植木鉢や、メイプルプランターに植えています。

周りの地面よりも一段高に据え付けると、見栄えが良くなります。

最初は深めに植えたけれど、長年月を経て徐々に地下茎が競り上がってきました。

オーバーフローし始めている株もあります。

 

枠内で育つホスタ類の株元

左下:大株種   他は小型種

 

そろそろ植え直すタイミングです。それが面倒なら、乗り越えた芽を切り落とすだけでもOKです。

 

 

アガパンサス 

地植えの大型種:我家の最古参級のひと株です。マキの樹の地際に植えています。

 

 

繁殖域を広げないようにと、広がり始めた芽を、数年ごとに大型スコップで地中までざっくりと切り裂くようにカットしてきました。

なので、株元を見ると、株全体が地表から競り上がっているのが一目で分ります。その高さは約30cm…

 

 

 

小型種:広がらないようにと広がらないようにと、植え付ける際にすべて何らかの枠で囲っています。

 

小型種

小型種の株元

どれもギューギューで、大きく競り上がっている株もあります。

そろそろ何とかしなくっちゃぁ…

 

アメジストセージ 

約半世紀前頃、山肌を削って造成された住宅団地の我家の庭は、とても殺風景な空き地同然の庭でした。

なんとかミドリを…と植えたひとつがこのアメジストセージ…

数年は、高さが2m以上の大株化した姿が存在感もあって似合っていたのですが…

年々、いろんな植栽が増えて庭らしくなってくると、大株化したこのセージが邪魔になり始め、大型プランターに一部を移植してから撤去しました。

デジカメも無い時代だったので写真も残っていません。

 

鉢植え株は、現在も元気です。そろそろ花芽が出始めています。

 

 

鉢の中は押し合いへし合い…なので、それぞれが矮性化しています。

丈も、せいぜい1mほど…

 

2022年秋

 

 

ジャーマンアイリス 

約10年前頃は、数種類の色違い種のジャーマンアイリスを周囲を囲われた幅約30cm、長さ約4mの場所に植えていました。

ジャーマンアイリスが好む日照抜群の乾燥した場所だったので、どの種も元気いっぱいで繁殖し続けていました。

 

以前の栽培ゾーン

 

ところが、増え過ぎて増殖したくても余裕スペースが無くなると、品種同士の鬩ぎ合いが発生…

根茎同士が重なり合い始めると、下の根茎が新芽を伸ばしづらくなり、日陰となり、次第に元気消失…、枯れて根茎が腐り、湿気が漂い始めると他の根茎も衰弱し始め、やがてほぼ全滅状態に…

そんな中で、微かに芽を出した小指サイズの小さな赤ん坊株を、見かねて別の場所に移植したのが現在の株です。

そのために、多種類だった色違い種がたったの一色になってしまいましたが、年々元気回復し、増殖しながら丈も80cmの大型株になっています。

 

中:メジャーを添えて…

 

ジャーマンアイリスは、絶やしたくない種、元気さを維持させたい種…はゼッタイに密植させないこと、日照と乾燥を保つこと…が栽培の基本原則です。基本的には、施肥や水遣りもほぼ不要…

 

 

その他 

我家で、実際にこの繁殖域抑制法で栽培している植物には、「アヤメ」や「ハラン」、「ナルコユリ、「ホトトギス」…等があります。

数種の「シラン」はこの方法を中止し、現在地植えで勝手に増殖させています。

 

匍匐性の植物はこの程度の枠なら簡単に乗り越えるので効き目がありません。