庭:「なんじゃこれ」= アルブカ スピラリス ”フリズル シズル” ――栽培記録―― | 和み処 のぉ~んびりと…

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今、別名 なんじゃこれ

『 アルブカ スピラリス ”フリズル シズル”  』

Albuca spiralis "Frizzle Sizzle" )が咲いています。

 

★ 本種は、通常のアルブ カスピラリスよりも葉が強くカールするように、

オランダで品種改良された園芸種で、花が一回り大きい。

  「フリズル シズル」の意味は、「とても縮れた」。

 

 

小さな苗が我家にやってきて、今年で何年になるだろう…?と調べると、2016年夏にご登場…!だった。

なので、この夏から9年目がスタートする計算…

現在は、株分けをサボっていることもあって驚くほどの大株に育ち、小さくなった鉢を乗り越えようと鉢から盛り上がるように球根を溢れさせながら、近年は、一鉢で20本余の花茎を伸ばしている。

 

この球根のアレコレを経験値を交えながら整理してみた。

 

1.分類:ユリ科 アルブカ属

2.学名:Ornithogalum circinatum   

3.原産:南部アフリカ

4.性質と栽培のコツ

 *性質冬期生長種。 日照不足では徒長し易く、陽当り良好なら葉が強くカールする。

 *耐寒性:≧0~-5℃(大株) ≧17℃以上では通年開花が可能。

 *栽培:根腐れに要注意。排水性良好な用土を使用。日照・通風性良好を好む。

    (夏場)暑過ぎると葉が枯れる場合あり。→水遣りを停止し、涼しい場所に移して秋まで待つ。

        葉が枯れない場合は、根腐れに注意しながら、時々水遣りを続ける。

    (冬場)耐寒性強く、屋外管理可。葉の降霜・積雪ダメージを避ける。

        乾燥気味で、十分な日照下で葉が強くカールする。

        日照不足下では、葉のカールが弱く、葉が徒長する。

 *給水:(生長期)やや乾燥気味に栽培。 

          給水のし過ぎは葉のカールが弱く徒長しやすくなる。

     (休眠期)休眠期なので給水停止。 給水による腐敗に注意。

          地上部の葉は枯れるが、秋に新葉が出始める。

          なお、20~25℃以下で管理すれば、葉は枯れず、時々給水・施肥により球根は肥大する。

 *増殖:①自然分球……自然に分球した子球を分離して育てる。

            希に、地表際の葉からムカゴ様の葉が出るとき、そのまま放置か、分けて育てる。

     ②スケーリング……大きな親球を2~4分割に縦割りし、植え付ける。

     ③鱗片挿し……親球の鱗片を一枚ずつ剥がし、根っこ側を土に挿すと、やがて子球が誕生する。

     ④播種…………花後、希に結実すると採種できる。

            6月下旬、種が熟すと果皮が枯れて頂部が開裂し、5,6粒の黒い種が見える。

            採種し、秋に蒔く。

5.特徴:球根。

      日光に十分当てると葉が強く巻き、花芽も出やすくなる。

      日照が不足気味になると、葉先のカールは弱く、葉は球根側ほど直線的に徒長する。

      乾燥に強くて、多湿を好まない。やや乾燥気味に

 

 

栽培記録

過去写真をピックアップしながら、この面白い性質の葉っぱを持つ球根の生長記録を取り上げてみた。

 

 

<2016年> 1年目 ………花茎1本 6輪開花

 

このクルクルした葉っぱのカールに惹かれた… (花茎1本付)

 

初花…♪

 

 

<2017年> 2年目 ………花茎2本 22輪開花

3月:花芽が一本…

初めての冬越しが不安で屋内管理中。南向き窓辺で日差しは射すが、葉が徒長し始めている…

 

5月:開花…

 

 

<2018年> 3年目 ………花茎3本 ➜ 花期休眠返上、そのまま冬期開花へ

   

左:2017年12月              右:2018年2月

  

同年3月:球根が増え、花芽が3本…

この冬も屋内管理で、葉が徒長した…

この頃はまだ、寒さが苦手な洋ランと同居し、暖房付の内縁で越冬させていましたっけ…

   

(左)4月:花茎3本開花    (右)7月:葉が伸び始め、2度目の花芽が見えた

 8月:水不足で花芽の生長不良、開花は約半数……

10月:夏場故に屋外管理で、強くカールした葉が茂っている

 

<2019年> 4年目 ………花茎16本 + 5本(短径)=21本

1月:屋内管理に移して葉が徒長気味…

2月:徒長した葉の中に花芽が覗く…

4月:花茎が10本以上も…

  

5月:まだ伸びていない短花茎は遅れて咲いた

  

5月中旬              5月下旬

 

<2020年> 5年目  ………花茎22本 + 6本(短径)=28本

             ………この年頃から、冬期の栽培場所は夏場と同じ屋外栽培に変更。

  

左:5月初旬       右:5月上旬

葉がとても強くカールしている

  

5月:花茎20本余              6月:花後……結実1個

6月:初めて種が採れた…

 

<2021年> 6年目 ………花茎数不明(≧30本)

5月上旬

 

8月:押しくら饅頭状態の球根

8月:株分け必須状態…

どの球根も、土表面から競り上がっている

 

<2022年> 7年目 ………花茎33本

 5月:

 

<2023年> 8年目 ………不明(記録ナシ)

4月下旬

 

5月下旬

 

<2024年> 9年目   …………この夏から9年目に突入…です。

  さぁ~て、年内に、球根の分球植え替えが完了できている…?でしょうか。

 近年は、本種の特性が理解できてきたので、一年中、降雨の心配が無いベランダ下で乾燥気味に育てています。

 なので、冬期に降雪や降霜の心配はありません。

 このような栽培に至って以降は、ほぼ手間いらずで屋外に放置状態… 

 この品種は、花姿が”美しい…”からはちょっぴり距離があり、やはり、魅力はこの細長い葉の強くカールした姿…でしょうかねぇ。花茎が立ち上がりかけた頃がベストかも…

 葉が強くカールしたユニークな姿を愛でるには、葉の密度的にも、球根数個くらいが魅力的に感じられるかも…

 一応、休眠期は夏場なので、植え替えるのはその頃に…

 

 

花姿…