天然記念物:満開の老樹「ハナノキ」を訪ねて | 和み処 のぉ~んびりと…

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環境省の絶滅危惧Ⅱ類に選定されていて、日本の自生地西端にあり、3月彼岸頃が満開となる老樹ハナノキを愛でるべく、3月末頃に車を走らせてた。

樹齢数100年の古木、自生地西端、見たことも聞いたこともない知らない樹…がすごく気になっていて、花が見頃を迎えていると知り、即レッツ ゴー!

 

場所は、滋賀県東近江市南花沢町のとても小さな「ハナノキ公園」に隣接した小さな「八幡神社」境内と、数100m離れた北花沢町の自生地。どちらにも小さな池がある。

 

 

ハナノキ

分類:ムクロジ科 カエデ属

学名Acer pycnanthum K.Koch 

特性:日本固有種。落葉高木(30m)。雌雄異株。湿地性。

    春に新葉が伸びる前に赤い花を咲かせる。

    雄花:5,6mmの花柄が上向き、花弁は0~5個、雄蕊は5~6本。

    雌花:1~1.5mmの花柄は垂れ下がり、花弁は4~5個、花柱の長さは4~4.5mmで垂れ下がる。5~6本の退化雄蕊がある。

参考:1921(大正10)年3月3日、国の天然記念物に指定。

 

 

場所についての事前情報が曖昧だったので、近くまで適当に車を走らせた。

あとは直感と目視チェック…

なんとか辿り着いた。

 

南花沢のハナノキ

お目当てのハナノキは、小さな八幡神社の境内に生えていた。

事前情報では樹齢約450年の古木…だったが、2010(平成22)年8月4日に台風で主幹が倒木し、株元から数本のヒコバエが伸びていた。その倒壊主幹はほこらの中で大切に祀られていた。

付近には、数本のハナノキが生え、小さな池があった。

この地に湿地性のハナノキが生えている謂れに、百済寺建立に際して聖徳太子が係わっていたとの伝承が残されているようだ。

 

 

小さな「ハナノキ公園

聖徳太子造の左奥が八幡神社

倒壊したハナノキ

八幡神社境内と池

 

北花沢のハナノキ

こちらの古木は樹齢約250年との事前情報だったが、こちらの古木もほぼ枯死状態だった。

同じ場所で、数本の大樹が立っていた。こちらにも小さな池が残されていた。

こちらのハナノキも百済寺と聖徳太子の係わりが伝承されていた。

 

 

ハナノキと枯死樹

 

樹を見上げると、無数の花殻らしきモノがくっ付いていた。

花が咲き終わったか…と、地面に落ちた花殻を調べたり、花びらを探しても見当たらない…

樹には花殻だけ…だが?

 

花姿、ツボミ、落ちた花殻

 

帰宅して調べ直してみた。

で、上述のような花の特徴を知った次第…

どうやらこの樹は、梅や桜のような花びらがなく、満開の感じが乏しい、雄樹のようだった。