新聞やネット等の様々な投稿欄で見かける投稿者の長寿祝のコメントで、長寿祝い年齢と当該者の年齢とがズレている内容を時々見かけます。
つまり、還暦~喜寿~米寿~大還暦~天寿までの長寿祝年齢は満年齢の場合と数え年年齢の場合が共存しているが、ヘンな数え方をされている方の多くは、全てを満年齢で通している印象ですね。
察するに、十干十二支の暦の理解不足に原因があるようです。
Q:十干十二支の暦では、今年の2023年は何年でしょうか?
今年は、十二支では「うさぎ(卯)年」でしたよね。
では、十干では何年でしょう…?
答は「みずのと(葵)年」ですね。
なので正解は、今年は十干十二支では2023年は「葵卯(みずのとう)年」です。
十干は、 甲(こう:きのえ)、 乙(おつ:きのと)、 丙(へい:ひのえ)、
丁(てい:ひのと)、 戊(ぼ:つちのえ)、 己(き:つちのと)、
庚(こう:かのえ)、 辛(しん:かのと)、 壬(じん:みずのえ)、
癸(き:みずのと)。
十二支は、 子(ね:ねずみ)、 丑(うし)、 寅(とら)、 卯(う:うさぎ)、
辰(たつ)、 巳(み:へび)、 午(うま)、 未(ひつじ)、
申(さる)、 酉(とり)、 戌(いぬ)、 亥(い:いのしし)、
ですよね。
この十干と十二支の組合わせは毎年ズレるので、同じ組合わせが巡ってくるのが誕生年から61年目。だから「還暦」です。満年齢では丁度60才の年です。
同じ計算で、121年目の「大還暦」は満年齢で120才の年となります。
さらに、祝色も異なります。
”還暦には赤いちゃんちゃんこ”はどなたもよくご存じの祝カラーですね。
古希と喜寿は紫色となり、傘寿と米寿は黄色か金茶色で、卒寿、白寿、紀寿は白色…
なので、願わくその時にはば白色のちゃんちゃんこを着せて貰って祝って貰いたいモノです。
満年齢では生まれ年は0才、数え年では1才。
数え年では正月に年齢をひとつ重ねるので、年末の大晦日に生まれた赤ちゃんは翌日の正月になれば、生後わずか2日目に数え年で2才…という勘定になり、満年齢では丸一年後の2回目の誕生日から1才に…
このような数え方ですが、還暦~大還暦の間には、数回の長寿祝年がありますが、こちらの年齢は数え年。間違って満年齢だと覚えている方がおられるようですね。
例えば、古希=70才(数え年)。
同様に、喜寿=77才、 傘寿=80才、 米寿=88才、 卒寿=90才、 白寿=99才、
紀寿(百寿)=100才、 茶寿(不惑)=108才、 皇寿=111才、
頑寿=119才…等。
これらの長寿祝年はどれも数え年ですよ。
満年齢で祝おうとすれば、本来の祝年から一年遅れとなるので、吉兆ごとが残っているやら…ですね。「幸」が在庫切れになっているかも知れません。
ちなみに、天寿は250才です。
誕生以降、無病息災で苦労知らずにゆったりと人生を過ごしたとしても、ヒトの寿命は120余才までとか… 天寿ってその2倍も先… ゆめゆめ天寿を全う…なんて気易く発言されませんように…
興味が湧いてこられた方は、ご自身でさらにお調べを…
いろんな背景が見えてきて、一層奥深さを感じます。