杉並区子ども家庭支援センター主催の講演会
「子どもの年齢に応じた親子のかかわり方」
に行ってきました。
講師は
NPO法人カケルとミチル理事/
株式会社カケミチプロジェクト代表取締役 岡 琢哉 先生
以前ブログで紹介した
訪問看護ステーション「ナンナル」の代表の先生です。
「児童虐待防止講演会」の一環だったため
前半は下記の内容のお話。
・児童精神医学の紹介
・エビデンスに沿った子どもの特性と育ちについて
・虐待(マルトリートメント)について
後半は臨床経験を通して得た
年齢に応じた親子・社会との関わりについて
お話がありました。
【前半のお話】
・児童精神医学は社会との関わりの中で広がりすぎて定義できなくなってきている。
・児童精神科医の専門家が少なく、需要に追い付かない。
・発達障害については「冷蔵庫マザー」説(冷たい母親の関わり)は否定されている。
・愛着障害については「冷蔵庫マザー」説がある。
↓
「遺伝・気質」と「環境」が相互に作用して
メンタルヘルスの問題は起こる。
・小児虐待(マルトリートメント)は「社会」「養育者」「子ども」をの関わりで考える必要がある。
【後半のお話】
・子どもの気質と育てやすさの関わり
・乳児期・幼児期・学童期・青年期それぞれの時期での
「他者」「養育者」「私」との相互の関わりについて。
乳児期 : 五感を通したコミュニケーション 他
幼児期 : 安全基地の獲得 他
学童期 : 社会・規律への適応 他
青年期 : 自己実現への準備 他
また、
学校はさまざまなものがまとまって用意されているため
有効活用するのはよい場所であることと、
学校に適応できない子どもに向けたサービスがないことについてのお話もありました。
最後にご自分の活動ということで、
児童精神科医としてできることとして
児童精神科の訪問看護ステーションを運営していること
のお話がありました。
児童精神科の訪問看護ステーションは
ほとんどなく(もしかしたら全然ないのかも)
外に出られない子どもたちの助けになる
素晴らしい試みだと思います。
講演の後、岡先生にご挨拶をさせていただきましたが
杉並区のナンナルを中心に
児童精神科の訪問看護ステーションを広げていきたいという
お話をしてくれました。
訪問看護に協力したいという看護師さんも
多いのだそうです。
この動きが広がっていくことを心から願っています。
また「ミモザの花~子どもの不登校を考える会」でも
協力できることがあればありがたいな、
……とも思いました。。。