自陣におけるボールの出口のつくりかたの整理 | 日本で活動中のサッカー監督のブログ

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バルセロナで修行してきましたが、2017年より日本で活動しております。

本日、最終節の試合を3-0で勝利し無事にチームは残留しました。
結果は18チーム中12位です。

順位表

今シーズンの総括は後に譲るとして前回話しが途中だった守備の選手との論争部分についてお伝えします。
本当は攻撃の連携に集中すべきだったのですが、青チームの戦術に看過できない部分があって右SBの選手と論争したという話です。
まずは前回と同じですが念のため練習のオーガナイズを説明します。
6対6+GKの戦術練習で赤の攻撃チームはゴールマウスを攻め、青の守備チームは黄色いコーンでつくったゴール3つのうち、どれかを走り抜ければ得点。その日は攻撃の連携を中心に行うため、ボールがサイドに出る以外でボールが外に出たら、赤チームの攻撃から開始というルール。(参照画像↓)



僕が気になったのは青チームの右SBがボールを奪って、相手左ウイングにプレスを受け背中を向けた状態になり、味方の右CBにボールを預けた後の場面です。
ここで右SBが味方CBのパスをもう一度受けるためにボールに寄っていきました。(画像の①の動き)
僕はこの動きが気にくわず②のようにボールから離れることで相手のプレスを解放すべきだという意見でした。①の動きをしてしまうと、相手の左ウイングとFWのプレスの連携によりパスコースが厳しくなり、一見ボランチと三角形をつくっているように見えてもそれは相手のマークが嵌った形なので、自陣ゴール前でボールをつなぐのにリスクを負いすぎだと思いました。
相手ウイングが味方SBを追い越してプレスをかけてくる場合は浮き球でSBにボールを渡すか、ボランチが顔を出してボールを受けるかのどちらかを選ぶことになります。逆に相手ウイングがボールに食いつかず右SBのマークに集中する場合はCBが緩やかにドリブルで前進して数的優位で相手守備を揺さぶります。

その日は選手との話し合いが平行線に終わってしまいましたが結局、冷静に選手ともう一度戦術版を使いながら話しあってなんとか納得してもらいましたが。

結局、先週の試合は右SBはなんとか戦術的に機能したものの、急遽左SBでBチームから招集した選手と戦術を合わせる時間がとれず、そこから完全に崩壊し3-2で惜しくも負けました。

3失点はしたものの攻撃の連携から格上相手に2得点したところに手応えはあり、
自分が一週間、練習で行ったことが試合で目に見えて改善できたことは収穫でした。
さらに僕自身の自信にもなりました。

次回は今シーズンの総括と来シーズンへ向けた計画を話せればと思います。