フォルランは両刃の剣か セレッソ大阪対サンフレッチェ広島  | 日本で活動中のサッカー監督のブログ

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バルセロナで修行してきましたが、2017年より日本で活動しております。

セレッソ大阪対サンフレッチェ広島について。
ダイジェスト映像しか見てないので総合的に評価はできませんが失点シーンの分析だけします。(下記映像参照)↓



上記映像で2:18ぐらいのところですが広島がサイドにボールを当てた場面です。(下記画像を参照↓)
セレッソの各選手が1対1でサンフレッチェの選手をケアし、右CBが一人余っています。黄色い部分で囲った部分でフォルランが相手選手に付ききれていませんが、守備組織としてなんとか保ってる状態です。



しかし、ここから広島の塩谷が顔を出すことによってフォルランがマークについていくか、塩谷をケアするか迷いが生じてしまい結局、マークを捨てて塩谷をケアしてしまいます。(映像でいうと2:20から)↓



結論からいうとここが守備戦術の綻びでした。
本来であればフォルランがマークにそのまま付いて行き、塩谷にはサイドで余っている13番の南野がプレスをかけて耐えるべきでした。
実際は塩谷にフォルランが中途半端なプレスをかけ、先ほど捨てたマークの選手にボールをつながれて守備組織を壊されてしまいます。
その後は完全にセレッソはパニックになってしまい扇原はペナルティエリア内で誰もマークせず、山口も味方CBが対応しているにもかかわらずボールに食いついてしまい、塩谷がフリーでゴールを決めています。

開幕戦ですし、試合の一場面を切り取っただけで今シーズン全てを評価できるわけではないですが、いずれにせよこの場面ではセレッソの守備戦術の拙さが出てしまいました。

攻撃に関してもセレッソは壁パスをベースとした単純な二人の連携か個人による裏の突破だけで攻撃をつくってるのに対して広島は3人目、4人目が連動して相手守備を壊しており、現状では広島の方が戦術レベルが高いといえます。セレッソは思い切った選手獲得でリーグを盛り上げてもいるし僕も期待しているところですが、基本的な攻守の戦術を固めていかないとその期待を裏切ることになるのではと陰ながら心配してます。

フォルランについては僕だったらツートップの一角として守備を強いるよりも慣れ親しんだワントップでプレーさせたいです。守備の負担を減らして攻撃に専念させ、運動量に勝る柿谷をトップ下でプレーさせたほうがチームがうまく回る気がします。