■質問内容

Q1.

凍結胚移植の際、注射、内服薬、貼り薬などを使用せず 自然周期に移植することは可能でしょうか?

 

Q2.

1)ホルモン周期では土日以外に移植ですが、自然周期では移植日を調整できないと思うのですが、移植が土日になる場合はどうなるのでしょうか? 

2)ホルモン周期と自然周期では、ホルモン周期の方が移植のキャンセル率が低いが、移植さえできれば妊娠率、流産率などに変わりはないとう認識で宜しいでしょうか? 3)体質的にLHの検査があてにならないことがわかりました。排卵日の特定はかなり難しいでしょうか?自然周期での移植は難しいでしょうか?

 

■当院からの回答

排卵周期での融解移植は、排卵がある程度規則的にある方であれば行うことが出来ます。基礎体温、超音波検査による卵胞計測、尿中LH検査などの検査を組み合わせて排卵日の推定を行いますが、排卵日が分からなかったり、その時の子宮内膜が薄かったりではキャンセルになります。また、胚盤胞の移植を「排卵日(day0)から5日後(day5)に行う」ことになりますが、いつになるか分かりません。

凍結融解胚移植についてホルモン補充周期と自然排卵周期の成績を比較した論文Fertil Steril 2018; 110: 680

  •  ホルモン補充周期と自然排卵周期の成績は同等です
  • 40歳以上の女性ではホルモン補充周期が推奨される(この理由については自然排卵周期では加齢により周期毎のばらつきが生じるためではないかと推察

当院ではホルモン補充周期の成績が良好なため下記の選択肢提示としています。

  • 第一選択はホルモン補充周期
  • 妊娠不成立の場合の第二選択として排卵周期

 

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レトロゾール服薬開始日(排卵周期で融解移植予定)

融解移植の第一選択はホルモン補充周期

排卵周期の融解移植は当院では第二選択