子宮は球状ではなく、やや扁平な形です。
超音波検査で子宮断層像(断面像)を描くときは子宮を横から見たような縦断層像で観察するのが基本になります。
このため子宮腔は正面からみた三角形のイメージではなく竹の葉状に観察されます。
子宮内膜は月経時に、一旦、薄くなって線状に描出されます。
その後、卵胞の発育により増加する卵胞ホルモンの作用で次第に厚くなり竹の葉状に観察されるようになります。
竹の葉のシンのように見える中央線が子宮内腔に当たります。
その上下の部分が、それぞれ子宮前壁および子宮後壁の肥厚した子宮内膜に当たります。
子宮内膜の厚みは、中央に線が描ける竹の葉の最大の部位で計測します。
排卵頃には、子宮内膜の前後の厚みは8mm以上に達します。
体外受精では子宮内膜が8mm 以上に達していることを確認して受精卵(胚)移植する日を決めるようになります。
排卵誘発剤クロミッドを使用すると子宮内膜が厚くなりにくいことがよくあります。
排卵後は、黄体が作る黄体ホルモンの作用で子宮内膜は分泌性変化を起こし、全体が白っぽくなり中央線が目立たなくなります。