午後5時半、娘ちゃんが診断テストの自己採点の点数とともに
へらへらと帰ってきました。恐ろしいような点数とともに。
彼女がへらへらしている時は要注意です。
なぜなら、へらへらは、娘ちゃんの心のシールドだから。
受け止めるとしんどいことは、笑って誤魔化すのが
娘ちゃんのくせ。それで、心は楽かもしれないけれど
そのせいで反省につながっていないのではないかと
つねづねマミィが危惧するしぐさです。
「いやーん、マミィが怒るけん点数や言わんけんなぁ」
診断テスト前に一切「勉強しろ」を止めたマミィの
真意を分からず。怒られないから安心、とばかりに
ふざけたことを言い始めた娘ちゃん。
夜ごはんのためにトマトソースを作っていたマミィ。
お玉とともに、飛び蹴りをかましてやりました。
いやいや、久しぶりに飛びましたよ。
ええ、点数が低いから怒っているわけではないんです。
毎度おなじみ。
「マミィが怒るから」どーしたこーした。と言い訳する
ことで、自分が救われた気になっていることが気に入らない。
くだらん話です。
あまりに腹を立てたので、ついでに回し蹴りをくらわした後
ひとりフィットネスへ。
ひとしきり汗をかいて帰り。
音楽が好き、という程度なら、それは、趣味です。
普通科に行って趣味は放課後にやってください。と。
言いました。
音楽科というのは、音楽大学や教育学部の音楽専攻の
入試に耐えうる音楽の専門科目をしていくためにあるので
高校を出たあとの進路まで、中3の時点で決まってしまうと
言っても過言ではありません。
実際。音楽科に行くのを反対する親御さんからは、
中3というまだ未完成の時期に、進路が特定されてしまうのを
よしと思わない、または不安だ、という声を聞きます。
美術科なども同じだと思いますが、
商業科などと違って社会に出るための
実践的な教育を受けるわけではないので、
おのずから進学する子が100%に近くなります。
就職する子がいない以上、「もう音楽の方向は
いやだ」と言っても就職するのも難しいでしょう。
さらに、我が家では私学の音楽科に行かせる余裕はなく
必然的に狙うのは、国公立。ですが、
音楽専攻のため、数Ⅱはカリキュラムになく、
もし、数Ⅱを必要とする大学に行くのなら、その部分は
外部ででも勉強しなければセンター試験は受かりません。
自分が目指すものにたいする確固たる信念がなければ
未来を特定しすぎて自分の進路を逆に狭めてしまう
という可能性がある、そんな進学。
それは、こんこんと言ってきたつもりでした。
だからこそ、娘ちゃんにとっては、
今回、この高校を受けることは、かなりの覚悟がいるはず。
その上、その高校の普通科に入れる成績が条件でした。
それは、それでも、やりたいという信念を信じたかったから。
でも、ここにきて「こんな点数とってマミィに殺される!」と
言っているのは、なんにも分かっていない証拠。
なにより、今回のテストの点が、危機感を覚えなければ
音楽科に入れないレベルであるのにもかかわらず。
それでも入れると思えるほど、残念ながら、トロンボーンも
ピアノも秀でているわけではないのにもかかわらず。
危機感がないのでは、万が一、高校に受かっても続かない。
今回はみんなが成績が下がった!と自分を納得させて
へらへらと笑っているより。
もっと悔しくて自分が情けなくて、絶望するほうがいい。
やりきった、と思えないくせに笑うのは、逃げているだけだから。
悔しがって、もがいて、その先にあるものを見いだせないのなら、
もう、無理して勉強する必要はないよ、と言いました。
塾に送っていく車の中は終始無言。
あとは、ここをスタートと思えるのか、
それとも、このまま、音楽以外の勉強はおろそかにするのか
黙って見ていようと思います。
音楽というものを通じて、何を学びたいのか、
どんな未来を求めているのか。そのために、
自分の未来のために。勉強をするという強い意志を持てるのか。
まだ少し時間はあるから、本当に自分がなにをしたいのか
今こそ、しっかりと考えてほしいと思います。
分からなければ、選択肢の多い道を選ぶほうがいいでしょう。
だけど、「勉強しろ!」と叫んでいるほうが、
なんだか気が楽だなぁ。