戦後すぐから今日に至るまで出版され続けている雑誌に「暮らしの手帖」があります。


名編集者・花森安治の手によるこの雑誌はスポンサーを持ちません。


なので、ページの中に広告はいっさい無くて、エッセイや料理のレシピ、売り出された電化製品に辛口の論評と共に容赦ない比較が紙面に踊ります。




スポンサーが居ませんから、誰憚(だれはばか)ることなく、同一他社製品の比較記事を書けるわけです。


花森は雑誌の生命線であるスポンサーからの資金を眼中に入れず、消費者にとって本当に良いもの、美しいものを社会に紹介しよう、という信念を貫きました。


それは現在の「暮らしの手帖」編集部にも受け継がれ、かつては皇太后さまもお読み遊ばされた名雑誌として知られています。


「暮らしの手帖」はクチコミでファンが読み継いで今に至るという出版界の奇跡のような雑誌です。


暮らしの中で美しいものを見いだせる人々こそ豊かなのだという、花森安治の信念は彼が没したあとのこの令和の時代ですらこころに響きます。


みなさんもぜひ一度手に取ってご覧になってください。