精神科に限らず、病院というところは病気の人しか来ません。
なので、明るい病院というのも無くは無いかもしれませんがあまり聞きません。
病院に集まるクライアントのみなさんは「ここが痛い」「ここが苦しい」の連発ですから、明るいどころではありません。

看護師のみなさんがなぜあんなに明るいのか。
それは「ひとを元気にする仕事」だからに他なりません。
看護学校で真っ先に教えられるのがクライアントを元気にすることですから、面白い看護師さんは大勢おられます。
ですが、ドクターはどうかというと、暗いドクターなんてゴマンといます(笑)。
とくに精神科は人間社会の汚さが一通り出る場所ですから、ニコニコしている精神科医のほうが珍しい。
やれ、「イジメられた」だの「眠れない」なんていうのは序の口で、「実の父親に性的暴行をうけている」とか「何度自殺を試みても死ねない」
とか家庭内暴力の餌食になって苦しむ主婦など、洒落にならない悩みのオンパレードですから、精神科医も気難しい顔が自然と多くなるのです。
もしも、そんなふうに苦しむ人々を前にしたらわたしは彼等に一体どんな言葉をかけたら良いでしょうか。
近代社会に精神科が絶対存在しなければならない意義を感じます。