精神障害者の労働環境は年々増えています。


雇用契約を結んで雇用されるA型事業所や雇用契約は結ばないものの賃金を受け取れるB型作業所などが全国にあります。


しかし、それはここ10年くらいの間に整備されたもので、私の若い頃にはそんな気の利いたものはひとつもありませんでした。


病気を隠して面接を受けなければ門前払いされる差別が残っていたのです。


たとえ面接を経由して雇用を勝ち取っても、勤務中に発作が起きれば問答無用で解雇されるのが常でした。


我々のような精神障害者は見た目にはどこが悪いのかちっともわかりませんから、近所の人から「どこも悪いようには見えないのになぜ働かないの?」などと言われて傷つく障害者も多かったのです。


私もかつて病気をクローズに(非公開)して採用され、解雇されたことが2回あります。


自分の努力ではどうしようもない差別を甘んじて受けねばならないのは屈辱的なものですが、社会の仕組みがそうでしたからどうしようもない。


私と同じように雇用され、解雇された障害者は多かったと思います。


いまはA型雇用などで頑張ればひと月八万円くらいは給料が降りますから、これに障害者年金を加えると15万円。


税金や部屋代を差し引いても手元に約10万円は残る。


貧しいながらも世間並の世帯は持てる計算です。


お役所は社会保障に頼るな、働け、と半で押したように言いますが、私のように職を持ちたくても得られずに齢を取ってしまった障害者に彼らはどう申し開きをするのでしょうか。


しかし、税制がピンチのいまは働ける者は働かなければ国がますますピンチになります。


働きたくないなんて言いません。


ドクターストップがかからないならぜひ働いてみたいと考える障害者は多いのです。


私は57歳でもはやサラリーマンには成れませんが、空手の世界に居ることが出来る。


ありがたいことです。