もっと早くやるべきだった。
時間が過ぎる度に、どんどん記憶からはがれ落ちていくのが分かる。
以前ある時にそのことを決意をもってすべて忘れようとしたこともある。
しかし出来なかった。 そして十数年が過ぎた今でも・・・。
これにカセットテープを付けている。
それは私とある女性との電話での会話だ。
ほとんどの人がこれを聞いて、その内容を嘘っぽいと思うだろうし、私自身ここは変だなと思う箇所もある。
でもそのことも私には「どうしてそういうことになるのか」理由が分かっているところもある。
でもまあそれはどうでもいいことだ。
カセットテープだけではよく分からないことがあるのでそれを補うためにこの文を用意した。
これがあるカセットテープに私が付けたメモだ。
そのカセットに記された日付は1998年11月29日。
そのカセットテープは親友のTか、弟に聞いてもらいたいと思ってコピーした。
どちらかに私が関わっていたのはこういうことだと知ってもらいたいと思ったからである。
でも結局それはかなわなかった。
その頃何かタイミングがずれていって、結局どちらにも渡すことはできなかった。
しかし今思えばそれで良かったんだと思う。
彼女と話したその日のことをよく覚えている。
話をすべて終えて受話器を置いた。 しばらくの間、やや混乱気味の頭をを整理しようとしていた。
久しぶりの感覚だった。
相手の女性は言っていた。
「もう、こういうのは来ないと思っていた。」と。
私も同じだった。
もうすべてが終わったと思っていた。
あきらめたというのではなく、時間が淡々と過ぎていき、自分自身がそのことについて追いかけなくなっていたと言うことだ。
でも違っていた。
今日、彼女は再びそのことついて話し出した。
私が疑問に思っていたことについて答え、そしてこれから先のみらいについても話した。
あの話はまだ続いていると・・・・。
そう、あの話は終わってはいなかった。