硫黄のにおい立ち込める日本三大霊場 | 乗り鉄親爺の寺巡り

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鉄道大好き親爺が列車や車で、写真を撮ながら、時々計画を立てて、大好きな作家五木寛之さんの「百寺巡礼」のように全国の寺巡りをしています。

2022年6月20日

おやじの百寺巡礼≪NO11≫

霊場恐山菩提寺(れいじょうおそれざんぼだいじ)

青森県むつ市

 

 

コロナ禍で長いことご無沙汰していた。

 

このおやじの百寺巡礼の旅も、

まだ11ヶ寺めである。

 

先が長い。

 

今回はこの巡礼では最北端

(北海道は含まれていないのだ)

青森県下北半島、あの霊場恐山である。

 

なかなか訪れる機会がなかった。

なにしろ遠く、車ではきつい。

列車とレンタカーでは、

日程と懐具合を考えて躊躇していた。

 

ふと、送付されてきたツアーチラシの中に

「恐山」の文字を見つけた。

 

金額も、函館から津軽海峡フェリーを使うのも気に入った。

早速申し込み6月19日、出発した。

 

函館に一泊し、フェリーで大間に向かった。

大間といえばあの「マグロ」である。

もちろん昼食はマグロ丼となった。

 

恐山はむつ市にある。

大間からはバスで1時間半ほどかかった。

 

ブナの森林を潜り抜け、カーブの連続。

バスのすれ違いもギリギリである。

 

やがて宇曽利湖が見えてきた。

 

恐山の大きな駐車場に到着した。

平日とあって閑散としていた。

 

まず、本堂にお参りした。

続いて山門をくぐった。

 

壮大な眺めである。

硫黄のにおいも立ち込めている。

 

本堂を左に見て地蔵殿へと進む。

長い参道を歩き地蔵堂を参拝をして裏山へ向かった。

一面のはげ山である。

硫黄の臭気がたちこめている。。

 

荒涼とした山内に、

死者供養のために積まれた

小石の石塔が無数に並んでいる。

本州最北端の霊場、日本三大霊場の一つという。

 

日本三大霊場とは

高野山、比叡山、そして恐山である。

宇曽利山湖の北湖畔に恐山菩提寺の境内がある。

 

この恐山は天台僧、慈覚大師円仁が開いたという。

 

中国で修行した円仁が

都の東方三十余日のところに霊山があるので

帰国後に訪ねよとの夢をみて帰国後

東国へ旅立ち下北半島の

この地にたどり着いたそうだ。

 

夢に見た霊山そのものをこの地で見つけたのだろう。

 

その後、この寺は途絶えたが、

恐山のふもとにある

吉祥山円通寺を開山した僧が再興、

この寺が曹洞宗の寺であったため

 

曹洞宗恐山菩提寺となった。

 

 

この恐山、盲目の巫女・イタコでも全国的に知られている。

 

訪れた日は大祭ではないので

もちろん見ることはできなかった。

 

このイタコの「口寄せ」も

機会があれば聞いてみたい気がした。

 

恐山は遠い。

 

列車で行くのも、車で行くのも、なかなか大変である。

 

昔の人たちは

それでも恐山へ向かった。

 

心の中に悲しみや、苦しみのある人達にとっては

必ず訪れてみたい場所なのだろう。

 

そんな気のする最果ての寺であった。

 

                 令和4年6月22日(水)記

 

霊場恐山 菩提寺

(れいじょうおそれざん ぼだいじ)

【宗 派】 曹洞宗

【名 称】 霊場恐山

【所在地】 青森県むつ市田名部字 宇曽利山3-2

【入山料】 500円

【電 話】 0175-22-3825

【交 通】 JR下北駅から下北交通バス恐山行終点下車