《six》7 | すーぱーじゅにあ ウネがかわいいっ 月子のブログ

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オオトモイッカ



有名なヤクザ組織なら、ネット検索すれば出てくると思ったけど、オオトモイッカは有名じゃないらしい。



日本で有名なヤクザ組織で検索してみた


東城会
関東広域指定暴力団
直系100団体
構成員3万5千人

近江連合
関西広域指定暴力団
直系120団体3万8千人


wikiに載ってるのは、この2団体だけ

トウヨウレンゴウカイで検索してみても
そんな名前の組織は全く出てこない。


どういう事だ?

wikiにも載らないくらいに小さい組織なのか。

それとも

トウヨウレンゴウカイという組織なんて存在しないという事か?



ノルテのマスターがそんな嘘をついた?

いや、嘘をつくなら
トウヨウレンゴウカイなんて名前は出さないで
wikiに出てくるようなトウジョウカイとかオウミレンゴウとかのデカイ組織の名前を言った方が手っ取り早いだろう。

それに、マスターがそんな意味のない嘘をつく理由がないはずだし。



んーむむむむむ、、、



考えても仕方がない
街に出てオオトモイッカの情報を集めよう
日本語も 昨夜一晩で ある程度覚えたし
大丈夫!、、、だろうか。



いや、
言葉はなんとかなるだろう!うん。

取り敢えず、外に出よう!




アパートを出て街をブラブラとしながら



「コノ〜…アッタリ?デ、カンコクジンノ、ダンセイ、ミマシタカ?」


この日本語のみで、片っ端から声をかける
首を横に振ればNO縦に振ればYES

とは言えYESと答えた人への対処を全く考えていなかったんだけど。

あともう一つ

「オオトモイッカハ、ドンナ、ソシキデェスカァ?」

これには誰もが首を縦にも横にも振らない
その代わりに『あっちへ行け』というように手をひらひらと振るだけだった。

オレの日本語が聞き取れないのかと思ったが
オオトモイッカという単語はしっかり発音はできているはずだから
この街の人にとって《オオトモイッカ》の事はあまり話題にしたらいけないという暗黙の了解があるように思えた。


一日中聞き込みを続けたけれど

韓国人の男性を目撃したという人はおろか
オオトモイッカの情報も得られなかった。



ヘトヘトになって夕食を取ろうとノルテへ行った。
(現在、食事ができる店はここしか知らないから)



「おいおい、どうした?疲れた顔して」


「ズット、カンコウ、シテマシタ」


「カンコウね。てか、兄さん日本語、上達したな。」



「ええ、昨夜一晩である程度の会話は出来るようになりました。オレの日本語、完璧じゃないですか?」


「うん、、、それ、韓国語だけどな」


「イマカラ、マスターモ、ニホンゴ、ハナシテクダサイ」


「じゃあ@#€$☆?」


「アー…ユックリ、オネガイシマァスゥ〜」


「面倒くせえなあ(笑)ハラ、ヘッテンダロ?ナニヲ、タベル?」


ハラヘッテンダロ?
ってのは知らない言葉だけど
ナニヲ、タベルはわかる。



「あ、んー…パスタ、タベマス、キノー、タベタ、パスタ」


「ナポリタン?」


「ハイ」


「サービスデ、@ー€☆*二、シテヤルヨ」



え?なんて?
サービスでほにゃららするよ?
ほにゃららが解らないけどサービスしてくれるってなら


取り敢えず



「アーリガトゴジャマース」



礼を言っておこう。



「そういや、あんた昨日、荷物全然もってなかったな」


「荷物?」


「着替えが入ったバッグとかだよ。何泊の予定での旅行なのかは知らないけど、着替えとか持ってくるだろ?フツー」



オレにボスが見張りをつけていた場合のことを考えたら、でかい荷物なんか持ってアパートを出るわけにはいかなかったんだ。



「多少のダサさに目を瞑れれば、服やら下着やらの必要なものは駅の中にある店で買えるよ。」



この際、多少のダサさには目を瞑れますよ。



「アーリーガットゴジャイマス」


「どういたしまして。しかし、アレだな。韓国人の日本語ってカワイイよな(笑)」



マスターがフライパンを振りながら言う



カワイイ?
カワイイって日本語なら知ってる



「そうですか?アー…ニホンゴデ、オネガイシマァス」


「ふふっ…顔がカワイイなら、可愛いが倍増だ」



だから、日本語で喋ってって言ってるのに!

え?顔がカワイイなら?



「っ!、、、それってオレの事じゃないですよね?昨日、オレが韓国人の男性を知ってるか聞いた時、マスターは知らないって答えた。
けど、やっぱり、この街に韓国の男性がもう一人いるんですね?マスターはその人を知ってる、てか話したことがあるんだ。だから、、、」


「日本語で会話するってのはどうした?」


「マスター 答えて!」


「ナポリタン、デキタゾ。取り敢えず食え」



日本語と韓国語をチャンポンで言って
すごい量のパスタが盛られた皿をオレの前に置くマスター



「【オオモリ】サービスしてやるって言ったろ?
【オオモリ】ってのは普通サイズより多いって意味だ。また、一つ日本語の勉強できたな」



【オオモリ】って言葉を使う場面がそんなに
あるとは思えないけど(笑)

でも、誰も頼る人がいない知らない国で、このマスターの優しさが心にしみて有難くて、泣きそうになる。



「やっぱ、これ、オーイシデス」


「そうか」


「さっきの話ですけど」


「韓国の男性を見たことあるかって話か?」



マスターの優しさを信じることにした。



「ハイ」


「お前、そいつの事を探してんの?」


「はい」


「お前が尾道に来たのは そいつを探すためか?」


「そうです」


「お前にとって、そいつは何?」


「オレの、、、」


「友達か?」


「友達、、、いや、」



オレのドンヘに対する気持ちは
たぶん友達とか親友とか、そんな簡単な言葉なんかじゃ



「そいつは、、、ドンヘはオレの、、、」


「うん?」


「宝物です。」


「宝物と来たか(笑)」



笑いたければ笑えばいい。


けれど、本当に
ドンヘはオレの




大切な宝物なんだ。












































つづく












































☆補足
カタカナは日本語
ひらがな&漢字は韓国語での会話です。