慣用句で使われることのある比喩表現『烏合の衆(うごうのしゅう)』
皆様もよくご存知と思います。
ですが、知っている・聞いたことがある
という人でも、実際に使ったことがおありの方は非常に少ないのではないでしょうか。
かなり上から人を見下す表現ですからね
「烏合の衆」の烏とは字の通りカラスのことです。もともとカラスは単独行動。集団になってもそれぞれ好き勝手なことをしてしまい統率がとれない、ということからそれを人に見立てて生まれた言葉です。
この言葉は、5世紀に中国後漢朝について書かれた歴史書である「後漢書」に由来します。
古代史の勉強会ではちょくちょく登場する書物ですが、あまり馴染みがないという方も多いかもしれません。
この後漢書『耿弇伝』に耿弇(こうえん)という武将が登場します。
※字が難しいので以下カタカナ表記にします
コウエンは、漢皇帝の子孫と嘘をついて挙兵した王郎(後漢の群雄)の軍隊に
「烏合の衆に過ぎぬ王郎の軍など、枯れ木を折るように簡単に蹴散らすことができる」
と言いました。
つまり王郎の軍をカラスにたとえ嘲ったんですね。
この王郎というのは元占い師で、嘘を塗り固め自分な漢のプリンスと詐称するというかなりの人物。
ですが書くとキリがないので王郎については今回は割愛させていただきますね。
古代中国の神話や絵画には『三足烏(さんそくう)』と呼ばれる、三本の足を持ったカラスがたびたび描かれています。この三足烏は皇帝の命を救ったとから神聖な存在とされ、太陽に住むと考えられました。
そして中国では
偶数が陰・奇数が陽
と考えられていたため、足が3本なのだそう。
このカラスはことわざで喩えられているような悪いものではなく、神聖な存在として登場します。
足が3本あるのは、中国では偶数を陰、奇数を陽と考えるためです。
なんだか日本の八咫烏に似ていますね(^^)
このコウエンの時代は、カラスは頭が悪くカァカァ鳴いているうるさい鳥、と思われていたようなので、このような古事成語が成立したのだと考えられます。
しかし現代では違いますよね(^^;;
ほぼ大半の人が
烏は頭が悪い
とは思っていないのではないかと。
その通り、烏はとても賢くて単独行動ではなく連携プレーをする鳥です。
なので現代での「烏合の衆」は
賢くてコミュニケーション能力の高い集団
という意味になりますね✨
最高の賛美をありがとうございます
といったところでしょうか(^^)
ちなみに私はカラス大好きです♡
カラスに関しては神人和楽HPのブログにも書いておりますので、よろしければご覧ください
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