みんなが幸せになる方法 | ひろみのBOOKブログ

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読書体験は自分へのギフト♡5年後、10年後、30年後の自分へ贈り物をするように読みたい。皆様と本の出会いをお手伝いできたら、嬉しいです♡表紙だけでも頭の片隅に置いておけば、書店で出会った時は、もう初対面ではありません。知ってる本なら手に取りやすい♡


クレヨン王国新十二か月の旅

福永令三 作
三木由記子 絵

講談社

虹虹虹虹虹虹虹虹虹虹虹虹虹虹虹虹虹虹

クレヨン王国シリーズ第1作の
『クレヨン王国の十二か月』続編です。


前回の旅で12個の悪い癖を直したシルバー王妃。

ところが、あまりにも完璧な王妃になってしまったため、国民からの人気を失ってしまいます。

王妃に悪い癖を直させた、ゴールデン国王も
以前の王妃の方が、輝いていたように思えて悩みます。


なぜときかれては こまるけど
むかしは すべてがかがやいていたわ
もっと空も青かったし
もっと紅茶もおいしかった
わがまま王妃とうわさされてたけど
でも けっしてずるくはなかった
いまのようには

なぜときかれても こまるけど
むかしは すべてが自由だったわ
うんとしたいことあったし
うんと明日が待ちどおしかった
わがまま王妃とうわさされてたけど
でも けっしてふりむかなかった
いまのようには

なぜときかれたら こまるけど
むかしは すべてが楽しかったわ
いつも友だちいっぱいで
いつも心の底からわらえた
わがまま王妃とうわさされてたけど
でも けっして一人じゃなかった
いまのようには

王妃の心の声の詩です。

クレヨン王国シリーズには、たくさんの詩が出てきますが
私にとってのベスト3に入るのがこの詩です。


胸がキューってなるんです。

王妃としての自分
人間としての自分

折り合いをつけながら、バランスをとりながら
やっていく方法を見つける前に

自分を失ってしまったのかなぁって。



そんな中、王妃の悪い癖を吸い取っていたティーカップから生まれた12種類の野菜たちと旅に出ることで、少しずつ自分を取り戻していきます。


梅干しのウメケロは、欲深い
豆腐のトーフモンは、お風呂に3時間
とうもろこしのトモロフスキーは、ほら吹き
ナスのソソソナスは、せっかち
トマトのトマトマトは、かんしゃく持ち
キャベツのキャーベッタは、おしゃれ好き
黒ゴマのゴマータは、お説教好き
ほうれん草のホーレソレは、無気力
ネギのネギックは、皮肉屋
タケノコのノビルジャーは、乱暴者
人参のニンジッピは、人ぎらい
レンコンのレンコポッチは、具合の悪いふりをして人の気を引く


誰でも一つくらい、思い当たる癖だと思います。

私は、ニンジッピとレンコポッチに似てるかな。
ソソソナスとゴマータの性質もちょっとあるかも。



最後に好きな詩ベスト3の中をもう一つをご紹介します。

この花も その花も
ありのままに
色美しく

あの人も どの人も
ありのままに
心やさしく

あの町も その町も
ありのままに
ほこり気高く

この月も どの月も
ありのままに
めぐみ豊かに

ああ 光の空の下
わきたつ命は 神のみわざ
同じみわざ
みんなが一つ
一つがみんな

ああ かがやく大地の上
ふきだす命は 神の血しお
同じ血しお
みんなが一つ
一つがみんな


開き直りでわがままをするのではなく
私は私だから幸せ
だから目の前の人も、その人だから幸せ

そうみんなが思えたら
みんなが幸せだなと思います。