函館オールスターは激戦の準決勝を終えて
決勝進出の9名が決定
日程的に有利だと思われた
優秀競走・シャイニングスター賞に
出場した選手からは、意外にも
吉田拓矢ひとりだけの優出となり
準々決勝Bから寺崎・脇本・佐藤礼・松本貴
準々決勝Aから太田海・岩津・南・古性
で…決勝の並びは
近畿が脇本ー寺崎ー古性ー南の4車連携
昨年の小倉競輪祭、今年の豊橋全日本選抜
そして岸和田高松宮杯と
ワッキーの直近3回の特別競輪制覇で
すべて前を回って貢献してきた寺崎
「脇本さんからも、古性さんからも
ハコを、と言ってもらいました。
番手で、しっかりタイトルを目指して
頑張ります。」
優勝に一番近い位置、ワッキーの番手は
それだけ狙われる位置ということですが
これまで獲らせてきた先輩達が
きっちり仕事をしてくれるはず
果たしてビッグハートな男・寺崎が
6回目のGⅠ決勝で、初のタイトル獲得を
果たすことができるでしょうか。
ちなみに、ワッキーが特別競輪を
優勝したのは、決勝進出14回目
初タイトルまでは、けっこう苦労を
したんですねぇ…。
★★★★★★★★★★★★★★★★
激闘の準決勝振り返り
当ブログ専属解説員(無報酬)
灰人さんの解説で送ります。
9R
前受けのカイヤは、青板バックで
ワッキーが上昇してくると
誘導を残したまま引いて
近畿ラインを追走したケンヤと
3番手で並走、その後ろに郡司
打鐘まで誘導を使ったワッキーが
意を決して先行態勢に入り
カイヤはいったん引くと見せかけて
ケンヤの油断を誘って、内を追い上げ
弾き飛ばして3番手を確保
浅井はケンヤを捨てて取鳥をキメて、
踏み込んできた郡司にも一発食らわすも
そこで脚が止まって終了
バック3番手から捲ったカイヤが、
南の牽制を食らっても怯まずに踏み込み
ゴール前でワッキーを捉えて1着
南と郡司の3着争いは、僅差で南が先着
カイヤのコメントは
灰人さん
「まあ、ドリームではワッキーと
踏み合って深谷に捲られたから
ワッキー相手に消耗戦になるような
叩き合いはしたくなかったんだろうな。
カイヤはナショナルチームなんだけど
ヨコもできるし気が強いから
ケンヤ程度なら内並走で勝てるって
自信があって、あそこで粘ったな。」
筆者
「しかしエグいな…いったん引くと
見せかけて、ケンヤを油断させてから
内を追い上げて飛ばしに行くとは。」
「ケンヤはあそこで並走するんなら
いっそワッキーを斬ってしまって
郡司かカイヤのカマシを待つって
選択肢もあったかも知れないけど
道中なるべく脚を溜めて位置を取って
捲り一発で勝負…っていうスタイルで
自分からレースを作ることは
できないからなぁ…。」
「郡司は道中、わりと余裕があって
カイヤを追う体勢だったけど
レフト先輩と絡んでしまったロスが
大きかったんだな。」
「しかしまあ、取鳥クンはつくづく
悲しい星のもとに生まれたのかも
知れないなぁ…カイヤはコメントで
『取鳥さんと決めた作戦』って
言ってたけど…要は黙って付いてきて
下さいね、ってだけだったからな。
取鳥も何も言えなかったんだろう。」
「せやな。」
10R
前受けした犬伏を赤板前で眞杉が押さえ
犬伏は誘導を残して引いて、関東に続いた
嘉永と並走して…眞杉が踏み上げて
先行態勢から、打鐘で一気にペースを上げ
嘉永は外並走から犬伏を押し込んで
ホーム過ぎに捲りを仕掛け、その時に
イン詰まりの犬伏から岩津が切り替え
嘉永ー岩津ー荒井の並びに。
吉田拓は車間を切って大きく牽制するも
弾かれても飛ばずに踏み込む嘉永
3角過ぎから眞杉がタレてきた感じで
吉田拓がタテに踏み込み、後続を押さえて
1着、直線で内コースを突いた佐藤礼が
2着で特別の初決勝を決めて
3着は猛追の荒井に微差で踏み勝った岩津
「う〜ん、眞杉が実は調子イマイチ
直線でのタレっぷりが酷かったな。
犬伏を行かして飛びつくとか
最低限、中団を取って捲るとか
そんな作戦もあったんだろうけど
打鐘でわりと余裕ある感じで
踏み込んだのに、直線で誰かと接触を
したみたいだけど、あそこまで
タレタレになるとは…」
「犬伏も前受けしたら引いてから
ホームカマシみたいな作戦で
良かった気がするけどなぁ…」
「結局、犬伏の勝ちパターンは
前のペースが上がったところを
一撃のカマシで決めるしかなくて
嘉永に眞杉を叩かせてから
仕掛けたかったんだろうけど
嘉永も今回はホームカマシで
勝ってるから、あまり早くから
眞杉を叩きにはいかないし
あそこじゃもう引けないから
並走になるよな。
ただなぁ…
嘉永は外並走を苦にしないし
ブロックを食らっても少々じゃ
飛ばないヨコの強さがあるけど
犬伏は接触を嫌がるんで自分から
思いっきり当たりには行かないから
並走した時点で、もう厳しいよな。
そりゃ岩津も見捨てて切り替えるわ。」
「せやな。」
11R
古性はS取りに行くも、新山に
前受けを譲って3番手に引いて
新山松本貴ー近畿ー南関ー九州の順で
周回して、赤板めがけてダッシュした
伊藤颯が新山を叩いて先行
寺崎と古性は後ろにいる深谷を
何度も振り返って牽制して
新山がホームで踏み出そうとするも
庸平が牽制、バックで捲る新山に合わせ
番手捲りで合わせに行った庸平…も
その上を豪快に捲った寺崎が
古性を引き連れて近畿ワンツー
ゴール前で凄い伸びの松本貴が
深谷を交わして微差の3着。
「う〜ん、新山は今回、自力を出して
いなかったから調子不明だったけど
ムリに踏んで止めて…みたいな動きで
消耗しちゃったのかね?」
「いや、ソーマくんが死に駆けとはいえ
寺崎があっさり捲ってるんだから
新山の調子がイマイチなんだろうな。
寺崎と古性は何度も深谷を牽制して
捲って来たら合わせる態勢だったから
深谷も睨まれて動けなかったか。」
「確かに…ドリームでは
カイヤとワッキーの叩き合いを捲り
シャイニングスター賞では眞杉の
強引先行を3番手から捲り…で
動きは良かったけど展開にも恵まれて
長い距離を踏んだわけじゃないしな。」
「いくら調子が良くても、死に駆けの
ソーマを番手捲りする庸平の
さらに上を捲った寺崎を越えるのは
そりゃムリだからな。
古性は調子悪いなりに、ちゃんと考えて
初手で新山のラインだけ前に出して
ツッパリ先行なら追走して捲り、で
寺崎が深谷のラインを後ろに置いて
勝負できる態勢を作ってたからな。」
「新山も先行でペースに入れる
仕掛けをしたかったんだろうけど
ソーマくんが強引にダッシュしたから
さすがにアレを突っ張るのはムリ、
で引いたんだろうな。」
「ああ、ソーマくんは調子悪いなりに
出し惜しみせずにラインのために
仕掛けたのは、心を打たれるな。
インに潜って仕掛けなかった犬伏や
ワッキーを斬る度胸がなくて、並走で
脚を削られて終わったケンヤなんかに
比べると、ちゃんとやることを
やったのは偉いわ。
後藤大輝と並ぶ、九州の宝だな。」
「せやな。」
で…ここまでの開催全体の講評としては
「やっぱりあの3日目の
『全員勝ち上がれる二次予選A』とか
『6着まで勝ち上がれる二次予選B』
のせいで、選手の調子の見極めが
できないんだよな。
眞杉や新山は調子イマイチだったと
思うんだけど、平原のABEMA動画での
『1日休めるのは大きい』って
コメントに騙された気がするわ。」
「う〜ん、確かに…」
「それからな、最終日は審議が厳しくて
失格がいっぱい出ると思うぞ。」
「今まで、ほとんど出てないのに?」
「そりゃ、初日と2日目で大量に
落車があって、用意してた補充で
間に合わないかも…って感じに
なったから、甘々の審議だろうよ。
発走直後に落っこちた東矢なんか
誰がどう見ても不注意落車なのに
疑惑の判定でセーフにしたのは
お盆の帰省ラッシュのこの時期の
開催じゃ交通機関も混んでるだろうし
いくら特別で賞金が良くても
函館まで行くだけで大変なんだから
喜んで補充を受ける選手なんて
いないんだから、ってことよな。
最終日はもう補充はいらないし
賞金をケチりたいだろうから
どんどん赤旗をあげちゃうだろうよ。」
「なるほど…。」
車券の結果は…
負け戦で、小川勇介の300勝の車券
そして3日目に世話になった北津留が
中野慎を捲ったところを取って
これは九州の流れか…と思いきや
準決は全滅してボロボロで終了
灰人さんが言ってたみたいに
1日休みの選手の調子がつかめず
特に新山と郡司に騙された気が…
でも決勝も打ちます。
午後から雨の予報で
けっこう風も強そう
輪友の皆様からは
「福井と大阪で2車づつで
別線で勝負するんじゃないの?」
って意見もありましたが
脇本ー寺崎ー古性ー南で連携
「寺崎くんには、今年だけで2つも
獲らせてもらっているから
今回は僕が前回りです。」
ワッキーが駆けて、古性と南は
後ろをきっちりとガード
そして初手の位置取りは古性が
Sを取ってくれるはず
近畿の「そういうこと」案件に
対抗するのは、強烈なタテ脚に加え
ヨコの動きも苦も無くこなし
漢字の競輪もできる、ナショナルの
ニュータイプであるカイヤ
そして、正式コメントで
「あんなに弱いのに決勝なんて…」
と、練習仲間のレイブンを
称える前にディスっちゃう吉田拓も
調子はまずまず良さそう
連日のように苦しい位置から踏んで
なんとか勝ち残ってきた松本貴も
脚は良いんですが…
じゃあどうやって近畿4車に勝つの?
って考えると
カイヤや吉田拓が初手から
寺崎のところに並走したり、
勝負所で追い上げて番手競りを
する可能性はありますが
じゃあそれで自身が優勝できるかって
言うと、おそらく競り込んでも
共倒れに持ち込むのが精一杯で
レースを壊しただけで終わってしまう
かといって、ワッキーの死に駆けで
寺崎が番手捲りする上を、古性の
ブロックを越えて捲り切る選手は
いないので…
ってことで、当ブログの本命は
ビッグハートな男、寺崎浩平
ヒモは古性に南、単騎の松本貴と
カイヤも僅かにチャンスが
3連単 7ー1245ー1245
厚めに 7ー1ー4
ヒモを複数にしたのは、古性が
厳しく牽制したときに何らかの
アクシデントが起こった場合…って
ことで、限りなく7ー1ー4で
決着すると思います。
これまでの寺崎の「獲らせた」
実績からすると、もうこれで
仕方ないと思いますし
寺崎の優勝で良しとしましょう。
ただ…今回はここまでの負けで
本命を打つライフが不足してるので、
最終日の負け戦でボロ負けして
どうしようもない場合は
カイヤとワッキーの叩き合いとか
寺崎に競り込むカイヤ…みたいな
ことをちょっとだけ期待して
松本貴の軸で小銭で打ちます。
さて…先週のガールズから始まり
長かった夏の祭典もこれでオシマイ
皆様、長いことお付き合い頂き
ありがとうございました。
あとは表彰式で松岡クンに称えられる
真夏の頂点が決まるのを待ちましょう。
(タイトル回収)
皆様のご健闘をお祈りします。