小倉競輪祭の5日目は
たいへん後味の悪い形で終了し
決勝進出の9名が決定。

(画像はパクリです。スミマセン……)
現在のSSからは脇本と松浦の
2人だけの出場となり
新山、眞杉は敗退で深谷は落車棄権
古性は失格でバンクを去り
深谷はSSからの陥落が確定。
静岡GPへの出場選手9名は
タイトルを獲得した4名
郡司、平原、北井、古性が確定済み
賞金の獲得順位で4名
眞杉、清水、新山、脇本が
特殊な条件(決勝同着優勝など)
が無い限り、準決終了の時点で確定
残り1名を巡る戦いになるのですが
決勝のメンバーで確定しているのは
脇本ひとりで、他の8名と賞金ランクで
現在9位の岩本に挑戦権があり
準決勝終了時の条件は……
松浦の条件
自身が優勝か、優勝が脇本で自身が2着
岩本の条件
脇本が優勝で、松浦以外の7名が2着の
場合のみ
残る荒井・寺崎・浅井・村上博・犬伏・
松谷・菅田は、自身の優勝のみが条件
条件は松浦がちょっとだけ有利で
確率的には岩本はかなり厳しいですが
果たしてどんな結末になるんでしょうか。

脇本が優勝したら、胴上げに
岩本が駆けつけたりするんでしょうかね。
そして決勝のゲストは、元日本代表の
ボンバーヘッドこと、中澤佑二
現役時代はアフロや長髪にした頭での
ヘディングが記憶に残っていますが
競輪界きってのボンバーヘッドである
アフロ山崎賢人や、大型アフロ新人の
中石湊との共演をお願いします。
ゲストによるサイン車券は……
現役時代の中澤の背番号はずっと
「22」で、自身の名前にも「二」
が入っているので2番車の示唆
決勝の車番だとワッキーなんですかね。

ダイヤモンドレースを4枚獲って
意気上がる、灰人さんの解説で
送ります。
10R
浅井がダッシュしてSを取り、
中近ラインが前受け、その後ろに庸平で
東北が中団でその後ろに荒井、関東は
後ろ攻めになった初手
赤板で佐々木悠が上昇するも、窓場が
突っ張って出させずに関東勢は後退。
打鐘で窓場が緩めたところで新山が
思いっきりダッシュしてのカマシ先行


窓場は4番手に入って捲ろうとするも
新山のカカリが良くて動けず
バックでは一本棒、ワッキーは3角で
窓場を見捨てて自力で捲り発進

直線で3番手から荒井が伸びて
その外をワッキーが鋭く追込み1着
荒井が2着で、ワッキーの後ろから
内に入った浅井が3着。
灰人さん
「う〜ん、初手は新山か坂井が
S取りすると思ってたんだけど
浅井もスタートが早いのを忘れてたわ。」

「新山は前を取って窓場を突っ張る
形と思ってたんだけど、あの初手じゃ
ワッキーが楽な展開になったかな。」

「でもまあ、佐々木悠も窓場も
脚を使ったところをカマしたんで
新山にとっては悪くない展開で
あの力勝負で3着までに残れないのは
まあ、ラインの力はあったけど
ワッキーのほうが強かったってことよ。」

「で、荒井の単騎選択で東北の後ろに
最初から張り付く作戦が大成功か。」

「どんな展開でも新山は仕掛けるし
この相手ならバックを取るし
番手の永澤はツキバテして
車を振っての牽制はできない状態で
車間も大きくは切れないから
3番手で先に踏めばチャンスはあるし
『ラインの3番手』じゃないんで
新山不発で切り替えても問題なしで
まあ、戦略としては正しいんだよな。」

「でも、あなたが荒井のことが
大嫌いなのはよく知ってるよ。」

「まあ、別に絶対に地区ラインで
並ばなきゃいけないってことは無いし
『こいつの後ろには付かない』
みたいなのに文句は無いんだけど
あまりにもイイとこ付きが過ぎるし
付けなかった理由をああだこうだと
文句つけたり、勝手に切り替えた後に
苦言をコメントしたりするのは
やっぱり許せんわ。荒井だけは決勝に
上がって欲しくなかったなぁ……。
アイツが偉いと思ったのは
師匠の原司さんの前で死に駆けして
記念を2本獲らせてやったのが
最後だな。」
20年前くらいの話だよな?」

「きっと荒井が優勝しても、
胴上げに来るのは親友の井上と
同県だからアフロがしぶしぶ来て
山田兄弟は帰ってて、人数合わせに
地元の誘導のメンツが、副支部長の
八谷さんに頼まれて仕方なく参加だぜ。」

「せやな。」
11R
初手は関東ー瀬戸内ー南関ー近畿で
前受けに行くと思っていた中釜は
意外にも後ろ攻め

赤板で中釜が斬ってそこを北井が
一気に踏み込んで先行、眞杉は
中途半端に追い上げて3番手で中釜と
並走して小競り合いで脚を使わされ
なかなか仕掛けられずに苦戦

ホームで仕掛けた犬伏が一気に
外をぶち抜くスピードで出切り
眞杉は中釜を振り切って捲るも
松谷に一発もらってジエンド
出切った犬伏ー松浦に松谷が切り替えて
直線で松浦が差し切り、4連勝。

グータッチする両者に大歓声の場内。

「眞杉は何がしたかったんだろうね。
Sも取らない方が良かった気がするし
中釜なんぞと小競り合いをするとは…。」

「ああ、あれなら5番手に入って
犬伏が捲る時に一緒に仕掛けて
合わせて捲れば良かったのに
内と外に同時に敵がいる状態じゃ
外に牽制もできないよな。
北井は、先行できてない半端レースが
2走続いてたんで絶対出し切ると
決めてたんだろうが、中釜はそれを
察知してそこに付ける競走をして
眞杉は北井を甘く見てたのかも。」

「しかし松浦は脚が完全に良い時に
戻ってる感じだな。
最後は『ヤバい差しすぎた』
みたいな感じに見えたし」

「ああ、脚も戻ってる感じだし
『レースが俯瞰で見える』っていう
松浦の最大の武器が今回は
ちゃんと発揮されてるな。
犬伏とも、ちゃんと信頼関係があって
あれが作戦通りの仕掛けなんだろう。
それに比べて眞杉は、森田は親友でも
競走での信頼はしてなかったのか
全部自分でやろうとしすぎて
展開が見えてなくて焦ってしまって
自滅したような気がするわ。」
「せやな」
12R
このレースの前の検討

「南関の二段駆けから売れてるけど
ここは絶好の狙い目があるぞ」

「……どういう狙い目?
郡司はメイチで死に駆け覚悟の
先行をするんじゃないの?」

「南関二段駆けは崩壊して
ビッグハートの男が軸。
しかも配当もなかなか良いし
小銭じゃなくてまとめて打てる。」

「ビッグハートってことは……
前にもそのフレーズ使って
ぜんぜん定着してないけど
『後ろ回るか』って言われても
能面みたいな戸郷似の無表情で
『ぜひお願いします』って答えそうな
ビッグハートを持つ寺崎からだ。」

「……………どんな展開よ?」

「いいか、1枠の古性はSが取れる。
そして菅田もSが早いから中団は東北。
郡司は前が取れれば死に駆け覚悟で
先行と思うけど、後ろ攻めになる。」

「まあ、そこはそうだね。」

「で、郡司が来たらいったん寺崎に
突っ張らせてとりあえず引かせる。
中団の中野慎に『先斬り』みたいな
小細工はできないから、すんなり
郡司が来て、いったん引く。」

「ふんふん。」

「で……2番目に来るのは、もう一度
郡司か中野慎なんだけど、ある程度
ペースが上がってしまった後で
中野慎はダッシュも強烈だし
郡司はいったん突っ張られたことで
カーッとなって飛んでくるだろうし
菅田にしろ深谷にしろ、番手の選手が
多少はクチが開くと思うんだわ。」

「…………なるほど。」

「そこを古性が一発食らわして
先行の番手に寺崎を迎え入れて
しまえば、絶好の態勢からの
寺崎の番手捲りで古性とワンツー。
郡司が二度目に来たら中野慎が
サラ脚でいるから、捲りが飛んでくる
可能性もあるけど…そこは古性が
徹底ガードでなんとか止める。」

「古性からすると、ライン全員で
決勝に進むための作戦として
ベストってことなんだな。」

「ああ、ここで深谷と岩本が
決勝に乗ってGPの権利を取れば
さすがに古性も厳しいだろうから
ここで完全に潰しておくってことよ。
ワッキーへのアシストにもなるしな。
古性はこういう準決の戦いでは
『差すよりも徹底ガードを優先』
なんで、寺崎のアタマも十分。」

「その時の3着は?」

「普通にラインの村上博と
あと、何もしないでずーっと
道中は戦いに参加しないで
最後に踏む河端の2点で絞ってOK。
寺崎は前で死に駆けか古性に差される、
みたいな感じで売れてるから
寺崎アタマの配当はめちゃくちゃ良い。」
「なるほど…………
古性ー寺崎ー村上博で40倍
古性ー寺崎ー河端だと130倍で
まあ、そんなもんかなってオッズ
だけど、寺崎のほうがアタマだと
寺崎ー古性ー村上博で150倍
寺崎ー古性ー河端だと360倍
配当がなんともオイシイのね。」

「な、能書きにも十分納得いったろ?」

「ああ、自分の予想分は買ったけど
納得いったから小銭で乗るわ。」

「また、小銭なんてケチくさいことを。
俺は近畿ラインそっくりの分は
30枚ずつ買うわ。
じゃあ、的中したらコーチ料は
5割でイイよな?」

「……イイわけ無いだろッ!」
で…筆者は灰人さんの能書き通りに
寺崎=古性ー村上博・河端に
オッズの良かった岩本を6点で
追加購入したんですが

だいたい灰人さんの展開予想通りに
レースは進み、S取った寺崎が
赤板で郡司を突っ張り、打鐘で
カマシてきた中野慎の後ろを古性が
捌いて菅田を飛ばし、寺崎を迎え入れ

「よっしゃ、完璧だろッ!!!」
って、灰人さんが叫んだ最終ホーム

ドンガラガッシャーン……で
古性が郡司を牽制した動きで
後続の深谷が郡司にハウスして落車
もつれて郡司も落車

そのまま寺崎ー古性ー村上博で入線し
すぐに審議のアナウンス

「頼むッ!!失格だとは解ってるけど
なんとか『それぞれ』でッ!!
お願い、『それぞれ』でッ!!!」
灰人さんの叫びは審判員には届かず
そんなに時間も経たないうちに
「大変長らくお待たせいたしました。
審議の結果をお知らせします。
2着で通過の1番選手は……」
から始まる無情なアナウンスで
古性の失格、菅田の繰り上がりで
50万車券が告げられました。
古性は今年の特別競輪では
すべて決勝進出して
抜群の安定感だったんですが
最後にこんなオチがあるとは……
場内からは
「どうしてくれんだゴラァッ!」
「ふざけんなよテメェッ!!」
みたいな怒号が一瞬飛んで
あとは静寂……
輪友の皆様に別れを告げ
さっさと帰りましたが
なんとも酷い場内の雰囲気で
あのなかで勝利者インタビューをする
寺崎もイヤだったろうなぁ……。
車券の結果は…1Rから打って
負け戦はソコソコ獲りましたが
高配当には届かない安いのだけ
準決も10Rはこっそり押さえた
ワッキーー荒井の流し車券で
1枚だけ獲りましたが……
トータルではチョイ負けで終了

………灰人さんに乗った車券で
古性が失格じゃなきゃ的中で
チョイ勝ちだったんだけどなぁ。
現地参戦は毎年けっこう楽しんで
終わっているんですが、今回は
やはり最後のレースがあまりに
酷い終わり方だったので……
なんとなく醒めた感じになって
帰りに博多駅でラーメン食って帰宅

最終日は現場に行かないので
年に一度の特別競輪観戦は
ちょっと寂しく終了しました。
さて……決勝

好調なのは松浦、寺崎
荒井とワッキーも良い感じ
菅田と松谷は即席ラインで
浅井は単騎を選択、そして
荒井は松浦の後ろですか……
展開はわりと単純な感じで
松浦は必死にS取りして西ラインが前
村上博や菅田も早いんですけど
枠負けしているので厳しい
で、前受けした犬伏が上昇する
犬伏をいったん突っ張って
ペースを上げて……
寺崎が構えて来なければペース駆け
寺崎がすぐに巻き返してきたら
松浦の秘策は古性が準決で使った手
番手のワッキーを捌いて犬伏を
寺崎の番手に迎え入れ、
犬伏に番手捲りさせる
ただ…おそらく寺崎はいったん
突っ張られたら引いて構えるので
犬伏のペース駆けを7番手から
バックで捲る、という展開でしょう。
その時には6対3の構図になって
松浦も獲るしかないので
番手捲りも辞さず……って感じ
菅田と松谷は叩き合いを誘って捲る
チャンス待ち、浅井は道中は脚を溜め
できれば中四国の後ろに位置を取って
直線で突っ込みたい
う〜ん……捻りのない予想ですが
当ブログの本命は、松浦です。

やはり犬伏を残せたのが大きく
松浦への「厳しいヨコの動き」
ができそうな眞杉や古性が不在
想定の範囲でレースが展開しそうで
今回のデキであれば万全
相手は犬伏、荒井、内を突っ込む浅井
3連単 1=379ー23579
厚めに 1=3ー5789
波乱があるとすれば叩き合い激化で
ワッキーが寺崎を見捨てて
外から自分だけの捲りで届く時
その時は村上博は切れるかも
3連単 2ー5689ー15689
松浦からワッキーの力勝負の裏表は
オッズがけっこう厳しいので…
買いません。
さて…GPを巡る戦いも
いよいよクライマックス
筆者は家でビールでも飲みつつ
今回は少し醒め気味ですが
最後の戦いを見守るつもりです。

GPを賭けた最後の勝負に挑む選手たち
そして、たぶん最後じゃない勝負に挑む
皆様のご健闘をお祈りします。
6日間お付き合いありがとうございます。












