読者の皆様、
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

正月三が日の更新は
「平塚グランプリの結果」
「穴屋の競輪大賞2022」
「立川記念鳳凰賞典初日予想」
の、3本立てで行く予定です。
飲み過ぎたら手抜き記事になるかも
しれませんが、ご容赦を……。
さて、ではグランプリの反省から。
今年最後の大勝負
平塚グランプリを制したのは
最強超人・脇本雄太。

先行する東北勢に松浦が絡み
展開が縺れるところを
打鐘過ぎ2センターから発進し
ロングカマシで前団を捉え
ゴール前で追いすがる古性を制し
自身初のグランプリ制覇。
昨年のナショナルチーム引退後に
競輪に軸足を置く生活に戻り
一時は怪我の影響で欠場が続き
選手を続けることに葛藤する時期も
あったそうですが、見事な復活。
今年はダービー、オールスターと
賞金額の高い特別を制覇し
公営競技の選手で初の3億円越え
すべての優勝を自力の決まり手で制し
競輪史に残る圧巻の活躍

ゴール後は感極まった様子で
大きなガッツポーズ

後ろを固めた昨年の覇者
古性からも祝福を受け

表彰式では、ガールズに続き
インタビュアーになった
師匠格の市田と喜びを分かち合い

「自分の中でも五輪が終わり
目標を日本の競輪に定めて、
グランプリにでる事を
いつも意識していただけに、
1年越しだけど優勝できて良かった。」
「これで3億円レーサー?
正直実感はわきませんが
記録を作れたのは誇りに思うし、
責任あるユニフォームを
着る事になるので引き締めたい。」
「古性君とはレース後、
お互いに称え合いました。
最高のレース結果だったと思います。
来年からは古性君と同じレースを
走る事が増えるでしょうし、
責任のある位置を守って
役目を果たす1年にしたいですね。」
近畿のトップとして戦ってきた
今年引退した村上兄も身にまとった
1番車のグランプリユニフォーム

「村上さんと市田さんが
一番、喜んでくれていると思う」
近畿の、そして輪界のトップとして
それを受け継ぐことになる責任は
もちろんあるのでしょうが
そんなものを吹き飛ばすほどの
規格外の強さを持った最強超人
怪我や体調不良に気をつけて
来年1年間、多くのファンに
その強さを見せて欲しいと思います。

おめでとう!ワッキー!
レースのポイントは下記の通り
①初手で前を取った東北
単騎勢の並びと思惑
②東北ラインを分断する
松浦の超絶な頭脳戦
③頭と脚が整わないまま
戦わされた新山と新田
④守澤、漢字の決まり手
⑤打鐘2センターから
一気に捲り切った脇本
まず、初手は新山がダッシュして
Sを取って東北が前受け
その後に単騎勢が郡司・平原・松浦の
順に並んで、近畿が後ろ攻め
この時点で、新山が突っ張って
「東北突っ張り死に駆け作戦」
が確定、脇本はカマシか捲りしか
作戦はなく、単騎勢は東北追走から
勝負どころで動くのか…

みたいな感じだったんですが
それをすべて打ち壊す策士・松浦
初手から競走を見たすべての皆様の
想像を裏切る超絶な頭脳戦
逆に郡司と平原は、東北の後ろを
ちょっと取り合う感じでしたが
それ以上の策は特に無し
3周目、勝負どころにまだまだ早い
タイミングで、スッと新田の外側に
追い上げてアウト競りの体勢に入り
東北勢から買った皆様からは
大きな悲鳴が

新田は内での併走を嫌い車を下げ
新山ー松浦ー新田ー守澤で
周回が続き……あえて赤板ではなく
誘導ペースが上る前に競りかけて
東北勢に心理戦を仕掛ける松浦
そして新田が赤板で追い上げて
松浦にアウトから競りかけるも…
その動きをすかすように車を下げ
追い上げた新田と守澤との間に
開いたスペースに入って

新山ー新田ー松浦ー守澤の
並びで迎えた打鐘
なるほど……
輪友の皆様との検討の中で
「単騎の誰かが東北勢を
分断する展開はあるのか」
については、当然話題になりましたが
・新田と競ったら、ワッキーに
カマシを喰らってそれで終了
レースを壊しただけで終わる
・守澤と競ると、アウト競りなら
デンジャーブロックを食らう
外競りで厳しく押し込んでも
両者リングアウトや落車のリスク
この場合もレースが壊れる
・慎太郎がきっちり内を締めてるので
インから潜り込んで分断するのは
非常に難しい
なので、皆様の答えは「NO」
新山が駆けて勝負所で
誰かが捲ってくるところに
守澤や新田が牽制して車を振ったら
そこにできたスキに割り込む、みたいな
形以外の分断はないと思ったんですが
……そんな悪魔の頭脳戦がありましたか。
見ていた皆様の多くも「ヤラれた」と
思ったでしょうね。
とは言っていたんですけど……
二段駆けでないとワッキーや郡司の捲りに
抵抗はできないので、その形は壊さず
落車や失格が起こるリスクは極力避け
なおかつ自身も脚を使い切ること無く
勝負圏内に入るレースをする……
そんな困難なミッションを達成した
松浦の頭脳と勇気は、筆者の車券を
ハズレに導く結果になりましたが
それでも……称賛に値します。
松浦はレース後に
「初手の並びで自然に身体が動いた」
とコメントしていますが
今までの多くのレースの展開を
考え続けてきた積み重ねや
相手の動きを俯瞰で視る頭脳が
そうさせたものと思います。

ただ、松浦に誤算があったとしたら
新山と新田が、この松浦の持ち込んだ
厄介な問題にパニックになり
頭も体も整わないままだったこと
新山の先行は明らかにスピード不足
絶好調だった競輪祭に時に見せた
先行ほどの迫力が感じられず

最終ホームすぎに松浦のところに
守澤が追い上げて競り込んで
内に向かって叩き込もうとして
失敗しましたが……新山の先行の
スピードが上がっていたら
あそこでは追い上げできないはず
そして守澤はこの動きで失格
筆者が恐れていた「漢字の決まり手」を
年末のこの大一番で付けてしまう失態
まあ、追い上げないと慎太郎から
説教食らうからやむなしですか。

前団のもつれはありましたが
ワッキーは打鐘過ぎの2センターから
一気に踏み込んで捲り発進
守澤と松浦の小競り合いのおかげで
無抵抗で前団に迫り、新田の発進も
脚も気持ちも足りないションベン捲り

そのままワッキーー古性で直線に向かい
追走してくる郡司も平原も届かず
余裕を持った踏み直した感じの
ワッキーが押し切り、近畿ワンツー決着

もちろん、ワッキーの豪脚はすばらしく
GP優勝にふさわしいものでしたが
今年のオールスターの決勝に続いて
単騎で勝つための策を練って
持てる力を出し切った松浦が
レースの主役になった感がありました。
郡司は……直線でワッキーに迫りましたが
抜けるような気配はありませんし
先に仕掛けてもその上を行かれたはずで
誰がが展開を壊すのに期待した平原と同様
これが現状での力の差ってことでしょう。
車券の結果は、惨敗。
ほぼすべての車券に守澤と新田を
絡めていたために、最終バックで
もう当たることは無いと諦めました。

今年は自信があったのになぁ………。
輪友の皆様も主にアタマで買ったのは
新田・郡司・守澤あたりが中心で
3連単一番人気を本線で買ったヤツは
一人もいませんでした。
S級シリーズの方でも皆様
イマイチな成績で終了、
よって恒例の忘年会は
残念会+反省会で開催。
参加者はいつものように
灰人さん・カイジくん・ヤオちゃん
そして筆者


優勝したワッキーよりも
全員が口を揃えて褒めたのは
GPで松浦の仕掛けた頭脳戦
広島記念でハラケンを操った
立ち回りで優勝を決めたことや
単騎でもワッキーを苦しめた
オールスターの決勝を含め
年間を通して立派だったこと

「MVPは松浦でいいんじゃねぇか?
俺が今まで見てきた選手の中で
史上最高の競輪IQを持ってるぞ。
まあ、脚がないから頭で勝つしか
ないんだろうけど………」

「寺崎とか町田、犬伏あたりには
勝ちたいって気持ちだったり
競輪頭脳を感じないから
来年はもう、脚力だけは遥か上の
中野慎嗣に勝てない気がする。」
「ケンヤは航続距離が短かすぎるから
自力を捨てて追込に転向すれば
ワンチャンあるかもしれないけど
そもそも中部に特別で通用する
自力タイプが少ないからなぁ…。
九州ではセンスある伊藤颯馬クンに
早く追込み転向して欲しいな」

「清水は出世してきたときには
相手が格上でも思い切って戦う
姿勢が良かったんだけどなぁ…
松浦が前を回ればまだチャンスは
あるのかもしれないけど、
あのメンタルでは厳しそう。」

「次回SSで1年で終わりそうなのは
誰かなぁ……郡司は脚力、
松浦は頭脳と技術、平原は人望で
もうちょっと長生きできそうで
今年の吉田拓みたいになりそうな
新山とか、そろそろホントに
限界っぽい慎太郎は危ないかも。」
「新山ー新田の連携は決まらないって
ことが、また証明されてしまった。
一回取らせてもらったばかりに
新山はSSになっても先輩達に
気を使わされて報われない1年に
なりそうだなぁ……。」

「ワッキーはグランドスラムまで
あと競輪祭と全日本選抜の2つか。
普通に取れちゃう気はするけど
なぜか競輪祭はイマイチで
俺たちが現地で見に行ったときは
負けて大穴出して罵声を浴びてる
印象しかないんだよなぁ……。」
全員が今年の競輪界の出来事で
一番衝撃を受けたのは村上兄の引退
MVPはワッキーと松浦で意見が
別れました。
「グランプリで大勝ちした人が奢る」
という暗黙のルールがあるのですが
……昨年に続き、今年もワリカンでした。
最終日にボウズで惨敗したらしく
愚痴が多かった灰人さんに向かって
まあ、俺はヤングとガールズ獲ったから
シリーズトータルでは浮いたもんね、
と軽くドヤると、

「オマエの勝ちなんて、ガールズで
読者の予想にノッただけじゃねぇか。
勝ちには勝ち方ってもんがあって
伊集院静先生も昔のCMで
『ただ勝てばいいのなら、競輪は
たいして面白いものではない』
って言ってるだろうがッ!」
と、今年最後のお説教を頂き、お開き。
伊集院静先生のありがたいお言葉

「ただ、勝てばいいのなら
競輪というスポーツは
大して面白いものではないだろう。
勝利の中に全てがあるわけではない。
むしろ、敗れたことによって
得るものが多いのは、
私たちの人生ではなかろうか。」
先生はGPの予想では平原と守澤を
押されていたようですが…………
「ただの捲り屋」と評した脇本が
優勝した、ご感想はいかがでしょうか。
まあ、人の予想にノッて勝っても
落車や失格や展開恵まれで勝っても
それでも勝てば嬉しいし
負けて得るものなんて無いのでは、
と思っている筆者は、
まだまだ先生や灰人さんほどの
高尚な競輪に対する精神世界や倫理観を
持っていないのかもしれませんね。






