筆者も、グランプリの展開を
いつも寝る前に想像してました。
ええ、競輪祭が終わって
出場メンバーが決まってから
ずっとです。
競輪祭で歓喜の特別初優勝を
果たした新山が、献身してくれた
先輩達に恩返しをすることを
そして慎太郎が、4番手を固めて
ラインに尽くすことを……
全冠演説王の演説(読み飛ばし推奨)
「GP出場に向けては
寛仁親王牌を優勝するまで
諦めていたので優勝をきっかけに、
この年末の大一番へ向けて
挑戦をする権利で新たな目標が掴めた。
今の状態は完全によく走り続けていると
言うよりは良くなったり
平凡だったりの繰り返し。
その中で疲れを取り切る事を
意識している。」
「指定練習? 乗りません。
今回は危ない所は避けたいので。」
……………う〜ん、相変わらず
何が言いたいのかが伝わらない。
でもまあ、最後のところは納得。
検車場でも宿舎でも、頼むから
疫病神のレフト先輩には近寄るなよ。
そしてデンジャー守澤は………
「髪の色を(車番と同じ)青にして
ゲンかつぎをしてきた。
気合を入れて北4車ラインから
優勝者を出せるように。」
う〜ん……………これも微妙
6番車だったら、メガネを外した
ロバート馬場みたいな風貌に
なっていたような…………
しかしながら
「獲らせたヤツには
獲るチャンスがやってくる」
このブログで何度も書いてきた
フレーズですが、今年の特別競輪で
「獲らせてやった」のは、この二人だけ
そして筆者が今年の車券で
けっこう世話になったのは
メンバー9名中ただひとり
まだ特別競輪を獲ったことがない
守澤太志
ここで初の戴冠を果たすと信じて
当ブログでは本命にいたします。
頼むから「漢字の決まり手」
だけは付けないでね……………。
さて……シリーズ2日目のメイン
本命と対抗人気の二人の落車で
大波乱となったガールズグランプリを
制したのは、福井の柳原真緒。
先行する尾方の後ろから
番手捲りを打った奥井ー山原に対し
柳原はバックで内を突いて
イン捲りのような形で前団を捉え
直線で差し切って1着。
佐藤水菜は2枠があったのに最後尾
児玉碧衣は中団をウロウロしてましたが
佐藤を意識しすぎたのか、内を開けて
外を牽制しているところを石井寛子に
牽制されて、弾かれ佐藤を巻き込み落車
バンクに一回転して叩きつけられた
佐藤は気丈に再乗していましたが
児玉ともども、大怪我でないことを
願っております。
優勝した柳原と師匠の市田との
勝利者インタビューは
なかなかの絆の強さを感じる内容
「母が応援に来てくれましたし
感謝でいっぱいです。
小さい頃から好きな事を
やらせてもらったし、
常に支えてもらっていますから。
改めて家族や師匠、周りの方々には
感謝しかないです。」
おめでとう!柳原!
そしてありがとう!
柳原とベッカム似さん!
ええ、柳原のアタマを買うのは
自分の予想でも決めていたんですが
個人的には
「頭当てたのに高配逃がした~」
と頭掻き毟るのが嫌なので、
柳原から総流しします。
このコメントに背中を押されて
柳原ー全ー全を100円購入
あとは柳原=佐藤水菜のところを
ちょっと厚めに買った程度
なんとも効率のいい車券で
10マンシューを頂きました。
予想ブログのくせに自力じゃなくて
人の予想に乗っただけじゃねえか、
という読者の皆様からの
ご批判があるかもしれませんが
これがラインの力です。
これがラインの絆です。
(「ラインの絆」というフレーズと
お兄ちゃんの画像を出すと
競輪ファンは文句を言えなくなる説)
ベッカム似さんに乗って的中した皆様
おめでとうございます。
初日は灰人さんに助けられ
2日目はベッカム似さんを信じて
ラインの力を頂いて
グランプリシリーズ2連勝
ですが……………
でも…………まだ何も
成し遂げてはいないので
3連勝を目指しましょう。
平塚グランプリ選手紹介
①元ヒットマン
古性優作
グランプリユニフォームの重圧に負けず
取手全日本選抜を単騎で制し
地元・岸和田での高松宮杯でも優勝
自力の捲りに加えて番手戦もこなし
他の特別競輪でも安定した力を見せ
ファンの期待には十分応えた1年間
その一方で股関節の痛みに苦しみ
記念では途中欠場や不参加も
特に後半は万全とはいえない時期があり
1年間を通じて記念優勝なし
昨年GP優勝しているだけに
今年はワッキーに多少の遠慮も
あるのかも………ですが
昨年覇者なのに意外にも人気薄
果たしてどんな捌きを見せるか
②ケチになった
漢気大将
郡司浩平
脚力だけならワッキーの次くらいに位置し
豪快な捲りやカマシに加えて、今年は
課題だった位置取りや仕掛けどころも
確実に向上し、安定感のある一年
名古屋共同通信社杯で逃げ切り優勝
記念は3回制覇で賞金を積み
地元のGPへ堂々の進出
しかしながら………2年連続で
南関ラインからは一人だけの出場
年間を通じて南関勢からGⅢ以上の優勝は
郡司の出てない裏開催GⅢを取った
福田と岩本だけで
郡司の番手から記念優勝をしたのは
静岡で連携した他地区の慎太郎のみ
かつて「南関の漢気大将」として
ラインに優勝をプレゼントしまくっていた
頃を思うと、ケチになったなぁ…の印象
今年のGP出場の要因となった
共同通信社杯は、番手のマクルが捨て身の
「お達者でブロック」で別線を共倒れに
追い込んでの恵まれ優勝なだけに
もうちょっと絆ある競走をしてもいいのに
と思う一年でしたが…まあ、他の選手が
伸びてこないので仕方ないのかも。
競輪祭で連日見せた圧巻のスピードを
維持しているデキなら、単騎でも侮れない
③訛りイケメン
新山響平
デビュー時から将来を期待され
粘りのいい先行に加え鋭い捲りも見せ
ルックスも併せて将来のスター候補と
呼ばれて、順調に実績を重ねましたが
層が厚く高齢化が進む東北ラインの中で
先頭で犠牲に近い役割を任されること多数
同期のライバル・吉田拓に僅差で破れ
初タイトルを逃した昨年の競輪祭
ナショナルチームに参加するも、競技では
なかなか実績を残すことができずに
パリ五輪を目指す代表から外され
悔しい思いがつのる1年でしたが
競輪祭の決勝で自ら志願しての番手回り
今まで貢献してきた先輩たちからの
絆を感じる献身を受け悲願の初タイトル
GPではラインへの恩返しのために
果敢に先行することが予想されますが
最強超人・ワッキーとの自力バトル
そして厳しく位置取りを狙う単騎勢相手に
ラインから優勝者を出せるでしょうか。
④デンジャーブロック
守澤太志
今年の優勝は全プロ記念と四日市記念の
2回だけですが、特別競輪でダービーと
オールスターで決勝3着、寛仁親王牌で
決勝2着と賞金を積んで2年連続のGP
安定した差し脚に加えて、ラインを庇う
必殺のデンジャーブロックを繰り出し
目標が不発でもエグい追い込みで直線強襲
元・漢字の決まり手王から脱却し
徐々にうまくなってきたヨコの捌きに
おそらく今がキャリアのピークの脚力
今回のメンバー中、ただ一人だけ
タイトルホルダーではない無冠ですが
新山の競輪祭優勝に一番貢献した存在
恩返しを頂いて悲願の初タイトルを
GPの舞台で決められるでしょうか。
⑤甘党の策士
松浦悠士
今年はタイトルこそ獲れなかったものの
玉野サマーナイト制覇と記念優勝4回
年間を通じて相変わらずの安定感を見せ
メンバーに応じて先行・捲り・捌きを
使い分け、番手戦でも安定した仕事ぶり
ファンの求める競走を見せてくれる
出し惜しみのない立派な男
展開によってはラインを引き連れて
喰われるのを覚悟で主導権を取ったり
前の選手を残すために徹底的に庇って
ゴール前でのチョイ差し……
高い競輪IQでの作戦に加えて
多彩な技術も見せる自在の策士
ただ、最強タッグの相棒・清水が
次点でグランプリ出場を逃して
層が厚いはずの瀬戸内の若手たちも
意外と伸び悩んで…単騎での戦い
厳しい展開を打破する策はあるのか?
⑥甘々スマイル
平原康多
年齢を重ねつつ、ベテランと呼ばれる
域になっても相変わらずの安定感で
記念優勝4回、特別の優出4回
眞杉・坂井・吉田拓・森田・吉田有と
前を任せられる後輩たちも増えてきて
慕われる人柄とファンへの姿勢は
相変わらず関東の太陽のような存在
但し……相変わらず、勝負どころでの
シビアな判断を下せないのが災いして
タイトルは獲れないままの1年
後輩への優しさがあるので慕われて
前で頑張ってもらえるのですが
宿口に前を任せて二人でぶっちぎれた
寛仁親王牌の理事長杯を象徴するように
甘過ぎる判断に苦言を呈されることも
グランプリはメンバー中最多の
13回目の出場ですが優勝ゼロ
単騎戦は苦にしないタイプで
冬の重い風のあるバンクは脚質に
マッチしていますが、果たして
悲願のGP制覇が可能でしょうか。
⑦全冠演説王
新田祐大
9年続いたSSの座を陥落し
新田にとっては試練の1年
地元ダービーの前検日で落車して欠場
復帰後も肩の負傷が長引き調子が戻らず
かつては圧巻のスピードを誇った
カクカク捲りが不発に終わることも多数
しかしながら……前橋寛仁親王牌で
失格覚悟の乾坤一擲のイン突きで
悲願のグランドスラム達成
かつては見せなかった捌きやイン突きで
勝利への執念を見せ続け
競輪祭では死に駆けを厭わず
新山を優勝に導きラインに貢献
新山の恩返しがあるだけに
展開面では断然有利でしょうが
それだけに狙われる位置なのも確か
果たしてGPを制して完全制覇を果たし
シャンパンファイトしながらの演説を
披露できるでしょうか。
⑧「限界は気のせい」
オヤジ
佐藤慎太郎
46歳にしてトップクラスを
維持し続ける偉人は、今年も
ダービー2着で早々にGPを決め
静岡・平塚と2回の記念制覇
ファンへのサービス精神も相変わらずで
「俺にはマージンが入ってこない」
と言いつつ、「限界は気のせい」の
Tシャツは大人気、他地区でも地元の様な
大声援を受ける人気者
オールスターのドリームレースで
「全員の番手を回ったことがあるのが誇り」
と語る通り、他地区の選手の番手でも
きっちり連携を決める円熟の技と経験値
衰えを知らない差し脚は練習の賜物
ただ……夏場以降は落車が続いて
なかなか本調子には戻らない印象
東北ライン4番手を固める位置も優勝には
遠いですが、3年前には人気薄の存在から
主役に躍り出た男、果たしてもう一度の
サプライズがあるでしょうか。
⑨最強超人
脇本雄太
SSの座を陥落した今年は
年間を通じて特別優勝2回
記念優勝3回、F1優勝6回
勝率80%、連対率90%
しかもほとんどが先行・捲りの自力戦
最強超人の名にふさわしい圧巻の実績
競輪史上のレジェンドたちも霞むような
圧巻の強さを誇るワッキーですが
当然、別線からは徹底的に警戒され
直前の競輪祭では不完全燃焼
唯一の弱点とも言える番手戦をこなすのが
来年以降の課題でしょうか。
11月の競輪祭で見た感じでは
体調がイマイチなのかと感じましたが
それでも単体ではダントツの脚力
GP制覇には一番近い男
兄貴分の市田、親友の中川が側にいて
同県の柳原の優勝も背中を押すはず
あとは東北4車の抵抗を
力でねじ伏せることができるか
並び 3748/91/2・5・6
過去10年のGP覇者と決まり手は
下記の通り
2012 村上義弘 単騎捲り
2013 金子貴志 深谷先行の番手差し
2014 武田豊樹 平原先行の番手捲り
2015 浅井康太 単騎捲り追い込み
2016 村上義弘 稲垣先行の番手捲り
2017 浅井康太 深谷先行の番手差し
2018 三谷竜生 脇本先行の番手差し
2019 佐藤慎太郎 3番手中割り強襲
2020 和田健太郎 イン突き
2021 古性優作 単騎捲り
やはり競輪の基本「先行の番手」が
一番多い決まり手で半数の5回なんですが
「単騎捲り」も3回あるんですね。
そして……「先行逃げ切り」の決まり手は
ここ10年で一度もなしで、遡ると
2001年の平塚GPの伏見以来
20年間無いんですね。
4車結束ラインがあったのは
2018年の近畿ライン1回のみで
脇本ー三谷竜ー村上兄ー村上弟で
脇本が早めの先行、平原が斬り込んで
落車がありもつれたものの、
番手の三谷竜が展開恵まれ優勝
そして明らかにラインの選手に勝たせる
先行をしたと思われるのは、上記の5回と
2015年の稲垣、昨年の吉田拓
計7回あって5回成功
以上から、今年のケースに当てはめると
この4車+勝たせる先行という要素を
持った東北ラインが断然有利
あとは単騎の3人とワッキーが
どのような戦いを選択するかって
ことなんですが……
東北ラインの作戦はおなじみの
「ツッパリ死に駆け」でしょうから
まず前受けを取りたいですが
内枠にいる古性や郡司が嫌がらせで
S取りすることもあるかも
そして、単騎勢は駆けそうな東北の
後ろにつけてワッキーとの叩き合いで
混戦を誘発したいはず
ワッキーの戦法はどっちかで
①前受けして引いてカマシか捲り
②後ろ攻めから打鐘でカマシ
しかし……①②どちらの場合も
東北の後ろに単騎勢がつけると
7対2みたいな戦いになって
8番手からの仕掛け
スピードが乗りやすい平塚ですが
踏み出しの時に中団の単騎勢が
波を作ったりして牽制すれば
メイチで駆ける新山を一撃で捉えるのは
超人ワッキーとはいえ厳しそう
そして守澤・慎太郎と単騎3名は
全員ヨコが強いので、途中で止まれば
牽制されてそこで終了
逆に単騎勢の誰かが東北ラインに
斬り込んで勝負すれば、隊列が短くなり
ワッキーのカマシや捲りが決まる展開
ただ……新田もインなら抵抗するし
守澤に競り込むと年末を病院で過ごす
覚悟も必要だし………と難しいところ
いずれにせよ、ポイントは単騎勢の
動向が展開にどう作用するかってことで
すんなり一本棒になってしまえば
バックで新田が自動発進して
カクカク番手捲り
単騎勢の中で、その外を捲る脚が
あるのは……競輪祭のデキなら
郡司なら乗り越えられる脚がある
ただし守澤ー慎太郎と並ぶところを
越えるには一発くらいはもらいそう
………と、いろいろ考察したり
過去のGPの歴史を遡りましたが
競輪祭が終了してメンバーが決定した
時点から、筆者が軸にする選手は
変わっておりません。
前述したとおり、守澤です。
番手捲りの3番手という難しい位置で
食われたくない新田が発進を渋って
ヨコに動いて牽制したり
単騎勢がスキを突いてコソドロしたり
ワッキー不発でヒットマン古性が
降りてきて併走したり……みたいな
不安要素はありますが、
それでも軸は守澤で行きます。
相手は新田が本線で
単騎でもバックまでは動かずに
先行の東北勢の後ろをキープして
最後に仕掛けてきそうな松浦・平原と
気を使って4番手に下げたけど
最後に内を突っ込む慎太郎を連下に
3連単
本線 4ー7ー12568
4=78ー125678
おさえ 4=1256ー78
悪魔の一手は……
連日、中割り強襲を見せている
同県の南のような鋭い動きを
ワッキーの捲りの勢いを借りて
古性が再現したとき
「ワッキー抜き」の古性は好配当
3連単 1=4567ー4567
こっちは小銭勝負ですね。
その他にも、輪友の皆さまからのご意見や
コメント欄で「これは!」と思うものが
あれば…………採用するかも。
タネ銭は2日間で稼ぎましたんで……ね。
(珍しく自信たっぷりの養分)
さて…………読者の皆様
今年もサボりがちな更新でしたが
一年間お付き合いいただき
多くのコメントやいいね!を頂き
ありがとうございました。
当日はいつものサテライトで
輪友の皆様とガヤガヤと楽しんだ後
恒例の忘年会がありますので
この更新が年内最後となるでしょう。
正月にグランプリの結果と
「穴屋の競輪大賞 2022」
を更新する予定です。
締切間際はネットも現場も
バタバタになりそうですから