漢字の「競輪」にふさわしい決勝メンバー・豊橋全日本選抜決勝 | ふぬ競 第二章

ふぬ競 第二章

熊本競輪 7/20より再開!

 
すいませんが今回は決勝に関係ない
「ギャンブルとしての競輪」
「スポーツとしてのKEIRIN」

についての話から始まりまして
けっこう長い文章なので
興味のない方は読み飛ばしてください。
 
今回の全日本選抜で初日に失格した簗田が
ツイッターで「ギャンブルとしての競輪」
への思いを語っています。
 
 
<以下引用>
 
僕は僕の競輪をしたって言える
これから何千回と走るけど
その都度、競輪をした って
毎回言える競走していきたい。
 
スポーツ選手化して来てるけど
僕は競輪選手に憧れて競輪選手になったから、
競輪をして勝ちたい、
行く時は残らなくてもブン回すし、
位置取れって言ったら失格でも取りに行く、
番手なら全員止める。
後方になったらコース探して突っ込む。
結果だめでも、競輪ってそうじゃないって
俺は思ってる。

負けるくらいなら落車の方がましだけど、
着じゃないよ。
選手として主導権取らなければいけない時、
番手を死守しなきゃ行けない時その時負けるなら、
敢闘門まで戻るの恥ずかしいから落車でもして
全部忘れてしまいたいくらいのやつ
 
長くなりましたが
僕は競輪選手です。全部勝負です。
オフはないです。
気持ちは折れてません。
このまま弱くなるつもりもないです。
何度でもG1出て活躍するつもりです。
明日からもう次の準備です。
これは誰にも言ってない
僕1人だけの備忘録です。
 

これに対して深谷がブログで反応してます。
 
 
<以下、部分的に引用>
SNSで見かけた競輪選手の投稿をみて
改めて競輪って何なんだろうと、、考えました。
そこには「最近スポーツ選手化している」
と書いてあった、
競輪とはスポーツじゃなかったのか、、
私はれっきとしたスポーツだと思って
走っていました。

今回見かけた内容では
自分は「スポーツの競輪」ではなく
「競輪」が好きなんだ、だから
負けるくらいなら失格してでも
落車してでも己の気持ちを突き通す
という様な内容でした。
 
私がこれを見て最初に
「この選手とは一緒に走りたくない」
と思いました。
 
勝負の中で全力で闘った結果
相手を落車させてしまったり
失格してしまうのは仕方ないと思いますが、
失格してもいい、落車してもいい、
という位の気合で走るのと、
自ら公言して走るのでは訳が違います、
そこに対戦相手やお客様への
尊敬を一切感じないからです。

落車というのは「死」に直結します、
正確なかずは分かりませんが、
調べる限り落車事故によって5人の方が
今までの競輪の歴史の中で亡くなっています。
強めに解釈すると、相手を殺してしまってでも
自分の意思を貫き通したいと公言している選手とは
一緒に走りたくないです。
私の考える「競輪」とはルールの範囲内で
相手に敬意をもって力をぶつけ合い迫力のあるレースを
お客様に魅せて車券を買ってもらうスポーツだと思います。

おしまい。
 
 

まあ、簗田は落車失格した自分を
ある意味奮い立たせるために必死で
こんな文章を書いたと思うんですが
「若気の至り」でしょうね。
 

確かに今までの簗田を見ると
漢字の「競輪」を感じるスタイルで
脚力が足りないのを頭脳と度胸で
補っている選手ですし、師匠は義理人情を
重んじる村本大輔ですから
そういう選手に育ったんでしょうね。
 
そして深谷は……最年少でG1を獲り
輪界の頂点に立つ素質を持ちながら
金子師匠に特別2冠とGPを献上して
ヤマコウ、浅井のGP制覇にも貢献しながら
自分のタイトルは二つだけ……と
ラインのために貧乏くじを引いちゃった
そんな印象はありますね。
 
競技中心の生活になったり、ブログで
「若手が先行しなきゃいけないっていう
 風潮はおかしいと思う」
みたいなことを書いているのが
そのためなのかは判りませんが
スポーツ化した競輪がしたいんでしょうね。
 

深谷のブログは当ブログと同じアメブロですが
「自転車・バイク」のカテゴリーで
「公営ギャンブル」じゃないんですよね。
 
まあ、読者の皆様にもご意見あるでしょうが
筆者は「ギャンブルとしての競輪」で
今は病床の伊集院先生が語る
「競輪は人と人が紡ぐ情念のバクチ」
だからこそ楽しいと思っているんで
この論争は断然、簗田派です。

ただそういう思いがあっても
SNSで発信する必要はないですよね。
「僕だけの備忘録です」
なら、公開しなくてもいい気がしますが…。

もちろん深谷が競輪に復帰したら
車券はメンバーによっては買うと思いますが
この姿勢なら車券の対象として以外では
応援することはありませんし
簗田みたいな選手と走りたくないなら
競輪に復帰しなくてもいいと思います。
 
「ギャンブルとしての競輪」だからこそ
獲得した賞金でブログに公開している
高級な車やバイクが買えるんで
その賞金は客が車券を買ったテラ銭から
支払われてるんでしょ?

「ギャンブルレーサー」では

「競輪はバンクに落ちてる金を
 奪い合ってくる戦いで
 いい着獲った奴から高めの
 賞金をもらえるんだ。」
みたいなことを関優勝が言ってますが
筆者もそう思います。
 

まぁただ……昔の競輪を見てると
頭突きや体当たりだけじゃなくて
ハンドル蹴ったりヒジ打ち喰らわしたり
明らかに「相手を落とすため」の
戦いもあったりするんで
佐々木昭彦さんと話した折に
「昔はそれが当たり前だった」
と言われましたんで
気持ちとしては覚悟があってイイですが
落車や失格でレース結果が変わるのは
さすがに困りますが………。
 
 
 
ギャンブルとしての競輪だから
俺は競輪が大好きだ、と語る慎太郎が

「落車や失格は返還すりゃいいんだよ」
ってコメントしてましたが
たしかにそうかも。

ちょっと脱線しましたが
筆者の意見としてはかつて「穴屋の競輪大賞」の
ベストレースに選出した、雄太に記念を獲らせた
簗田の走りにたいへん情念を感じましたし
競輪のすばらしさを感じたので

これからも漢字の「競輪」、「ギャンブルとしての競輪」
を胸を張って続けて欲しいと思います。
 
 
 
長い文章で読みづらいですね。
スイマセン……では全日本選抜へ。
 
 
 
 
準決振り返り
 
10R
前を取ったアフロ山崎は斬ろうとした
吉田拓を多少迷いながらも突っ張り
吉田拓が後退して清水-村上博-東が
上昇して前を斬ると……
 
前日に中部に伝わる秘奥義「見殺し捲り」
を柴崎に喰らわせた説教ゴリラが
清水を叩いてまさかの先行
アフロ山崎は慌ててカマシに行くも
番手の山田英は突っ張り→カマシの
動きについて行けずブッチン
そして併走になった東に2・3発喰らって
九州ラインは空中分解

アフロ山崎はカマシに行くも
吉田敏の抵抗で出切れずに併走
叩き合いを清水-博幸がバックでひと捲り
そのままSSワンツーかと思いきや
死にかけたはずの山田英が自力で捲って
直線で伸びを欠く博幸を捉えて2着

山田英はなんともヘタクソなレース運び
でしたが……あの展開で2着ですから
脚だけは仕上がってますね。
 
 
11R
後方から赤板手前で上昇した宮本が
松井を押さえて……じっくりじっくり
溜めてからの先行
 
松井は打鐘過ぎ4角まで待って
そこからホーム線にかけて仕掛けるも
宮本のカカリがそこそこ良くて
松浦の牽制もあってなかなか出切れず
粘ってましたが……バックで松浦が
張りながら番手捲りを打って快勝
松井の後位から降りて井上をしゃくって
松浦の後位に切り替えた和田健が2着

バックで捲りに行ったが全然車が出なかった
菅田の後ろから慎太郎がこじ開けながら
直線伸びて3着

松浦は

「宮本が頑張って逃げていたので
 仕掛けるポイントが難しかった。」
とコメントしてましたが冷静な対処
しっかり相手の動きや余力を見極めての
勝利ですから、見た目よりもずっと
余裕があったんでしょうね。

そして慎太郎のコメント

「宮本も松井も、菅田に先行が無いと
 わかっているからお互いだけを見て
 ゆっくり仕掛けたんでレースの動きが
 遅かった。
 もっと早く叩き合いが始まらないと
 お互い消耗しないので捲れない。」

確かに……。松浦はそのあたりも考慮して
宮本クンをうまくコントロールしてたのかも。

12R
小松崎が斬って吉澤が斬って……打鐘で
絶対逃げないだろうと思っていた
ハラケンが一気に踏んで主導権
そこに吉澤-平原が続いて単騎の三谷は
平原の後位をロックオン

吉澤は絶好の3番手を確保するも
ハラケンのカカリが良くて仕掛けられず
郡司は勝負所で9番手に置かれる大ピンチも
前の岩本がムリヤリにバックで捲りに行き
その勢いをもらって自力発進

動かない吉澤に見切りをつけた平原が
自分で3角から捲りに行くところを
後方からぐんぐん伸びる郡司が捉えて
郡司-平原で決着、3着には平原を
追走した三谷竜で決着

ハラケンの先行はかかってた感じでしたし
岩本に先行されて中団に平原のいる展開では
捲れないと判断したのならやむなしですが
郡司の脚が抜群でしたね。

2角の入り口では最後方だったんですが
岩本の仕掛けの勢いをもらったとはいえ
先捲りの平原を乗り越えての豪脚
「カクカクしてない新田」
みたいな郡司の捲り……報道陣からは

 
「ホントに鎖骨骨折してたんですか?」
みたいな質問があったんですが
もしかするとどこかの黒い組織で
改造手術でも受けていたんでしょうか。
 
 
 

車券の結果は……仕事疲れで眠い目をこすって
サテライトで観戦するも、負け戦はカスリも
しない惨敗続きで、準決は10Rこそ獲りましたが
配当一番安いところで嬉しくない的中

終わってみれば準決に出たSSは全員優出
菅田とか小松崎を本命にした車券を買ったのが
恥ずかしくなるほど展開も脚も読めておらず
…………ああ情けない情けない。
 

あ、ただひとりSSで⑨⑨⑨の
情けない奴がいるらしいですけども………
同郷のコンドル爺にでも説教してもらおう。
 
本日のコメント大賞は師匠の小倉を連れて
落車直後ながら果敢に先行した阿竹
「ジャン前に腹をくくった。
 もちろん、持つはずはないと
 思ったけど、後ろは師匠の小倉さん。
 最後は富生さんに、病気見舞いやと
 言われ、抜かれなかった(笑)。
 それで僕が8着で、富生さんが9着。」

いやぁ……いろいろと
漢字の「競輪」ですなぁ。(詠嘆)
 
 

決勝予想
中国 ③松浦-⑨清水
東混 ⑤平原-①慎太郎
南関 ⑦郡司-④和田健
近畿 ⑧三谷竜-②村上博
単騎 ⑥山田英

地元の中部がいないのは残念ですが
地区ごとに絆のある選手がラインを組み
SSが6名、特別の決勝にふさわしいメンツ

気になるのは優秀同様、松浦が前を回る
最強タッグの中国ラインですが
松浦のインタビューを見る限り
「今回は清水に獲らせる」気持ちが

強いようで、松浦としては平原武田のように
お互いで獲らせ合うのが理想の関係
その心意気やヨシですが……
 

 
踏める距離が1周の松浦が先行して
清水に獲らせてワンツー決めるには
できればもう一人、哲男や小倉みたいに
だまって後ろを固めて仕事してくれる
3番手の選手が欲しかったですね。
 
そして脚だけでいえば抜群なのが郡司
3日間ともロング捲りで最後まで踏み切り
骨折明けとは思えない仕上がり
自力で獲れるだけの脚がある
後ろの和田健とも何度も連携があり
ガードも期待していいところ

平原-慎太郎と三谷竜-村上弟は
中国と南関に比べると脚では負けますが
強敵と戦ってきた経験値は遥かに上
いざとなったら捌きやイン突きもできるし
位置取り次第ではチャンスあり

単騎の山田英は……
先行苦戦の豊橋で2日連続して逃げて連対
準決ではアフロ山崎と連携切れて
浮かされて東に2・3発喰らって
絶望的なところから自力で捲り
最後はほぼサラ脚で捲った清水に迫る2着

しぶとく踏み続ける地脚は重くて風の強い
豊橋バンクにマッチした脚質
ただこの人はセンスが無いので今までも
肝心なところでやらかしている前科があり
そこだけが不安

ってことで初手は
全引きして最後方に置かれても構わない
郡司が前を取りに行って
平原と慎太郎は松浦ラインの前か後ろを
取って好位置につける作戦

74/39/51/6/82
あたりでスタート、そこから三谷が斬って
平原が斬って打鐘3角あたりから松浦先行
単騎の山田英は清水の後ろが欲しいでしょうが
そこは平原も三谷も取りに来るので
ちょっと難しいのかも……?
 
で、郡司は最後方に構えて
2角あたりからロング捲り
清水は車間を切って捲りが来る前に
バック~3角の間で自力発進の準備

まあそんな展開なんでしょうが
今回の仕上がりや展開から見て
優勝は①清水②清水の後ろ③南関両者
この3つの内から出ると予想します。

松浦が自力でバックとる走りをすれば
清水が今回はワンツーを考えずに
被る前にタテに踏むでしょうし
清水の後ろの選手は清水を追走から差し
または松浦の逃げがカカって4角まで
持ったらイチかバチかで清水が追い込むために
車を外に持ち出したときに中割り強襲で
ワンチャンスあり

郡司は展開待ちですが一本棒にならずに
中団がゴチャついたり清水が番手発進の
タイミングを失敗すればロング捲りで決着
もちろん踏む位置次第で和田健の差しも
 
う~ん…………全部買うと儲からないんで
どこかを切らなきゃいけないんですが
オッズ見ると割れてますがやはり清水が人気
その次に南関って感じですか。
 
 
 
 
(長考中)
 
 
…………今まで郡司にも和田健にも
世話になっているんで南関から買います。
ワンツーにサンドイッチ車券も
相手は和田健に清水、清水後位にいそうな
平原と山田英にイチかバチかでイン突く慎太郎

3連単 7=4-1569
    47-1569-47
     7-569-1569

押さえは清水……が差されて2着
アタマは後ろを獲りそうな平原山田英三谷
そして遠い位置ですがインが突ける
慎太郎と村上博を3着に

3連単 568-9-12568
 
 
ここで清水が獲るようなら
車券的には悔しいことになるんですが
好きな選手ではあるので
素直に称えるつもりですし
しばらくは清水-松浦の最強タッグが
ナショナルの怪物たちが戻るまで
輪界を制圧することになるんでしょうね。
果たして惜敗の多い清水が結果を出せるか…?
 
 
いずれ今回のメンバーは漢字の「競輪」に
ふさわしいものですから、
ゆっくりと情念のバクチを楽しみましょう。
 
 
長文すぎてスイマセン。
皆様のご健闘をお祈りします。