前橋寛仁親王牌を制したのは
熊本・113期の嘉永泰斗。
吉田拓矢の打鐘先行を3番手から捲って
インを突いて追ってくる松本貴治を
振り切っての完勝
宮家謹製の、ユニクロやGUで
売ってそうなジャージで表彰式へ
自身初のGⅠ決勝で、初タイトルと
年末の平塚GPの出場権を獲得
来年2月にホームバンクで迎える
熊本全日本選抜を、S級S班として
迎えることが確定しました。
4年前の10月に、久留米で代替開催を
していた熊本記念で、記念初制覇

そのときから「九州の期待の星」として
多くの九州のファンからGⅠ制覇を
期待されていた男が、2019年の
高松宮記念杯、中川誠一郎以来の
GⅠ制覇を果たしました。

「去年やその前に調子を落とし、
なかなか上がっていかず
苦しい時期もあったけど、
なんとか優勝できて良かったです。
ここまでは、長かったですね。
グランプリはまだ頭の中で
考えられない。
ゆっくりと考えていきます。」
「来年2月は熊本で全日本選抜がある。
そこをS級S班で迎えられる。
それを目標にやってたし、責任ある位置。
プレッシャーがかかると思うけど、
負けないように頑張っていきたい。」
他地区に比べて長く低迷が続いていた
筆者の地元・九州勢が、活力を取り戻す
そんなきっかけになってくれれば…
と思っております。

おめでとう!
そして…読者の皆様には
たいへん申し訳ないですが…
ありがとう!泰斗!
ついでに…熊本の若手選手たちを
我が子のようにかわいがっている

コンドル爺様もおめでとう!
決勝戦前に恒例の
当ブログ専属解説員(無報酬)

灰人さんとの検討会

「で…お前の本命は誰よ?」

「嘉永のGⅠ初優勝。」

「う〜ん、展開的には無いことも
ないんだけど、GⅠの初決勝で
あっさりツモるってことかよ…。」

「まあ、1着ってだけじゃないけど
軸にするのはやっぱり嘉永で、
あとは犬伏と古性の絡みも少々。」

「俺は…今回の決勝は、正直いって
展開予想がイマイチしっくり来ない
感じで、迷ってんのよ。」

「昨日、11万車券を3枚当てたのと
同じ人とは思えない自信の無さだな。
なんでそんなに迷ってんの?」

「まず、俺は犬伏の性格っていうか
勝負に対する姿勢を疑ってんのよ。
弱い相手には豪快なカマシ捲りで
圧勝するけど、強敵相手やヨコが
厳しい相手にはすぐに怯むし
頭を使った組立てをするでもなく
闘志を前面に押し出した気合い入った
レースをするわけでもなし…だからな。」

「まあ、確かにそういうところは
あるかなぁ・・・・・・。」

「今回は、師匠のオグリューが
1車引いて松本貴に番手を渡して
『前の2人の内のどっちかが
獲れるように走って欲しい』
ってコメントしてるんだから、
普通なら逃げイチのメンバーなんで
赤板〜打鐘の間でカマシ発進して
一気に先行して、競られても
捲りが来ても、後ろの2人を信じて
戦うってのが競輪道なんだけど
なんか出渋った競走をしそうな
気がするんだよなぁ…。」

「なるほど…じゃあ、ヨシタクか
清水が駆けちゃうってこと?」

「犬伏が赤板で駆けてなきゃ
その時に前にいるのが清水でも
ヨシタクでも、腹を括って
先行するしかないんだよな。
で、その時に犬伏は中団にいたら
駆けてない方のラインや、単騎の
古性や嘉永に被されて動けないし
最後方にいたら、前がペースを上げて
中団のラインも波を作ったり車間を
斬ったりしたら、もう捲れない。
ヨシタクだって清水だって、
犬伏より脚は落ちるとはいえ
腹を括れば先行するし、2車でも
単騎勢が先行したラインに味方を
するような感じになるから
直線が短い前橋じゃ簡単には捲れない。
犬伏の捲りは接触を嫌がって、かなり
隊列の上の方を捲ってくるから
コーナーのカントがキツイ前橋じゃ
膨れちゃって行けないんだよな。」

「まあ、確かに…
じゃあ逆に、腹を括って犬伏が
かなり早めに先行したら?」

「前受けしてツッパリ先行とか
叩き合い上等で早めに駆けるんなら
さすがに別線の捲りが来るんで
直線まで持たないケースもあるから
その時はデキ抜群の松本貴が早めに
踏んで、犬伏は残らない。
松本貴も前を回してもらったチャンスを
活かすためには、余計なブロックを
して脚を使うより、犬伏がタレたら
タテに踏んで…番手を回してくれた
小倉にチャンスがあるように動くだろ。」

「なるほど…そういうことね。
でもそうなると車券の軸は
けっこう絞りづらいなぁ…。」

「犬伏が競輪道を解ってるんなら
ここは早めから先行して、松本貴と
小倉に獲らせるように駆けると
思うけど、そうはならない可能性の方が
高いからなぁ…
ざっくりだけど、犬伏が駆けない時は
7番手にいるか中団に詰まってるんで
残りの決勝メンバーの中で
経験と技術がある古性がいい位置に
いると思うんだけど、今回の調子じゃあ
アタマまで突き抜ける脚はあるか微妙で
『古性の2・3着付け』みたいな車券を
買うのが正解かなぁ…
犬伏が死に駆けしたり中団に詰まって
しまった時は、高目の配当狙いで
『オグリューの2・3着』みたいな車券も
面白いんだけど、犬伏が7番手なら
全く要らないからなぁ…。」

「で、迷ってるってことね。」

「どっちにしろ、このメンバーで
みんな犬伏と松本貴が中心って
言ってるけど、性格の弱さを考えると
一番いらないのが犬伏だと思ってる。」

「ずいぶん、犬伏の評価が低いのね。」

「ああ、俺はハートと闘志のない競走と
頭を使わない競走をする奴は
認めないからな。郡司も嫌いだけど
あいつは頭は●●だけど、駆ける時は
相手が強くても番手が他地区でも
ちゃんとやるからな。ハートも無くて
頭を使わない●●●●の犬伏が
GⅠ覇者になるのは認めない。」

「なるほど…今回はずいぶんヘイトが
多い検討会だったけど、参考にするわ。」
で…決勝ですが、レースのポイントは
・松本貴のSダッシュ
・誘導を残して下げた犬伏
・ヨシタクの成り行き先行
・打鐘でカマさない犬伏
・恩田と河端、渾身のブロック
・鬼脚でインを突く松本貴
初手でSを取ったのは松本貴で
四国ー古性ー中国ー関東ー嘉永の初手

青板バックで吉田拓ー恩田が上昇すると
単騎の嘉永が続き、犬伏に突っ張る
気配がないのを見て古性が切り替え
犬伏は誘導を降ろさずに下げてしまい
中団に位置を取ろうとするも、清水に
にらまれて7番手に後退

そのまま誘導を使った吉田拓が
後ろを見ながら打鐘を迎え…
犬伏はなおも動かず、清水が外に出して
追い出しを駆けるような感じになって
吉田拓が意を決してペースを上げ先行
犬伏が仕掛けると思って脚を回していた
松本貴と小倉は、つんのめるような
形になってバックを踏まされ

最終ホームすぎに清水が捲りに行くも
車の進みが鈍く、合わせるように嘉永が
捲り発進、車間を開けて待ち受けていた
恩田の牽制を交わして前に出切り、
ようやく踏み込んだ犬伏は、河端の
牽制を受けて終了

嘉永を追った古性は、直線に入るところで
恩田にブロックされてなかなか伸びず
直線で内を入った松本貴が凄いスピードで
前に迫るも…嘉永が押し切り1着
内を伸びた松本貴が2着、恩田の抵抗を
受けた古性は3着で決着。

嘉永の勝因は…人気を背負った犬伏が
ヘタレな競走をした恩恵を受けたこと、
それが大きかったですね。
青板バックで犬伏が誘導を残さずに
少し踏んでから吉田拓を出せば
わりと早めにペースが上がって
清水が斬って犬伏が行きやすくなった
しれませんし、
せめて打鐘でカマシに行っていれば
3番手の嘉永の位置は被ってしまうので
自分のタイミングで捲れなかった
可能性が高かったですね。
で…捲った後も、追走してくる古性が
恩田に抵抗されて差が詰められず
清水も犬伏も膨れてしまって捲れず
このあたりも幸いしましたね。
2着の松本貴は…バック8番手から
内がガラ空きだったとはいえ
凄い脚で2着まで追い込んできたのは
調子自体は良かったんでしょう。
準決で1周の番手捲りで寺崎ー古性を
完封した動きから、犬伏が出切れば
優勝のチャンスは十分だったと思います。

「ジャンのところで詰まったので
(犬伏が)行くかなと思ったけど…。
コースを探したけどあの位置では
遠かった。」
2着で表彰台に上がった時に
悔しさを噛み殺すような表情を
隠しきれなかった松本貴
獲る自信はあったんでしょうね。
前の2人にタイトル獲得の期待を
込めて、番手を譲ったオグリューは…

「(犬伏は)競輪を分かって
いないというか、
何がしたいのか分からなかった。
一からやり直し。打鐘が勝負どころで
あそこを全開で行って
ゴール前勝負して欲しかった。」
「もう見習い弟子を破門(大笑い)。
いや、彼の師匠を募集します(笑)。
貴治を勝たせるぐらいの気持ちで、
ちょうど良いゴール前勝負に
なっていたと思う。」
笑いながらの毒舌で締めていましたが
灰人さんが語った通り、ハートも
戦略もなかった弟子のヘタレな競走は
なんとも悲しかったでしょうねぇ…。
車券の結果は…
本日も サテライトで観戦
3Rから開始しましたが…
6Rで守澤の捲りから流して
守澤ー園田ー浅井で入線したところの
3万シューを買っていたんですが、

守澤が須永を叩き落としていて…
まあ、失格だろうなと諦めて
審議結果を聞いて、やっぱりアウトで
ガッカリ

負け戦では安い所しか取れずに
3日間貯め続けたライフが減って
迎えた決勝
サテライトに行く前に、ブログ予想通り
嘉永が軸のフォーメーションと、
犬伏ー古性=流しのアタマ車券を
買っておりましたが…
輪友の皆様との検討の中で、
どうも犬伏のアタマは怪しいと思い直し
そこは一切、追加を買わずに
嘉永のアタマ車券を2段目、3段目を
少々変えつつ厚めに買い足して…

読者の皆様には、たいへん申し訳ない
後出し車券でございますが
紙の車券で2枚、ネット投票で1枚
合計3枚獲りまして…本日も浮いて終了
一番、厚めに買ったところは
嘉永ー古性ー流しで、2着と3着が逆なら
10万コースだったんですが…
まあ、贅沢は言うまい。
推し選手が初のタイトルを獲った車券を
当てることができて、良かったです。
今回は苦手の前橋の開催でしたが
初日の理事長杯の浮きをキープして
コツコツでしたが4日間、毎日
プラス収支で終われました。

「まあ、トータル勝ち額は俺の方が
断然多かったんだけどな。」

「そりゃ11万車券3枚はデカすぎ
仰せの通りです。」
失格の多い開催だったな。
前橋はすぐに審議で呼ぶから
全レースの3割くらい赤旗が
上がっていたんじゃないの?」
「最終日は、灰人さんの推しの森田が
成田との仁義なき押圧合戦で、
両者失格か。」
「まあ、森田と成田はお互い様だけど
前橋みたいな高速バンクじゃ
ちょっとの接触で大惨事が起こるのも
仕方ないんだけど…審議の基準が
開催中にコロコロ変わるのは
正直いって良くないわ。
オグリューみたいに若い頃から
きっちりヨコの動きを身に着けてる
選手が少なくなったんで、技量不足で
すぐ転ぶ選手にも問題があるけどな。」
「せやな。」
今回の失格選手は全部で10名
さすがに多過ぎでしょう…。
輪友の皆様に別れを告げて帰宅して、
ビールを飲みつつ日本シリーズ第二戦を
観戦しましたら…本日はタイガースが
だいぶ手加減してくれたようで

ああ、ビールが美味い。

すっごく…美味い。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★
さて…この後の記念開催は
10月の末から四日市記念
そして小田原記念…と続いて
今年最後のGⅠ開催、
第67回小倉競輪祭へ


筆者にとっては年に一度の
ホームバンクでの特別競輪観戦
今年も3日目〜5日目の3日間
小倉まで行く予定です。

今回の結果を踏まえての賞金ランクは
下記の通り

年末の平塚GPの出場権は
タイトル獲得で確定しているのは
ワッキー、ヨシタク、寺崎、嘉永
賞金で確定しているのは
古性、眞杉
賞金で、ほぼ確定しているのが
郡司、南
「あと一人」の状態ですが
その選手が決まる戦いを
見届けようと思います。。
皆様、お疲れ様でした。
次回の更新は小倉競輪祭の
初日を予定しております。








