ふぬ競 第二章

ふぬ競 第二章

寛仁親王牌までお休みです。


このブログを開始して以来
先行選手の番手が過剰なブロックで
後続の捲ってきた選手をぶっ飛ばし
自らも吹っ飛んで着外に沈んでしまう
「お達者でブロック」という単語を
タイトルで使うのは今回が3回目ですが
1回目は2019年の松阪共同通信社杯



加害者は稲川翔、被害者は平原康多。
優勝したのは郡司浩平


稲川翔は審議されたけど失格はなし
このときに当ブログの専属解説員
灰人さんから「お達者でブロック」という
ニューワードが初めて語られまして
「敬老の日の『お達者でブロック』
というタイトルにいたしました。



そしてブログタイトルには書いてませんが
2021年の伊東温泉共同通信社杯でも
同様なブロックが発生して




加害者は山田英明、被害者は新田祐大と
吉澤純平で、吉澤は煽りを食って落車


山田英明は1着失格で、2着入線の
中本匠栄が繰り上がりの優勝



またも惨劇が起こってしまったのは
2022年の名古屋名古屋共同通信社杯
加害者は和田真久留、被害者は平原康多と
佐藤慎太郎、松浦悠士
平原と慎太郎は落車して再乗


自爆落車して後続を巻き込んだ
和田真久留は、当然ながら失格
優勝したのは郡司浩平

※マクルは失格だと思ってましたが

 読者様からコメントで指摘をいただき

 見直してみたら審議セーフだった

 ようです。ウソ書いてスミマセン。



このときは、当時の大河ドラマ
鎌倉殿の十二人・和田義盛から
「和田殿の『お達者でブロック』」という
タイトルにした覚えがありますが…


この他にも、
2018年の高知共同通信社杯は
清水の前で駆けると思った太田竜馬が
最終ホームでインコースに突っ込み
村上義弘を転倒させて「インモグラー」
という新語を作ったり
2016年の富山共同通信社杯決勝では
浅井康太が平原康多を叩き落として
「浅井払い」を出してしまうという
もともと決勝戦での落車・失格が
非常に多い開催なんですが…



今回も、惨劇が起こってしまいました。
加害者はGP王者の古性優作
被害者は落車した太田海也と野田源一


近畿5車が並びを決めるまでに
いろいろな出来事があったので
古性には並びを決めた責任上
「ラインから優勝者を出す」
というのが必須だったと思いますが
なんとも後味の悪い結果に…



落車ばかりの、ある意味では

グロ画像を並べちゃってスミマセン。


★★★★★★★★★★★★★★★


落車のあった荒れたレースになった
福井共同通信社杯を制したのは
GⅡ初制覇となる、大阪の南修二。


寺崎ー古性の3番手から直線追い込んで
優勝、賞金3000万円を加算して
平塚グランプリの出場に大きく前進。


かつてはヨコに厳しいマーク屋として
売り出し、強気の番手競りで他地区の
先行を強奪すること多数

その風貌から「黒鬼」と呼ばれ
通算の失格回数は39回を数え
荒い競走をする印象が強かったのですが
現在のスピード競輪に対応するため
厳しいヨコの仕事も時折は見せるものの
自力捲りを含めたタテ脚に磨きをかけ
ワッキー・寺崎・古性といった
近畿のタイトルホルダーの番手を回って
特別競輪の決勝に進む回数も
ここ数年増えてきましたが、
決勝ではラインを固める立場で3〜4番手の
勝負権の少ない位置を回ることが多く

その中でも献身的なラインへのサポートを
し続けてきた南、練習仲間で弟分のような
古性が特別競輪の優勝を重ねていき
同期の88期には多数のタイトルホルダー
いつか自分も…という思いは、当然のように
あったと思います。

でも…南のインタビューでは

「怪我もあったりしたけど、“苦労”と
 いう風には感じたことはないです。
 優勝できたのは良かったし、
 次に繋げたいですね。
 (賞金争いは)気にしても、
 自分のやることは変わらない。
 まずは自分にできる事を
 ミスなくやっていきたい。」

バンクや検車場ではあまり見せない
柔和な表情でしたが、「いつも通り」を
これからもやるだけ、というコメントに
込められたプロ意識に、ちょっと

ジーンとしました。




近畿ラインで確定板を独占の結果ですが
古性が失格したので、素直に喜べない
そんな複雑なGⅡ初制覇でしたが…



それでも、おめでとう!南!







決勝前に恒例の、灰人さんとの検討会


「で…お前の本命は誰よ?」


「この並びは南を優勝させるためだし
 並びを決めた経緯からいっても、
 南の軸で仕方ないでしょ。」


「まあ、当てるだけならそうだけど
 南ー古性ー三谷将は現在12倍だし
 ヒモが少々変わっても安いだろ。
 締め切り前にまとめて購入する
 本命買いが入ったら更に下がるんで
 獲っても儲からないよな。」


「じゃあ、悪魔の一手は?」


「単騎の4人の初手の並びが、実は
 けっこう重要で…脚溜めるカイヤの
 カマシ捲り一撃で穴狙い。」


「初手は、近畿5車が前受けだよな?」


「まあ、1番車が古性だからS取るし
 近畿が前受けなのは仕方ない。
 でも、単騎の4人の順番で
 後方になった奴は誘導を下ろしに
 赤板で踏まないといけないし
 寺崎がいったんは突っ張るから
 下げなきゃいけない。
 単騎4人の中で一番Sが早いのは
 カイヤだから、古性にSを譲っても
 6番手に入ってそこから動かずに
 誘導を下ろすのはSが遅い嘉永か
 外枠にいる深谷にやらせて、
 サラ脚のままホームで一撃発進。」


「う〜ん…でも近畿ラインは
 インを締めてる小森はヨコが弱いけど
 古性ー南ー三谷将と並ぶところは
 なかなかのデンジャーゾーンで
 カイヤでも簡単に前には出さない
 感じになりそうだけど…。」



「でもまあ、他の単騎よりは
 可能性があるってこっちゃ。
 1回脚を使って下げる単騎は
 カイヤのダッシュに連動できず
 カイヤから近畿ラインの残り。
 古性がカイヤを止めきったら
 その時に脚を使ってしまうんで、
 南=三谷将から流すのが押さえ車券。」


「なるほど…でもそうなると
 レースが始まるのがけっこう遅くて
 意外に寺崎の踏む距離が短いのね。」


「どうかな…寺崎自体の
 今回の調子は良いとは思うけど
 古性は、もう止められないと思ったら
 番手捲りを打つんじゃないの?」


「カイヤ以外の単騎は厳しい?」



「ああ、嘉永はSが遅いから
 たぶん初手では最後方。
 ノダゲンは小森がずっと
 インを締めてるから突っ込めずに
 誰かの動きをアテにするけど
 カイヤのダッシュについていく
 脚力はないし混戦まち。
 深谷はカイヤの動きに乗れば
 脚はいいからチャンスがあるけど
 近畿ラインが牽制したその上を更に
 乗り越えるってのは難しい。」
 

 
「なるほど…参考にするわ。」



レースは初手から赤板までは
灰人さんの想定通りに進んで
Sでダッシュした古性がカイヤを制し
近畿が前受け、単騎の4人は
カイヤーノダゲンー深谷ー嘉永の並び


赤板で深谷ー嘉永が上昇して斬りに行くも
近畿ラインが抵抗して下げさせられて
そこから寺崎は踏み込まずに

打鐘でもけっこうスローペース


最終ホームでダッシュしたカイヤが
三谷将と南の抵抗を受けながらも
ジリジリと前に出て…古性がかなり厳しく
ブロックして止めにかかり、バック線で
バランスを崩したカイヤが落車、
そして煽りを受けたノダゲンも落車

 


 

後続がバックを踏まされる中、
落車を避けて内を進んだ南が
先行する寺崎を捉えにかかり、
煽りでバックを踏んだ三谷将も
古性の内を突いて直線伸びて…


南が1着、寺崎と三谷将の微差の
2着争いは寺崎がわずかに制して
南ー寺崎ー三谷将で決着
3連単は6万円の穴車券


「う〜ん…カイヤは自分で想定した
 通りの展開だったと思うし
 古性もあそこまでしないと
 止められないと思ったんだろうな。」


「その外を嘉永も深谷も踏んでたし
 実は寺崎がメイチじゃなくて
 ある程度脚を残したペース駆けで
 『そういうこと』じゃなかったのね。」
 
 
「確かに、死に駆けって感じじゃ
 ない仕掛けだったんだろうな。
 まあ、古性はもうカイヤが落車の時点で
 失格だとわかったから、インを突いた
 三谷将も素通しにしたし、もう直線は
 全然踏まずに止めちゃったけど…。
 ひとりだけ落車の影響を受けなかった
 寺崎は、ラッキーな逃げ残りだったか。」



古性のコメントは

「海也の後ろの嘉永君も見えていたし
 海也を止めつつ嘉永君も止めたかった。
 計画通りだったし冷静でしたが
 (カイヤの落車は)紙一重でした。
 むちゃくちゃ難しかった。
 GⅡの決勝でお客さんから
 おカネを賭けてもらっているのに
 …プロとして失格です。」


う〜ん…タラレバはいけませんが
近畿が福井と大阪に別れてたら
カイヤがカマシ捲り一発で
優勝できたんではないでしょうか。

 
福井に来ていたらしい村上兄は
南の優勝を称えていましたが…
近畿の5車連携について
どう思ったのか聞いてみたいですね。




で、車券の結果は…
本日も昼前からいつものサテライトで
ダラダラと打っておりましたが
負け戦はなかなか当たらないまま
7Rで岩本ー郡司ー阿部将のところを
まとめて獲っただけで、
8Rでワッキーのアタマ勝負なのに
ヒモの根田が抜けてドボン
10Rではケンヤ=鈴木玄から流して
これは捲った…と思ったところで
飯野の失格ブロックで飛ばされ終了


 


決勝も、ブログで書いた目は
全部外しましたし、嘉永応援車券も

当然のようにハズレましたが…










輪友の皆様との検討の中で
意外に寺崎が楽に先行できて
古性はとにかくラインから
優勝者を出す責任があるんで
きついブロックもあって
恵まれるのかな…と

押さえに書いた
南ー三谷将=古性嘉永カイヤ深谷の
車券に、ヒモに寺崎を追加しまして





1枚でしたが獲りました。

この買い方だったので、2着に

寺崎と三谷将のどっちが来ても的中で

同着でもいいかぁ…みたいな感じで

決定を待ってましたが、三谷将が2着だと

7万シューだったので、そこは残念

 


前予想の時点から、今回の決勝は
ワクワク感がなく気持ちも乗らず
落車・失格があったレースでしたが
そんなときに獲れちゃうことも
あるんですよね…。

ブログ予想にない買い目で
ドヤってしまってスイマセン。
 

 

今回はトータルでもけっこう
ヤラれてましたが、なんとか
沈まずに終わることができました。


さて…

この後はすぐに週末から青森記念



そして向日町が改装中なんで
奈良であるらしい向日町記念



この前、3日制でデイ・ナイターと
やったばかりの気がする京王閣記念




その後も松阪記念があって
記念開催が続きますが…
忙しいのでたぶんブログの更新は
ありません。




その後の前橋寛仁親王牌は
333の中でも前橋は特に苦手な
バンクなんで…そんなに気合は
入っておりませんが

たぶん4日間更新すると思います。



皆様、お疲れ様でした。
また次の更新にお越し下さい。