久しぶりだけど、オススメアプリ紹介。

いっぱい紹介したいのあるけど、ブログ更新がめんどくさくてサボってました(笑)

これからは頻繁に更新していこうかな。


私はゲームの中でも作業ゲームというか時間管理ゲームというのが特に好きで、その中でもこれは難易度がそんなに高くてアプリの中で一番最初に全クリできたゲーム。

『Roads of Rome』


MCよしオムライスのマイクチェックワンツー!

道を完成させる」とか「洞窟を探検する」などの与えられたノルマを達成するために、道を作るためには木が必要で、木を作るためには肉が必要で・・・など今何をすべきか考えて急いでテキパキやっていかなければならないところが楽しいです。

でも他の時間管理ゲームより難易度は低くて、普通にやれば確実に全部エキスパートとれます。

他のゲームだと時間制限厳しくて絶対エキスパートとるのは無理だろっていうのいっぱいありますもん。

それらも今度紹介しようかな。



MCよしオムライスのマイクチェックワンツー!

ステージはいろいろあるけど雪のステージだとこんな感じです。

このシリーズは4ぐらいまであるみたいだけど、1だけは40ステージあるフルが無料でとれた期間がありました。

今は有料なのかな?

面白いのでぜひ!


ああむしゃくしゃする。
土曜から機嫌が悪いです。

まず総選挙の前にあのこと。
梅ちゃんひどくないのにほんと腹立つ。
全然言ってないやん。
あいつら頭だけじゃなくて、耳もおかしいのか?
それに梅推しももっと推しのこと信じろよ。
最初は疑ってないやつがほとんどだった。
見損ないました。
あと叩いたやつらは絶対に許しませんから。
あんたらがした罪は相当重いよ。

そして総選挙。
梅ちゃん19位おめでとう!
かなり厳しい中でよく頑張りました!
私も今回は昨年の4倍投票したからね。
でもよしりんと同じで上位の結果には相当冷めた。
悪いけど、これからの歌番組全く観る気がしない。
まあGM5の時からAKBのシングルには全く興味なくて、ギンガムと永遠プレッシャーの時以外は全く歌番組観てないんだけどね。
これほんと。
去年の総選挙の後は歌番組観るの楽しみだったのになあ。
ほんと曲すら聴かないかも。
そして段々AKBに興味なくなってくんだろうなあ。
まあそれでいいと思うわ。
マジあいつの1位は糞すぎる。
AKBの終わりが本格的に見えてきました。


iPhoneからの投稿

タイトルはモーニング娘。『恋のダンスサイト』より♪


何か矢口が大変なことになってますねー。

矢口は自分の元推しメン。

当時は「推しメン」なんて言葉はもちろんなかったけど、かなり好きだったなー。

だいたい中3から大1まで好きだったから5年ぐらいもかー長いな。

昔から男大好きな人だったから、別に報道されてることぐらいじゃ驚かないけど、他の有名人の話じゃテレビで言えないようなすごい噂もあるらしいから怖いね。

まあ事務所に嫌われない限りは、どんなことしたって戻ってこれるのがこの世界だし、ほとぼりが冷めたら戻ってくるでしょう。

今は全く興味ないからどうでもいいけど。

それより梅ちゃんも数年経ったら俺が全く興味なくなっちゃうだろうってことが怖いわ・・・。

iPhoneのアプリ、「Tiny tower」で10日前ぐらいにとうとう100階に到達しました!

photo:01



現在103階まで運行してて、その内訳は以下のとおり

photo:02



ミッションは20個完了。
エレベーターは最速。
すべての店がレベル2以上、ほとんどがレベル3以上です。
今BUXは店のレベル上げにほとんど使っています。

次は目標150階!

4月7日で第5回AKB48総選挙の立候補締め切りましたね。

立候補期間中に私がした推しメンや好きなメンの立候補予想の結果。

左が予想、右が結果。

記号は◎出馬確実、○多分出馬、△出馬かなり微妙、×不出馬


梅田彩佳:◎→◎ かなり厳しい戦いになりそうだ!
小谷里歩:◎→◎ ランクイン厳しいかな・・・。
古川愛李:◎→◎ KⅡではかなり早い立候補だった。
山内鈴蘭:◎→◎ わざわざ公演ない日に出しに行ってたね。
永尾まりや:◎→◎ UG目指せ~!
向田茉夏:◎→× まさか不出馬とは・・・届出受付最終日最初の衝撃だった!
横山由依:◎→◎ 梅ちゃんにとってはかなり邪魔な存在だけど、選抜やろな~。
石田晴香:◎→◎ 去年より上がるだろう!
山本彩:◎→◎ さや姉も選抜確定かな~。
木本花音:◎→◎ 組閣してもチームEの顔だし頑張りそう。
川栄李奈:◎→◎ 立候補遅くてどきどきしたな。
兒玉遥:◎→◎ ランクインしてほしいね。
多田愛佳:○→◎ 愛ちゃんやる気みたいで嬉しいね。
竹内美宥:○→◎ みゆちゃんもBの中では早いほうだったなあ。
大森美優:○→◎ 厳しいだろうけど、いい経験にしてほしい!
矢方美紀:○→◎ KⅡで立候補1番のりでびっくりした。
中塚智実:△→× 予想してたことが当たったなあ・・・悩んだだろうなあと思う。
小木曽汐莉:×→× 卒業おめでとう!
福本愛菜:×→× あいにゃんはこれから活躍するのかなあ。
板野友美:×→◎ まさか出馬とは・・・最終日最大の衝撃だったなあ。
米沢瑠美:×→× 卒業生。
平嶋夏海:×→◎ 最終日最後の衝撃だった!26位が帰ってくるか?


結局全体としては卒業予定者以外の選挙不出馬の人は全体で15人ぐらいだったかな?

これぐらいいてくれなければせっかく立候補制にした意味がないので良かったと思う。

現役では、佐藤せーら、仲川はるかから始まり、なっつみぃ、中塚ともちゃん、茉夏、小森などの発表が衝撃的でしたね。

オカロも不出馬と同時に卒業も発表したし。

逆にともちんとなっちゃんの出馬は衝撃的でした!


あと2ヶ月総選挙の勝負はもう始まってますね!

青崎有吾『体育館の殺人』感想

体育館の殺人/東京創元社
¥1,785
Amazon.co.jp


【「BOOK」データベースの紹介文】

放課後の旧体育館で、放送部部長が何者かに刺殺された。

外は激しい雨が降り、現場の舞台袖は密室状態だった!?

現場近くにいた唯一の人物、女子卓球部の部長のみに犯行は可能だと、警察は言うのだが…。

死体発見現場にいあわせた卓球部員・柚乃は、嫌疑をかけられた部長のため、学内随一の天才・裏染天馬に真相の解明を頼んだ。

なぜか校内で暮らしているという、アニメオタクの駄目人間に―。

エラリー・クイーンを彷彿とさせる論理展開+抜群のリーダビリティで贈る、新たな本格ミステリの登場。

若き俊英が描く、長編学園ミステリ。


第22回鮎川哲也賞に輝いた作品。

読みたいと思っていたが、図書館で見つけて読めた。

結構うちの図書館は、新書でも有名作が入るみたいだ。


この作品、まず雰囲気が最高。

上の紹介文を読めば分かると思うが、高校の体育館の中で殺人事件が起きるのだが、暗く重い感じにならず、かと言って明るく軽すぎるわけでもなくちょうどいい感じなのである。

著者はまだ若いらしいが、文章も特に問題があるといったわけでもなく、読みやすかった。


本書ですごいのは、やっぱりエラリー・クイーン流のロジカルな推理。

トイレに残されていた1本の傘から謎を論理的に解いていく様は痺れる。

放送室のビデオやリモコンから容疑者を絞っていく過程もなかなか。

ただし、本書の最後にある選評にも何回か書かれているが、若干そのロジックに検証されてない可能性などの穴がある。

読んでるうちには気にならなかったが、選評を読むと確かにそこは甘いなとか思える部分がいくつかあった。


他に気になった点は、探偵役が結構現場などに赴き、いろいろ検証するのであるが、肝心な犯人が事件当時に潜んでいたと思われる場所をまったく調査してないところ。

犯人についてはそこまで意外性はなかったが、そこはきちんと論理的推理をすれば犯人が分かるという風にできているからこそだと思った。


あと、本書の探偵役はアニメヲタクなのだが、随所にアニメネタが出てきてそれも面白い

自分はアニメにそこまで詳しいわけではないけど、半分以上は分かった。

あと、アニメネタじゃないけど、「何かのドラマに、携帯電話で通話しながら人を殺す男の話もあった」というのはドラマ『古畑任三郎』の真田広之の回じゃないかなあと思った。

それで合ってるか分からないけど。


それにしても探偵役の裏染天馬は、アニメヲタクのくせに、なかなかかっこよくて、しゃべることもイケメン風なのがちょっと憎らしい(笑)

本書で一番笑えたセリフは裏染の「ウラゾメ?誰だそりゃ。あいにく俺はそんな京都の伝統芸能みたいな名前じゃない」だったし。


本書は鮎川哲也賞だけではなく、他のミステリランキングなどにも選ばれている。

本書を読んだことで、2013年度の「本格ミステリベスト10」のうち、1位『キングを探せ』、2位『密室蒐集家』、3位『奇面館の殺人』、5位『体育館の殺人』という上位5つのうち4つを読んだことになる。

自分は新書をほとんど読まず、何年も経ってから読む機会があれば読んでいるのでこういうことは今までになかったのだが、さすがミステリランキングの上位に入るだけあって4作品とも本当に面白かった。


2013.1.10読了

★★★★★★★★★☆ 9点

西澤保彦『パズラー 謎と論理のエンタテインメント』感想

パズラー 謎と論理のエンタテイメント/集英社
¥1,995
Amazon.co.jp


【Amazonの紹介文】

あなたの脳に挑戦する本格ミステリ短編集。
過去の思い出から明らかになる真実。

教会で起きた猟奇殺人の真相。

アリバイがあるのに、同級生を殺したと主張する女生徒の真意とは。

絡んだ謎に挑戦する論理のアクロバット。

本格ミステリ短編集。


著者初のノンシリーズミステリ短編集。

著者があとがきで書いているように、ミステリでいう<パズラー>とは、「謎を論理的に解明してゆくプロセスに重点が置かれた小説」のこと。

でも本書を読んだ一番の感想はあまりパズラー小説のような感じがしないということ。

その点については解説の貫井徳郎氏も書いており、どういう意味で本書に「パズラー」とつけたかなども推測して書いているが、やはり無理矢理のような感じがしてしっくりしなかった。

でも、全てがパズラー小説ではないということではなくて、まさにそれとしかいいようがない作品や、部分的には論理的推理が利いている作品ももちろんあった。

以下、本書に収められている6つの作品をひとつずつ簡単に感想。


「蓮華の花」

昔の同級生と会うことで、今までその同級生が死んでたと思ってた理由を解き明かしていくもの。

あまり論理的推理がされたとは思えないし、最後も何だかはっきりしない終わり方だった。

何よりあまり読んでて気持ちのいい話ではないし、個人的に好きじゃなかった。


「卵が割れた後で」

とにかく読みにくい。

舞台がアメリカなのだが、わざとアメリカの小説を翻訳したような書き方がされているのだ。

それにこれ限りの作品なのに無駄に捜査側の登場人物が多くて、違いなどを理解するのがめんどくさかった。

だからそこらへんは読み流していたのだが、読了するのに一番時間がかかった。


「時計じかけの小鳥」

先にあとがきを読んだら、「論証過程の面白さをたっぷりと描く作品」と書いてあったので、一番最初に読んだのだが、まさにそういう作品だった。

何ヶ月か前にパズラーというものがどういうものかいまいち分からずに読んだのだが、こういうものなんだなとよく分かった。

主人公の女子高生が丁寧に論理的に推理する過程が面白かった。


「贋作『退職刑事』」

著者が尊敬する都筑道夫氏の代表作のパスティーシュ。

刑事をやっている主人公が刑事を定年退職した父親に事件のことを話し、推理する話。

主婦が殺されたという事件だが、あまり面白くない。


「チープ・トリック」

これはめちゃくちゃエグい話。

密室といえる教会の中で殺される話だが、ロジックというよりトリックが主体的になっているもの。

性描写がめちゃくちゃ飛び交っていて、ちょっと気持ち悪くなってくるほど。


「アリバイ・ジ・アンビバレンス」

殺人容疑で捕まった同級生が自分にアリバイがあるのになぜかそれを主張しない謎を解明していく話。

主人公が男子高校生で語り口調が柔らかい。

著者は作品ごとに変わる主人公の語り口調を結構変えられるところがすごい。

本作は解説で書かれているように、著者が目指している<論理のアクロバット>が冴えていると思う。

でも、結局「アリバイ」自体はあまり関係ないような・・・。


以上6作品だが、正直めちゃくちゃ面白いという話はなかった。

でもパズラー小説を楽しみたい人は、とりあえず「時計じかけの小鳥」は読んでおいて損はないと思う。

あと全体的に不倫や浮気やレイプなどの性的な話が多く、「チープ・トリック」と「アリバイ・ジ・アンビバレンス」がその中でも特にエグい話だなと思ったので、そういう話が好きな人はその2編を読んでほしい。


2013.3.26読了

★★★★★★☆☆☆☆ 6点

第5回AKB48総選挙開催が発表された。

今年はいろいろ変わって、まず立候補制になったみたい。
自分も前から選挙が強制はおかしいから立候補制いいなと思ってたけど、いざやるとなるといろいろ問題考えられるね。
たとえばランクインしても「あいつが出れば選抜じゃなかったのに」とか言われたり、また立候補しなかったら逃げたと言われたり。

もう一つの大きな変更点として、ある一定の期間過去にAKBグループに在籍したメンバーにも被選挙権があるということ。
卒業生も入れるとかもうアホですね。
完全に迷走してる。
それでもそういう新たなやすすの手法に踊らされて楽しんでるヲタもたくさんいるから笑える。
個人的にはもう辞めたメンバーが在籍メンバーの枠一つ奪うとかおかしくないか?って思う。

まあそれはいいとして、まだ立候補期間前なのに既にそういう卒業生含む何人かが昨日立候補表明したみたい。
有名なところでは篠田や山本、渡辺美など。
そこで自分の推しはどうなるかちょっと予想してみる。


梅田彩佳→◎98%立候補するだろう。おそらく最後の選挙だろうし。
小谷里歩→◎既に表明済み。ランクインの可能性は半分くらい。
古川愛李→◎立候補しない理由がない。去年30位で出れば今年もおそらくその前後。
山内鈴蘭→◎同じく立候補しない理由がない。去年よりランクアップが求められる。
永尾まりや→◎同じく。今年はUG入りもあり得る。
向田茉夏→◎同じく。今年はUG入り目指す。
横山由依→◎同じく。今年は一桁かな?
石田晴香→◎はるきゃんは何考えてるか正直読めないけど、まだやる気はあるだろう。
山本彩→◎既に表明はしてるし、100%出る。普通にいけば選抜入り。
木本花音→◎花音はチームEを背負ってるからひとつでも上の順位いきたいだろう。
川栄李奈→◎初ランクイン狙う。選抜は無理。
兒玉遥→◎初ランクイン狙う。
多田愛佳→○最近の愛ちゃんは向上心が強いからおそらく出るだろうけど、HKTの後輩のために辞退とか言い出すかも。
竹内美宥→○自分からはあまりやる気を出さないみゆちゃんだけど、さすがにこれは?
大森美優→○みゆぽんまだ若いからちょっと分からんねえ。
矢方美紀→○最近のみきてぃ見てるとなぜだか不安。いつ辞めてもおかしくない。今年はランクイン厳しそう。
中塚智実→△4年連続圏外だからそれから逃げたいと思う心理も分かる。
小木曽汐莉→×卒業発表済み。99%出ない。
福本愛菜→×卒業発表済み。99%出ない。
板野友美→×卒業発表済み。出ないね。
米沢瑠美→×卒業生。既に立候補しないことを表明。
平嶋夏海→×卒業生。おそらく発表もしないだろう。


こんなところか。
選抜メンに基本興味なくてすまんね(笑)
というかまだメンバーも探り探りの状態だろうし、ほとんどみんな出ると考えたほうがいいのかもね。
今更だけど、自分的選抜2013年1月分の16人。

バランスとか関係なくただただ自分の好きなメンバー。
12回目。
カッコ内は選んだの何回目か。

今回は遅くなったし、忘れかけてるので何もコメントなく簡単に。


【自分的選抜16人 in 2013年1月】


●チームA

川栄李奈(4)

菊地あやか(2)

中塚智実(12)

渡辺麻友(2)


●チームK

永尾まりや(7)

中田ちさと(4)


●チームB

市川美織(3)

梅田彩佳(12)

竹内美宥(7)


●AKB48研究生

大森美優(5)


●チームKⅡ

後藤理沙子(初)

古川愛李(10)

矢方美紀(5)


●チームN

小谷里歩(10・チームA兼任)

福本愛菜(4)


●チームH

多田愛佳(12)

今更言いますが、このブログの記事タイトルはずっと韻を踏んで来たんですが、200回を迎えてから密かにそれもやめました(笑)

理由は読書の感想やオススメアプリを紹介する時、それが何を紹介しているかタイトルだけ見たら分かりにくいから。

なのでそういう紹介や感想をしている記事については、普通に何を紹介してるかをタイトルにします。

そうでないものは今までどおり韻を踏んだタイトルにしようかと思います。


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ということで、今回は久しぶりにミステリ感想。


大山誠一郎『密室蒐集家』感想


密室蒐集家 (ミステリー・リーグ)/原書房
¥1,680
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【Amazonの紹介文】

「混じりけなし、高純度・高品質の密室パズラー集」
綾辻行人氏、麻耶雄嵩氏のダブル推薦!
ゼロを代表する名作短編ミステリ「少年と少女の密室」をはじめ、
密室蒐集家シリーズを収録したはじめての作品集。


すごいすごいと聞いていたので、図書館でないかなあないかなあと時々探しては3ヶ月、ようやく見つけました!

この本にも収録されている作品が入っているアンソロジーが図書館にあったので、きっとこの本も図書館に並べられるだろうと思ってたんだよね!


本書を手にとってまず最初に思ったのが、大山誠一郎っていう名前、何か推理小説の中に出てきそうな作家とか館の主人みたいな名前だなあってこと。

特に綾辻行人の書いた館の主人の名前にありそうだなあ。

それにしても古臭い名前だ。

小説の中じゃなければ昔の作家がつけそうな名前だし、何か今風じゃないよね。


そんな大山誠一郎さんが書いた本書、密室を扱った5編の短編が収められている連作短編集ですが、そのどれもがクオリティ高いもの。

5編中2編は前述した他のアンソロジーに収められていますが、他の3編は全て書き下ろしたもの。


そして連作短編集なので登場人物が共通してるのですが、それは「密室蒐集家」という1人の探偵役のみ。

他は約1人以外全て1つの話にしか登場せず、話の舞台も1937年~2001年とバラバラ。

でも不思議なのがそのように時代設定がバラバラにも関わらず、密室蒐集家は容姿がいつの時代でも変わらないこと!

そう聞くと何だかSFめいた感じですが、SFっぽいのはその密室蒐集家という設定のみで、他は全て「ド」がつきそうなほどの本格ミステリです。


さて、そんな本書を1編ずつ少しだけ紹介していきます。


・『柳の園』 1937年

本書は古い話から順番に新しい話へと書かれていますが、この話が一番古く、1937年が舞台です。

しかし、あまり古く感じず、事件の舞台は女学校ですが、そのまま現代としても通用しそうなものでした。

この話は本書への書き下ろしなので実際に書かれたのは最初ではないですが、密室蒐集家の登場としては最初。

その密室蒐集家、登場した次のページで「真相がわかりました」ですからすごい!


・『少年と少女の密室』 1953年

舞台は戦後で、「愚連隊」という言葉などに時代が伺えます。

この話は衆人環視によってできた密室を扱っていますが、結果的にある1人の人の勘違いによってできた密室だというところがすごい!

ただ、伏線が分かりやすく、実はこうじゃないか?というのが自分はすぐ分かってしまいました。

この話が後にあげる一編とともに読者には一番評価されている感じがしますが、自分的にはそこまでじゃないかなと思いました。


・『死者はなぜ落ちる』 1965年

これも時代が40年以上も昔の感じがしませんでした。

6階のアパートから人が落ちたが、行ってみると、その部屋は窓以外鍵が閉まっており、誰もいなくなってたというもの。

正統派の密室ものですが、ちょっと偶然が大きいかな。

犯人が分かってから読み直したくなる話。


・『理由ありの密室』 1985年

これは読んで「すげー!」と声が出てしまったほどすごい話。

読んでからいくつかネットで本書の感想を探して読んでみたんですが、この話がダントツで評価されてました。

理由は密室を作った理由が「密室講義」とともに詳しく検討されており、その理由が普通は思いつかないものだからだと思います。

そしてその理由とちょっと苦笑してしまいそうなダイイング・メッセージやアリバイがうまく融合して犯人当てに結び付いています。

読んでるうちに頭がこんがらがって来そうな、密室を作った理由、そこに辿り着くまでの論理のプロセスが必見!


・『佳也子の屋根に雪ふりつむ』 2001年

一番現代のこの話が本書に収められている中で一番最初に書かれた作品らしいです。

10数年前の話だけあって「携帯電話」などが登場し、時代を伺わせます。

密室としては雪についた足跡によってできたいわゆる「雪密室」であり、トリックも意外な犯人も面白い。

しかし、さすがにそれはないだろうという偶然に頼りすぎており、いささか強引な気がしました。

この話は密室蒐集家がすぐに答えを言うのではなく、可能性を検討し、話しながら真相に辿り着くというもので、作者も最初に書いただけあって手探り状態だったのかなあという感じ。

ただ、犯人が登場し、少し会話したらすぐに「犯人はあなたですよ」というところは他の話とも共通しています。



という風に「密室蒐集家」という1人の同一人物が異なった時代に現れて、関係者や警察の話を聞いただけで真相を解き明かしてしまうという本書の話。

密室蒐集家は悩んだり、自分で調べたりしないので人間味がなく、何だかロボットみたいだなという印象。

その意味で探偵役の捜査や推理過程が好きな人にとっては本書はかなり物足りないものではないかと思います。

そういう部分を書かなくてもよく、話を聞いただけで、「真相が分かりました」なので作者としても書くのが楽だっただろうなと思います。


ただ、そういう部分を排除してもなお、読み応えのあるものになってると感じるのは、やはり捜査や悩んでる過程がなくとも、論理的推理プロセスが素晴らしいからであると思います。

紹介文にあるように、まさに「混じりけなし、高純度・高品質の密室パズラー集」、興味ある人は一度堪能してほしいです!

少なくともオススメの『理由ありの密室』だけでも読んでほしいです!



2013.2.15読了

★★★★★★★★☆☆ 8点