2023年11月26日に逝去された
チバユウスケさんを偲んで……。
ミッシェル・ガン・エレファントは2001年の「ロデオ・タンデム・ビート・スペクター・ツアー」の終了後、一時的に活動を休止することになるのですが、このタイミングでチバさんはソロ・プロジェクトとして新たなバンドを結成します。
それが、
ROSSOです。
……が、
僕はリアル・タイムではROSSOは聴いていません。
いや、聴いたかもしれないですが憶えていません。そもそも、僕はROSSOを初めて聴いたのがいつだったか憶えていません。
当時の僕はアベフトシさん推しのミッシェル・ファンでした。
確か……初めてROSSOを聴いた時に思ったのは、「所詮チバはアベフトシがいなきゃこの程度か……」なんて、そんな神をも恐れぬ感想だった気がします。
僕が本気でROSSOを聴いたのは、2011年にThe Birthdayのギタリストがフジケンに変わったタイミングでした。
ミッシェル解散から約8年後のことでした。
チバユウスケさんの作品は、2009年にアベフトシさんが急逝した際の追悼プロジェクトのタイミングで、The Birthdayの楽曲を耳にする機会が多くなっていました。ただ、その時は今のような熱心なファンではなく、あくまで「元ミッシェルのチバが現在も活動中」と、その程度の熱量でした。
ROSSO「BIRD」
2002年に発売された「ROSSO」のデビュー・アルバムです。
名曲「シャロン」が収録されています。
ただ、当時は……
なぜ聴かなかったのだろう?
今考えると、ミッシェルのチバさんと元・ブランキーの照井さんのタッグというスーパー・バンドなのだけど、リアル・タイムでは、ハッキリ言うと「ミッシェル」も「ブランキー」も※個人的に今のような「伝説のバンド」扱いではなかったし、当時、「アベ派」「ベンジー派」に所属していた僕としては、推しじゃない2人が組んだバンド程度にしか考えていなかったんだと思います。
まあ、当時の僕は「アベ派」「ベンジー派」以前に「洋楽派」だったので、日本の音楽シーンにそこまで関心が無かっただけのような気がします。
って言うか、当時は音楽的無気力世代ではなかった為、とにかく色々な音楽を聴き漁ってましたもの。
ちなみにこの初期「ROSSO」は、あくまでミッシェル休止中のチバさんのソロ・プロジェクトという意味合いが強く、バンドという認識は僕の中には無かった……はず。※個人の思い出です。
この頃からチバさんのミッシェル以外の課外活動が始まっていますね。最も有名なのは、東京スカパラダイスオーケストラにゲスト参加した「カナリヤ鳴く空」ではないでしょうか。
その後、2003年にミッシェルが解散すると、チバさんは照井さんのソロ・プロジェクト「RAVEN」にゲスト参加し※前回「その2」でご紹介しましたが、2004年に新たなメンバーを加えた新生「ROSSO」が本格始動します。
後にThe Birthdayの初代ギタリストとなるイマイアキノブさんは、この新生・ROSSOからチバさんと活動を共にすることになります。
リアル・タイムで聴いたROSSO
※いや聴いてないのですが……
と、言うか、ミッシェル解散後のチバさんの作品を好きになれなかった理由は、今考えると実に単純なものでした。
それは……
ミッシェルと違うから
それだけの理由です。
僕はこの「ミッシェルと違うから」という理由だけで、約8年近くもチバ離れを起こしていたことになります。
※これは作品を聴かないということではなく、熱心なファンを名乗るほどの熱量で作品を聴かないという意味です。
案外、そーゆーファンは多い気がします。
それほど、ミッシェル・ガン・エレファントの衝撃が強かったということです。
2011年に、The Birthdayのカッコ良さに衝撃を受けた後、改めて聴き直した「ROSSO」は、実にありきたりな表現になってしまいますが、背中がゾクゾクするくらいカッコいいバンドでした。
「ミッシェル」→「ROSSO」の流れで聴いた時は、ミッシェルとの音楽性の違いに落胆しましたが、「The Birthday」→「ROSSO」で聴くと、実は初期ROSSOの時点でチバさんの音楽性はすでに確立されていて、それ以降はずっと「変わっていない」というのが分かります。
さらに、ミッシェル時代には、意味が有るのか無いのか分からないけどカッコいい言葉の羅列が多かった歌詞が、ROSSOでは強いメッセージ性を感じることができる歌詞に変わっています。
※と言っても難解な歌詞に変わりないのですが。
ただ、残念ながら新生「ROSSO」は約2年で活動休止となってしまいます。解散ではなく自然消滅しちゃったみたいです。
もしかしたら、チバ&照井という大物ミュージシャン※この時点でふたりとも活動歴10年ですが一緒に活動するにはスケジュールの調整が難しかった……のかもしれません。
ROSSOが活動休止した後、とにかくバンド活動をやりたかったチバさんは、ROSSOのギタリストであるイマイさん、ミッシェルのドラマーだったクハラさんと共にThe Birthdayを結成するのですが、その前に……
イマイさんとのギター・デュオ「ミッドナイト・バンクロバーズ」を結成してアルバムを発表します。
ホント……どれだけ音楽活動、と言うか、バンド活動が好きなんでしょうねチバさん。
このグループ。
実質、アルバムは2006年に発売された「冬のピノキオ」1枚のみですが、イマイさんがThe Birthdayを脱退した後も解散はせず、フェスなんかには参加していたみたいですね。
僕が登録していたThe Birthdayのニュース・レターでも頻繁にライブ告知をみかけた記憶があります。
僕が所有している作品は「冬のピノキオ」と、2019年だったかに発売された「EP」の2枚のみ……。
※「EP」はライブ会場限定CDですが、ロッキン・ブルースの公式サイトの通販で購入できました。
基本的にはチバ&イマイのふたりだけのギター演奏(歌無し)と、オマケ程度にチバさんの唄が数曲って感じですが、「EP」は弾き語り唄モノでした。
ただし、7割イマイさんの唄なので、チバさんの唄声を期待していると肩透かしを食っちゃいますね。
ちなみに、同じ時期にチバさんは「ザ・ミッドウエスト・バイキングス」というバンドを結成していますが、こちらは……
実は覆面バンドということで、チバさんの名前は一切登場していません。ボーカル&ギターのラコステがチバさんですね。
ドラムスのハン・テンはクハラさんらしいです。
……って言うか、ラコステ。
声を聴いた瞬間「チバッ!?」って分かるくらい、唯一無二の歌声が隠せていません……。
こちらはチバさんが大好きな「JリーグFC東京」の非公式応援歌を制作するためだけに結成されたバンドで、シングル1枚のみ発売されています。
内容は、普通に、ROSSOからの流れを汲むロック・ナンバーですね。
そしていよいよ2006年から、チバさんは
The Birthdayでの活動を開始します。
最後になりましたが、
皆様、明けましておめでとうございます。
勝手気ままな内容のブログですが、2024年もお付き合いいただけると嬉しいです。