ブラック・フランシス 世界一カッコいいデブ・ハゲ その2 | ぐれむりんの気ままなブログ

ぐれむりんの気ままなブログ

勝手気ままな★備忘録★レビュー

ブラック・フランシスは、

アメリカのオルタナティブ・ロック・バンド

ピクシーズのボーカル&ギターで、90年代の初めに興ったグランジ/オルタナティブの隆盛の先駆者となった人物です。

 

……なんて、まるで歴史上の人物のように語っていますが、現在も現役で活動を続けるミュージシャンです。

 

オルタナティブ・ロックです。

オルタナティブ・ロックと言うのは、商業主義的な産業ロックやポップスとは一線を画したアンダーグラウンドの精神を持つロックのジャンル、と、ウィキペディアには書いてあるのですが、当時のグランジ/オルタナティブの隆盛をリアルタイムに体験した世代の僕は、ちょっとだけ、違う意見※個人の見解ですを持っていたりします。

 

90年代当時、僕はオルタナティブと言うのは、ジャンルに捕われない音楽性を持ったバンドやミュージシャンを指す言葉だと思っていました。

 

逆に言えば、それ以前の音楽は、とにかく「ジャンルに捕われていた」というコトです。

 

例えば、「ポップス」「ロック」「ブルース」「パンク」「ハードロック」「へヴィメタル」「ヒップホップ」etc...

 

特にアメリカの音楽業界は、ジャンルと言うより、人種によって聴く音楽が分かれていた……なんて話も聞きます。

保守的な南部の白人は「カントリー・ミュージック」を聴き、黒人音楽である「ヒップホップ」や「ファンク」などは聴かない。

そもそも、音楽チャート自体が、「白人チャート」「黒人チャート」のように分かれていた……とか。

 

当然、メジャーの音楽業界は「音楽を売る」為に、ミュージシャンに明確なジャンル分け(音楽性)を求め、流行から外れた「売れない音楽」を演奏するミュージシャンはデビューする機会すら与えられない……。

 

でも、そーゆーのって、若い音楽リスナーには関係の無い話です。

 

特に、ミュージシャンを目指すようなリスナーは、子供の頃から「ブルースも聴く」し「パンクも聴く」し「ヒップホップも聴く」って感じで、様々な音楽から影響を受け、それが自身の音楽性(ルーツ)になっていく……。

 

そんな新しい世代のミュージシャンが登場し……

でも、当時はまだ、メジャーの「商業主義」には受け入れられず、インディーズ・シーンで活動を開始。

 

当然、同世代の(様々な音楽を聴いて育った)リスナーは、メジャーの「ゴリ押し」ヒット曲を退屈だと感じ、新しい世代のインディーズ・ミュージシャンに注目が集まり……。

 

そして、最初にメジャー超えの爆発的ヒット曲を生みだしたのが、シアトルのアンダーグラウンドから登場したニルヴァーナでした。

そんなニルヴァーナに多大な影響を与えたオルタナティブ・ロック・バンドが、ブラック・フランシス率いるピクシーズです。

 

ええと、つまり……

何が言いたいのかというと……

 

ブラック・フランシスの音楽は、そーゆー意味での、ジャンルゴチャマゼのオルタナティブ・ロックだというコトです。

上に貼ったMVを少しずつでも良いのでサラッと聴いてみて下さい。ブラック・フランシスの楽曲の多様性が分かる……かもしれないし、分からないかもしれません。

 

ちなみに、「ブラック・フランシス」だったり「フランク・ブラック」だったり名前が違うのは、ピクシーズ(86~93)時代はブラック・フランシス名義だったのを、93年のソロ・デビューを機にフランク・ブラックと改名、その後、フランク・ブラック&ザ・カソリックスを結成、2004年にピクシーズを再結成した際に再びブラック・フランシスに戻りソロ活動、2014年にピクシーズの新作を発表……って感じの経歴だからです。

 

……なんて、いかにもシッタカぶってブラック・フランシスをご紹介していますが、実は、僕がブラック・フランシスを聴くようになったのは、2014年に再結成ピクシーズが新作を発表して以降だったりします。

 

そもそも、「その1」でも書いていますが、僕がピクシーズを聴くようになったのが、2004年頃にピクシーズ再結成のニュースを知ってからだもの。※ファンの皆さんゴメンナサイ。

 

また出たよっ!

百科事典聴きっ!

※百科事典聴きとは、活動歴の長いミュージシャンの作品を百科事典のような資料価値的な感覚でマトメて聴くという、ネットで見かけた造語です。

 

でも、多分、90年代にブラック・フランシスの作品を聴いていたら、僕は彼の「多様性」だとか「天才的」とか、そーゆーのは、まったく理解できなかった※今も理解出来ているかは疑問ですがと思います。それこそ、「うわぁ、ただのデブ・ハゲじゃん」って思っただけかもしれません。

 

1991年にニルヴァーナに出会い、ドップリと洋楽沼にハマリ、その後、過去・現在の様々なバンドやミュージシャンの作品を聴き漁り、一般教養的な音楽の知識は増えたつもりです。

※ただし80’sを除く。

 

そんな耳で聴くブラック・フランシスの楽曲には、今まで僕が聴いてきた様々なジャンルの音楽が詰まっているように感じます。

 

パンクだったり、ブルースだったり、フォークだったり、レゲエだったり、ヒップホップだったり、ガレージだったり、ジャンクだったり……。

そーゆー色々な音楽ジャンルのエッセンスが、欠片のように散りばめられているのが、ブラック・フランシスの楽曲です。

 

と、何となく、音楽評論家のような言い回しをしたりしてみたのですが、まあ、簡単に言うと、ブラック・フランシスの曲を聴いていると「まるでボブ・ディランみたい」とか「ローリング・ストーンズが演ってそう」とか「ルー・リードっぽい」とか「これって完全にブルースじゃね」とか「やっぱ残響ギターがカッコイイんだよね」とか、そーゆーことを感じちゃうってことです。

 

そして、ここで※個人的に嬉しいのは、「○○っぽい」曲にオルタナティブなエッセンス(殺伐サウンドや残響ギター)が見え隠れしていることです。

つまり、ブラック・フランシスの曲は、「オルタナティブ・ボブ・ディラン」「オルタナティブ・ストーンズ」「オルタナティブ・ルー・リード」「オルタナティブ・ブルース」に聴こえるってことですね。※あくまで個人の感想です。

でもまあ、最終的には、独特の気持ち悪い捻くれたポップ感覚が癖になっちゃうのですが……。

ってコトで、いつか、ブラック・フランシスの詳細な作品紹介をしたいな、と、思っているのですが……

 

興味のある方は、是非、流行を一切無視した世界一カッコいいデブ・ハゲの、オルタナティブな音楽を聴いてみて下さいね。