【漫画】ザ・ファブル | ぐれむりんの気ままなブログ

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勝手気ままな★備忘録★レビュー

南勝久さんの作品

ザ・ファブルを読んだのです。

全22巻です。

……が、全22巻は「第1部」完ということで、現在は第2部のザ・ファブル・セカンド・コンタクト(既刊5巻)が連載中です。

物語自体は完全な続きモノです。

 

今回の漫画紹介を見て

え? 今さら?

と、思った男子高校生&男子大学生&中二男子&岡田准一ファンの方々がいるかもしれません。

 

2014年に連載が始まった漫画で、実写映画が2作制作されるほどの大人気作品です。

もちろん、僕も※映画化されたことで作品名は知っていました。

 

そんな大人気作品を、何故、今まで読まなかったのか?

 

それは単に僕が、不良漫画、喧嘩漫画、任侠漫画、ギャンブル漫画などのジャンルが好きではないからです。

完全な読まず嫌いで避けていた作品です。

 

ザ・ファブルを読んだ切っ掛けは、SNSで見かけた広告でした。

漫画アプリの広告で、ザ・ファブルが紹介されていました。

 

若い美女の部屋にロン毛(?)の怪しい人物が現れ、何やらきな臭い会話が始まり……続きはアプリでっ!

 

まんまと、続きが気になり読んでしまったのです。

 

読んだ感想は……

むちゃくちゃ面白いっ!

そのひと言です。

 

確かに、登場人物の8割がヤ○ザという任侠(?)漫画ですが、それを感じさせない面白さがあります。

上に貼った実写映画の予告を見ると、任侠&ヴァイオレンス・アクション映画のように見えますが、実際の内容は、伝説の殺し屋が一般人として生活を送る中で巻き起こるドタバタ・コメディ(?)です。

 

原作漫画の中には派手なバトルはほとんど登場しません。

 

【ご注意下さい】

ここからは完全ネタバレのストーリー紹介です。

 

ファブル(寓話)と呼ばれる伝説の殺し屋

※寓話とは「たとえ話」のようなモノで、「アリとキリギリス」のようなイソップ物語が「寓話」と呼ばれていますね。

その正体は不明。

個人なのか組織なのか?

裏社会の中でも「都市伝説」として語られる存在です。

 

東京都内の某所……。

仕事(殺し)を終えた主人公は、いつものようにボスに報告に行くのですが、そこで、「1年ほど休業してもぐる」と伝えられます。

 

第1話は、まさに設定紹介のようなお話でした。

ファブルと呼ばれる天才的殺し屋の主人公とその相棒で天才的な記憶力を持つ美女(相棒兼運転手)。

主人公は殺しの後でもジャッカル富岡(お笑い芸人)の番組で大笑いするような人物。

ボスがいる。ボスの説明では、主人公は現場に出て6年で71人を殺している。そして、主人公は極度の猫舌。

これから1年間は殺し屋は休業。主人公と美女の2人は大阪のヤクザ組織「真黒組」を訪ね「一般人」として生活を送ること。その間に殺しをすればボスが2人を殺す……と念押し。

主人公は「佐藤アキラ」、美女は「佐藤ヨウコ」の兄妹となり、大阪で1年間、プロとして「一般人」になり生活することになります。

 

大阪のマグロ組を訪ねた2人は、組が管理する一軒家(隣同士の2棟)で暮らすことになるのですが、マグロ組の若頭「海老原」は自分の縄張りでよそ者(殺し屋)が暮らすことに不満気です。

海老原は2人を追い出す為、組の若い衆に「監視」を命じます。

※アキラは一軒家にあった隠しカメラを全て撤去しますが、ヨウコの家のカメラは残したままにします(監視されてるほうが安全なので)。

若い衆「高橋」は、海老原の意図を誤解し(ファブルの存在を知らない為)チンピラを使ってアキラを襲わせます。

 

アキラは……

殺しのプロ(今は一般人)として、チンピラにボコボコにされ(つつ相手にもダメージを与え)、鼻血を出しながら泣いて謝ります……。

一般人の「プロ」として。

 

そこへ通りかかった清水ミサキ(ヒロイン)は、「情けない人……」と思いつつも、アキラに声をかけハンカチを渡そうとします。

 

その後、アキラとヨウコはボスの指示でペットを飼い(アキラはインコ、ヨウコはハムスター)、一般人として生活を続けます。

 

そして、海老原はアキラを食事に誘い、高橋はヨウコを食事に誘います。※高橋とヨウコの食事は完全なギャグ・パートですが……。

海老原はアキラを倉庫へ連れ込み、そこで「元レスラー」の半グレと闘う(殺す)ようにけし掛けます。

「お前はどんな相手でも6秒で倒すんだって?」

 

アキラは「3秒」で元レスラーの半グレを気絶させ、その驚異的な動きを目の当たりにした海老原は、アキラが本物の「ファブル」だと確信します。

 

でもアキラは半グレを殺すことを拒否。

俺はプロとして殺しをやるだけで、快楽で殺しはしないしシリアル・キラーじゃない。仕事として何人殺しても平気だが、殺せるからって殺したいワケじゃない。俺がそんな人間ならとっくに全員殺して家に帰っている……。俺はこれから1年間、誰も殺さず静かに暮らしたいだけだ。

 

海老原はアキラの言葉を信じ、2人が大阪に住むことを納得します。

 

そんな2人のやり取りを見た若い衆の「黒塩(通称クロ)」は、伝説の殺し屋「ファブル」の存在を知り、憧れ、アキラを兄さんと呼んでまとわりつくギャグ要員になります……。

 

一方、高橋とヨウコの方は……

急性アルコール中毒寸前の高橋を見て大爆笑するヨウコ……と言う、ザ・ファブルのお決まりギャグ・パートが披露されます。

 

その後、仕事探しを始めたアキラは、偶然、ミサキと再会し、彼女が働くデザイン事務所オクトパスで「配達員」として働くことになります。

 

そして、殺人で15年間服役していた小島(マグロ組の構成員で海老原の弟分)が出所したことで、ミサキを巻き込んだ「きな臭い」ストーリーが始まっていきます。

 

小島が出所してすぐ、若頭の海老原が心筋梗塞(?)で倒れ入院することになりました。

海老原というストッパーが無くなった小島は、かなり暴走気味。

 

マグロ組の「風俗関連」のシノギを巡って、組幹部の砂川と対立。

デリヘルを始める為、店の看板娘として小島が目をつけたのが、以前、マグロ組が係わる芸能事務所からグラビア・アイドルとしてデビューしたことがあったミサキでした。

 

一方、デザイン事務所オクトパスでは、ミサキに想いを寄せる(ストーカー)社員の貝沼が、ミサキの部屋に侵入し盗聴&盗撮を行うという蛮行を始めます。そして、ミサキの部屋で彼女が元・グラビア&着エロ・アイドルだった過去を知ります。

 

小島はミサキに自分のデリヘルで働くように脅しをかけ、それに応じない見せしめとして、オクトパスの社長「田高田」は暴漢に襲われ入院してしまいます。

それを知ったミサキは、小島の脅しに屈してしまいます。

 

一方、小島の暴走を心配した海老原(入院中)は、アキラに小島の動向を探ってほしいと依頼。最初は拒否していたアキラも、海老原の見せる誠意に応え、「殺しは無し」で小島の動向を探り始めます。

そんな、海老原のもとに「ファブル」のボスが登場。

 

「アキラには関わらない」という約束を破った海老原に念押しをしに来たようです。

そこで明かされる、アキラの殺し屋休業の本当の理由

 

時代の流れと共に、監視カメラやDNA鑑定、スマホ、ドラレコなどの登場で、今までのような「殺し屋」の仕事が出来なくなりつつある現代。

ファブルも変化の時代を迎え……。

 

そんな中、サヴァン症候群的に天才的な殺しのセンスを持ったアキラの存在も不要になりつつある。

※アキラはボスが「最高傑作」と呼ぶほどの殺しのプロです。

でも、ボスはアキラを「殺処分」したくない。

そこで、アキラを「一般人」として生活させ(アキラは物心ついた時から殺し屋として育ったため)、もし、一般人として生活できるのなら、殺し屋を引退させたい。

それをイキナリ邪魔したのが「海老原くん」だよ。

次は……無い。そうです。

 

その頃、砂川は小島を「殺る」ために殺し屋を雇い、「話し合い」をするため、小島を倉庫に呼び出します。

小島はミサキを同行し、倉庫へ向かいます。

小島の暴走にミサキが巻き込まれたことを知ったアキラは、ミサキ救出のための行動を開始。

 

小島と砂川の「一触即発」の倉庫へと侵入し、小島を狙う殺し屋、組員、小島、砂川を相手に、まるで散歩するような感覚で、手作りのオモチャの銃を使い、誰も殺さずミサキを救出し、小島を拉致して海老原のもとへと連れて行きます。

 

そして、海老原は小島を射殺し、一連の騒動のケジメをつけます。

 

※多分、ここまでが映画の第1作目だと思います。(未視聴)

 

今回の騒動で、ファブルの存在を知った砂川は、ファブルと関係を持つために、真黒組の親分、若頭の地位を狙って暗躍を開始……。

 

そして、新たな火種となる人物の登場。

今度は、オクトパスのストーカー社員、貝沼が騒動に巻き込まれていきます……。

 

ってことで。

 

実は「ザ・ファブル」って、約1年間の生活が全22巻で描かれていて、「1話」の話の進行が、むちゃくちゃ遅いんですね。

 

感覚的には、あずまきよひこさんの「よつばと!」的な感じです。

 

プロの殺し屋が、

その驚異的な能力を隠して、

一般人として生活を送る

日常系漫画です。

 

果たして、アキラとヨウコは、最後まで「誰も殺さず」一般人として生活できるのか?

 

そして、ラスト22巻で迎える、

ある意味、

衝撃の結末

 

興味のある方は、是非、読んでみて下さいね。