The Birthdayを聴いてみた 第5回目 | ぐれむりんの気ままなブログ

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…自分が歳をとったせいか?

最近のアイドルはみんな同じ(顔)に見える。

 

そんな風に自嘲しているオジサマ&オネーサマ。

実はそれ、歳をとったのが原因ではなく、ただ単に、若い世代との交流が少なくなったからだって、そんな話があります。

同じような現象として、普段洋画を観ない人は外国人俳優の区別がつかないとか、外国人はアジア系の人が同じ顔に見えるとか…。

 

まあ、それは置いといて……。

 

The Birthdayの音楽はオヤジに刺さる音楽だって、そーゆーふーに思うのは、僕がオヤジだからなのでしょうか?

 

NIGHT ON FOOL

2008年発売の3rdアルバムです。

 

 

直訳するとバカの夜?

何か、諺とかスラングとか、別の意味があるのでしょうか?

 

Motel Radio Sixty Six(ミニ・アルバム)の発売から僅か4ヶ月で発売されたオリジナル・アルバムです。

 

以前、The Birthdayのアルバム紹介で書いたことのある自論ですが、「ロック・バンドのアルバムの良し悪しは最初の3曲で決まる」自論から言うと、実にパッとしない退屈なアルバムです。

こんなことを書くと、世の中のThe Birthdayファンのオジサマ&オネーサマから苦情が殺到しそうですが……。

 

一応、弁解させて頂きますが、初聴き時は確かにパットしない退屈なアルバムでしたが、今現在の感想は、初期のThe Birthdayの中ではカッコいい楽曲が多いアルバムだと思えるようになってます。

 

僕が初期のThe Birthdayのアルバムを聴くたびに思うのは、「何故、アルバムの1曲目にキラー・チューンを持ってこないのか?」です。ここで言うキラー・チューンとは、ノリの良いキャッチーな楽曲です。

アルバム終盤に収録されたシングル「涙がこぼれそう」です。

こんな一般ウケしそうなキャッチーな楽曲をアルバム後半に持って行き、前半は玄人(熱心なファン)受けするマイナーな名曲ばかり…。

まあ、それがある意味、ロック・バンド(売れ線じゃない)の本来の姿かもしれませんが……。

 

ちなみに、上に貼ったPVを観て「え?どうしてThe Birthdayにベンジー(浅井健一さん)がいるの?」って思った皆さん、ご安心下さい。

PVのベンジーは本物ではなく、ベンジーに良く似たチバユウスケさんです。ミッシェル・ファンが「チバはベンジーの真似しすぎ」って言ってた理由が何となく分かりますね。

 

▲こちらがBJCのベンジーこと浅井健一さんです。

余談ですが、チバさんは照井さん(ベース)とはROSSOで、達也アニキ(ドラムス)とはGWFで一緒に活動してますね。

▲こちらがROSSOですね。ミッシェル解散後に本格的にチバさんが活動開始したバンドです。ギタリストは後に結成するThe Birthdayのイマイアキノブさんですね。

▲こちらがGWFですね。映画出演用の架空のバンドでしたが、その後、本格的に活動開始しました。ドラムスが達也アニキで、ギターは元The Birthdayのイマイアキノブさんですね。

 

 

 

前作、Motel Radio Sixty Sixのオープニングは軽快なグラム系ロックンロール・ナンバー「カレンダー・ガール」でしたが、NIGHT ON FOOLのオープニングはミドル・ロックの「あの娘のスーツケース」です。

初聴き時は「ん?」って印象でした。

 

以前にも書きましたが、僕は初期のThe Birthdayはイマイチ好きじゃなかったのですが、その理由は、チバユウスケ=ミッシェル・ガン・エレファントという固定観念が残っていたからです。

当時の僕には、The Birthdayは生温い優等生ロック・バンドだと感じていました……。

 

今、聴くと「あの娘のスーツケース」はムチャクチャ好きな楽曲です。

何と言っても、チバさんのこの声っ!

まさに、全盛期と言っても過言じゃないくらい、セクシー・ハスキー・ボイスです。今の枯れたカッコ良さとは違うカッコ良さですよね。

 

ただ、続く「まぼろし」「ビート」の2曲は、申し訳ないのですが、僕にとってはThe Birthday史上でもワーストな部類に入る楽曲です。

これはもう、僕の個人的な好みの問題です。

 

「まぼろし」のカッコいいベース・イントロの後に入るチバさんの声。リフレインと呼ぶのか、ヤマビコのように繰り返す声。

同様にリフレインするギター・サウンド。

そこに「作り物感」を感じてしまって、いまだに苦手に思ってしまう…。

こんなのガレージ・ロックじゃないって……。

 

「ビート」は重々しい90年代風グランジ・ノリが退屈で、さらに歌詞の中に登場する「親友のコヨーテ」というフレーズにベンジー・モノマネを感じてしまい苦手に思ってしまう…、と言うか冷めてしまいます。

 

まあ、そんな超・個人的な理由なのですが。

 

初聴き時、オープニングの3曲に苦手意識を持ってしまったため、この「NIGHT ON FOOL」は、僕の中では駄作一歩手前に位置した作品でした。※もちろん、今は違います。

ミニ・アルバムの4ヶ月後に発売されたアルバムということもあり、他の作品のように「アルバム未収録楽曲」が無いのも原因かも?

 

初期のThe Birthdayって、アルバムは聴かせるミドル・ロック曲が多いのに対し、シングル・カップリング(アルバム未収録曲)はアップテンポなロック曲が多かったりするのです。

僕は、アルバム未収録楽曲も含めて1枚の作品※iTunesのプレイリストでそういう選曲をするのでという聴き方をする事が多く、そういう面でもNIGHT ON FOOLは地味なアルバムって印象になっちゃってました。

 

このアルバム、実は最初の3曲はイマイチ※個人の感想ですが、4曲目以降は、カッコいい楽曲が増えてきます。

 

4曲目の「猫が横切った」は、タイトルからしてこれぞチバユウスケってセンスが光る軽快なロック・ナンバーです。この手の歌詞はミッシェル時代を彷彿としますね。続く「グロリア」は、僕の中では初期の名曲のひとつに数えるロック・ナンバーです。

6~8曲目の「タバルサ」「かみつきたい」「シルベリア19」はいかにも初期The Birthdayって感じの楽曲ですね。

9~10曲目の「ローリン」「マスカレード」は、個人的なお気に入り。初期の楽曲の中ではかなり好きな楽曲です。

11曲目の「涙がこぼれそう」はシングル発売されたキラー・チューンです。初期のThe Birthdayはシングル楽曲がカッコイイですね。

12曲目の「カーニバル」は6分48秒もあるアップテンポなロック・ナンバー…ですが、個人的には演奏もメロディも単調でイマイチ印象に残らない楽曲な気がします。俗に言う「シング・ア・ロング系」ってヤツでしょうか?

こうやって、各楽曲を個別にみていくと、何気に好きな曲が多いアルバムなのに、何故か? アルバム単位で見ると印象が薄い、なんとも不思議なアルバムです。

 

ただし…、何だかんだ言いつつ、オヤジ世代には刺さる作品ですね。

って言うのは、ここだけの話、僕は自分の周りで「The Birthdayが好き」とか「The Birthdayを聴いている」という若い世代に出会ったことがないんだもの。やっぱり、世代的に、The Birthdayは40代~50代向けのロックなのかな?

 

……ん?

 

でも、そう言えば……

「The Birthdayを聴いている」と言うオジサマ&オネーサマとも出会ったことが無い気がするが……。

 

もしかしてThe Birthdayって、オヤジに刺さる音楽ではなく、一部のロック・オタク・オヤジに刺さる音楽なのか?