カンニバル・コープス「ヴァイオレンス・アンイマジンド」 | ぐれむりんの気ままなブログ

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勝手気ままな★備忘録★レビュー

アメリカのデスメタル・バンド

カンニバル・コープスの新作

「ヴァイオレンス・アンイマジンド」を購入したのです。

ええと……

何と言いますか、相変わらずグロいアルバム・ジャケットです。

…が、どうやら、今回は検閲ヴァージョン・ジャケットらしく、オリジナルの絵柄は、とてもじゃないけどお店じゃ売れないレベルのようです。

 

前作「レッド・ビフォー・ブラック」発売後、ギタリストのパット・オブライエンの逮捕&バンド解雇という危機的状況を乗り越え、新ギタリストのエリック・ルーダンが正式加入……と、まあ、色々な騒ぎがありましたが、15作目のオリジナル・アルバムの登場です。

 

デビューから30年で15作。

邦楽的感覚からすると「作品少なくね?」って思うでしょうが、メタル・バンドの作品数としては驚異的なくらいの多作です。

だってデビュー40年の、あのメタリカですらアルバム10作だもの。

カンニバル・コープスが如何に多作かってのが分かりますね。

 

ってことで、早速、聴いてみました。

 

初聴き時の感想は……。

「……あれ?」です。

 

二度目聴き時の感想は……。

「……何だこれ?」です。

 

確かに、曲もサウンドもカンニバル・コープスの作品なんだけど、何て言うか、いつもの高揚感を感じない……?

 

確かに、序盤の3曲は「おおっ!」ってなりました。

 

でも、その後に続く楽曲……

いつものカンニバル・コープスらしい疾走感を感じない

全体的に、ミドル系のズシリと重い曲が多いですね。

いや、確かに、過去の作品に入っててもおかしくないような楽曲も多いし、嫌いなタイプの曲でもない……。

でも、いつものような高揚感を感じない?

 

何が違うんだろう?

4回くらい聴いて違和感に気が付きました。

今回の新作、ドラムス(バスドラ?)の連打が入っていない?

いや、入っているんだけで、今までの作品のように、メインを張る主役級の存在感が無い……。

 

これって、やっぱし……

ギタリストが変わったから?

先入観もあるだろうけど、今回の新作はギター・リフが目立っている反面、ドラムスが一歩引いたような音になっている……気がする。

ってのは、エリック・ルーダンはギタリストであり、カンニバル・コープスの過去作をプロデュースしてる裏方でもあるんだね。

今回は、エリックのギターを意図的に目立たせてるの?

 

今までのカンニバル・コープスの楽曲って、例えばミドル・テンポの楽曲でも、ドラムの高速連打(ブラスト・ビート)は常に鳴り響いてたイメージなんだよ。

※ドラムスが目立ちすぎててギター・リフが聴こえ難いのがデスメタルの特徴のひとつです。(個人的意見)

でも今回の新作にはそれが無い。

いや、ドラムスの音が弱い……気がする、先入観。

 

ただ、バスドラ連打が無いわけじゃない。

例えば、カーステレオで再生してると、ドラムスの連打が鳴り響いている。※走行時の低音ノイズでギターやボーカルの低音が聴こえ難くなりドラムスの音が目立った感じになってるんだと思う。

でも、僕が愛用してるモニター・ヘッドホンだと、ドラムスの音よりギター・リフの方が目立っちゃってる。

 

今回はマンネリからの脱却という部分をウリにしてるような解説もあるけど、デスメタル最大の特徴のひとつ、ドラムスの連打を弱くしちゃダメなんじゃない?

 

…と、言っても、まだ5~6回しか聴いてないので、キチンと聴き込みできてはいないんだけど。

通しで聴いたのは1回だけで、後は、前半・中盤・後半って、区切ったような感じでしか聴けてません。

って言うのは、最近、転職して、今までのようにユックリ・ノンビリ・音楽鑑賞が出来る時間が少なくなっちゃったんだよね。

夜、寝ながら音楽を聴く時間が取れなくなっちゃったのも痛いね。

 

……と、まあ。

否定的なレビューのようになっちゃったけど、決して、今回の作品が駄作だと言ってるわけじゃありません。

駄作だったら、小分けにとはいえ、5回も6回も聴いたりしないもの。

 

あくまで、過去作と比べて、ドラムスの音が弱く感じるってだけ。

 

ボーカルは相変わらずデスボイスで呻いてるし、ギター・リフもキャッチー※デスメタルとしてはキャッチーだし、楽曲の展開も複雑だし、今回はバスドラ連打が弱い反面、ドラムスの音が左右に広がってる印象。

 

…あ、でも。

楽曲的に、疾走感のある曲が少ない分、3曲目以降は何となく中だるみしちゃいそうな雰囲気は否めないかも。

※疾走感とかミドル系とか言ってますが、あくまでデスメタルとしての話なので、一般の楽曲と比べると全部、普通に速い曲かもしれません。

 

ただ、僕的には、カンニバル・コープスの新作が出ただけで満足ですって状態なので……、しばらくは新作「ヴァイオレンス・アンイマジンド」をヘビロテで聴き続けることになっちゃいそうですね。

 

【追記】

さて、仕事の公休日に改めて「ヴァイオレンス・イマジンド」を爆音(モニターヘッドホン装着)で聴いてみました。

爆音聴きデスッ!

※注)耳に負担の無い音量でお楽しみ下さい。

あら、ふしぎっ!

爆音で聴くと、普通にカンニバル・コープスの音じゃないですか。

小音量の時には奥に引っ込んでたバスドラ連打(?)もイイ感じにシッカリ聴こえてきます。

これぞデスメタルってサウンドですね。

 

そう言えば、デスメタルを聴き始めた当時※と言ってもまだ4~5年くらいなのですがデスメタルって解像度の低いイヤホンで聴くと音が団子状態になって何を演奏してるのか分からないなぁって思ったものです。

 

同じく、小音量で聴くと各楽器の音が聴き取り難くて迫力が無いなぁ~

なんて思ったことを……すっかり忘れてましたね。

 

デスメタルは、解像度の高いモニター・ヘッドホンとポタアン(ポータブル・ヘッドホン・アンプ)を使って聴くのが最高に気持ちいい。

 

改めて、それを思い出した休日の午後でした。

 

……え?

せっかく休日なのにデスメタル聴いてないで遊びに出かけろって?

 

ええと、それは、アレですよ。

コロナ禍における外出自粛です。

 

休日はマッタリ・デスメタル。

悪くないデスよ……。