チバユウスケの「変わらない」音楽 | ぐれむりんの気ままなブログ

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勝手気ままな★備忘録★レビュー

ちょっと前に突然発症した良性発作性頭位めまい※耳の病気です。の影響で激しい音楽を聴くのを一時中断しているのですが……。

そのタイミングでThe Birthdayの新曲「OH BABY!」が発売されたこともあり、最近はずっとチバユウスケさん関連の音楽ばかり聴いてるのです。

チバユウスケ?

……誰それ?

女子高生&女子大生&若奥様の中には、そう思った方もいるかもしれないですね。僕としてはそうじゃないことを祈りたい気分です。

 

でも、しかたないですよね。チバさん、もう50歳です。

50歳って言ったら、女子高生や女子大生や若奥様のお父さん世代じゃないですか……。

最近の写真を見ると「歳とったなあ……」ってファンの僕でも思っちゃいます。特にアゴ髭が白くなってからは、歳とった感が半端ナイよ。

 

でもね、これだけは言いたいのです。

チバさんの音楽は、奇跡に近いくらい、20代の頃からほとんど変わってないって思うのです。※ちょっと言い過ぎたかもしれません……。

 

ってことで今回は

チバユウスケさんをあまり知らない若い方々に向けてのご紹介です。

3月に発売されるThe Birthdayの新作の布教活動も兼ねています。

要は、ファンの戯言って感じの内容です。

 

 

チバユウスケさんと言えば、何と言っても

thee michelle gun elephantですね。

カタカナで書くと、ミッシェル・ガン・エレファントです。おいおい、頭に付いてる「THEE」を忘れてるじゃんって思うかもしれないですが、この頭の文字は記号的な意味合いで深い意味はありません。

そもそも、何て発音するのか、発音するべきかって議論になってた時期があった気がします。※あくまで僕の記憶の話です。

 

ミッシェル・ガン・エレファントは1996年にデビューした日本のガレージ・ロック・バンドですね。

チバユウスケ(Vo)、アベフトシ(G)、ウエノコウジ(B)、クハラカズユキ(Dr)の四人組のバンドです。

 

 

 

ブランキー・ジェット・シティナンバー・ガールと共に日本語ロックの歴史を変えたバンドなんて言われてました。※もう一度言いますが、あくまで僕の記憶のお話です。

この3バンドが日本語ロックを変えたと言われたのは、それまでの日本語ロックのように、英語と日本語を無理矢理組み合わせた歌詞をメロディに乗せるっていうやり方をしなかったから……って言われてた気がします。例えば「アイラビューお前を愛してる」とか「アイウォンチューお前が欲しい」みたいな、そんな無理矢理な、今聴くと恥ずかしすぎる歌詞を唄わなかったんだね。

 

ミッシェル・ガン・エレファントの歌詞が強烈だったのは、唄ってる歌詞の内容が一切理解出来なかったことだね。ちなみに、作詞は全てチバユウスケさんが作詞してます。

上に貼った曲「スモーキン・ビリー」の歌詞の意味が分かります?

僕にはさっぱり分かりません。

ヤニで固めた

タンクちぎれて

溢れだしたんだ

「愛という憎悪」

yeah! スモーキン・ビリー

何だそれ?って感じですよね……。

でも、当時はこれがカッコ良かったんだよ。

好き勝手に意味を想像して聴いてたんだよ。

 

しかもサウンドはバリバリのガレージ・ロック・サウンドです。

90年代後半から海外で盛り上がるガレージ・ロック・リバイバルより数年早く、日本のバンドがガレージ・ロックを鳴らしてたんだね。

 

ミッシェル・ガン・エレファントを聴き始めた頃は、僕はチバユウスケさんのファンではなく、アベフトシさんのギターのファンでした。

あの高速ギター・カッティングの虜になってました。

 

ミッシェル・ガン・エレファントとして活動中、チバさんはソロ・プロジェクトの一環としてROSSOってバンドを結成するんだね。

チバユウスケ(Vo&G)、照井利幸(B)、MASATO(Dr)です。

※照井さんは、ブランキー・ジェット・シティーのベーシストですね。

これが、ミッシェル・ガン・エレファントが解散する原因になったと言われました。チバさんとアベさんの音楽性の違いが顕著になってきたんだね。

デビュー当時から一貫してロックンロールなサウンドを求めるアベさんと、浅井健一さんに憧れガレージ・ロックを求めるチバさん。

ROSSOを結成し、チバさんが本格的にギターを演奏しだしたことが原因でアベさんの求めるロックンロールが出来なくなってきた……。

 

ただね、当時は……どこに違いがあるのかイマイチ理解できなかったのが本音だね。ROSSOは普通にカッコいいバンドでした。

ミッシェル・ガン・エレファントと違うのは、勢い任せのシンプルな攻撃性が少なかったことくらいじゃない?

 

歌詞の意味は相変わらず理解不能だけど、ミッシェル・ガン・エレファント初期のような意味不明感は無くなった気がします。

この頃から、チバさんの詩の「ワン・フレーズのカッコ良さ」が強烈になってきたように思ってます。

 

当時、浅井健一さんに強い影響を受けていたっぽいチバさん。

今でも「浅井健一の真似ばかりするな」って言うファン(?)がいるようですが、僕的にはどこが浅井健一さんの真似なのかサッパリ分かりません。僕はブランキーも浅井健一さんもずっと聴いてるけど、似てるとは思ったことないんですよ。

でもね、以前、甥っ子に聴かせたら……

どっちも同じやんって言われたので、冷静に聴くと同じなのかもしれないですね。

 

違いがあるとすれば、チバさんは、浅井健一さんのように単独で作曲をしないことかな。ミッシェル・ガン・エレファント時代から一貫して、曲作りはバンド全体のセッションでメンバー全員で作ってるそうです。

 

ミッシェル・ガン・エレファントが解散した後、2004年からROSSOが本格始動します。

 

ギターにイマイアキノブさん、ドラムにサトウミノルさんが加入し再始動です。

 

この時点でチバユウスケさんの音楽性は完全に確立されてて、これ以降、チバさんの音楽は変わってないと思ってます。

明らかに別の音楽性で作品を出すこともありましたけど。例えば、イマイアキノブさんとデュオで出した「ミッドナイト・バンクロバーズ」とか、映画音楽として発表した「スネーク・オン・ザ・ビーチ」とか、ね。

 

ROSSOが活動を休止した後、イマイアキノブさんと、元ミッシェル・ガン・エレファントのクハラさんと一緒に結成したのが、The Birthdayなんですね。

 

ただね、僕は、初期のThe Birthdayはイマイチ好きではなかったってのが本音だね。

これは、The Birthdayがダメってことじゃなく、ミッシェル・ガン・エレファントがあまりにもカッコよすぎたからだって思います。

 

The Birthdayにはミッシェル・ガン・エレファントのブチ切れたような攻撃性が無く、なんて言うか、優等生になっちゃったなって気分。

 

高校生の頃、話しかけるのも怖いくらいの不良の同級生が居たけど、10年後に久しぶりに再会すると、ちょっとヤンチャなチョイ悪オヤジになってました……ってそんな感じ。

高校時代を知らない人は「今でも充分、怖いけど……」って言うけど、昔はもっと怖かったわけです。

 

僕にとって、The Birthdayのサウンドはそんな感じでした。

まあ、キライではないけど……ってね。

その頃の僕は、海外のガレージ・ロック・リバイバルに夢中だったってのもあって、邦楽はどうでも良くなってた気がします。

 

2013年にTHE GOLDEN WET FINGERSを結成した頃から、何となくチバさんの曲調が変化したように感じてるのは僕だけでしょうか?

変化というか、吹っ切れた感が強くなった気がするんです。

 

 

 

 

チバユウスケ(Vo&G)、イマイアキノブ(Vo&G)、中村達也(Dr&Vo)による、ベースレスの3ピース・バンドです。

 

イマイアキノブさんは2010年にThe Birthdayを脱退してますね。チバさんに虐められるって言ってたので仲が悪いのかって思ったら、普通に仲良しなんだね……。

中村達也さんは、元ブランキー・ジェット・シティのドラマーですね。

 

元々は、映画の中に登場するバンドとして結成された、あくまで役柄としての架空のバンドでした。

ただ、この時の感触が良かったみたいで、どうせならこのままバンドとしてライブ・ツアーしようってなったみたいね。

現在までに4枚のアルバムが発表されてます。

4枚と言っても、実際には3回のツアーで、アルバム2枚同時発売って感じなので、2枚組のアルバムが2作になるのかな?

※2回目のツアーの時、会場限定発売のシングルを買うためだけに会場に走りました……。一般発売されないシングルだったもので。

 

このバンドの作品、正直言って……ファンの僕でも聴くのがツライってくらい、3人で好き勝手に作りました的な作品だね。

聴いた瞬間、チバさん、このCD売る気無いでしょ?って思いました。

出来損ないのジョンスペって感じです。

良く言えば、こんな作品、他のアーティストは絶対に発売できないよねってくらい……酷い作品です。

ライブで演奏する為だけに曲を作って、せっかくだからCDにして、ツアー・グッズとして販売しよう的なノリの作品です。

 

ただね、このバンドを経由したことで、ゴールデン・ウェット・フィンガーズのポンコツ感がThe Birthdayの優等生感を消してくれたんです。

初期の名曲「KiKi」です。

優等生ロック全開ですよね。

初期のThe Birthdayって、勢い任せのガレージ・ロックより、この手のメロディアスなガレージ・ロックが多かったんです。※もちろん勢いのある曲も多いですが。

 

ゴールデン・ウェット・フィンガーズを経由した後は、

こんな感じの曲が増えた気がするね。

最近また、優等生感が戻り始めてますけど。

 

…あ、誤解しないでくださいね。

僕は、優等生感の強いThe Birthdayも嫌いではないです。

優等生感が強いってのは、あくまで、ミッシェル・ガン・エレファントと比較した時の話なので。

 

ミッシェル・ガン・エレファントが解散して15年以上経ち、ミッシェルの衝撃が薄れた今は、The Birthdayこそロック好きオヤジにとっての最高のバンドだって思ってます。

相変わらず(?)僕の住む地方都市のライブハウスに来てくれるようなバンドだもの!

大きな会場でも人を呼べるのに、地方のライブハウスにも来てくれるなんて、最高のライブ・バンドじゃないですかっ!

 

ミッシェル・ガン・エレファント時代の集客数、観てやってください。

この頃も、地方のライブ・ハウス巡ってくれてましたもの。

チケットは即完売で、観れない人たちが続出してました。

あれから20年経った今も、地方のライブ・ハウスを巡ってくれてるんだから、マジで、ライブ大好きなんですね、チバさん。