ランシド「トラブル・メーカー」 | ぐれむりんの気ままなブログ

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勝手気ままな★備忘録★レビュー

今、この時代にパンク・ロックなんて需要があるの?

ランシドの新作が発売されたのです。

TROUBLE MAKERです。

国内盤はボーナス曲も合わせて、全20曲入りだね。

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2,654円
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もうね、どこからどう聴いてもパンクだね。

ただし、70年代のキング・オブ・パンク、セックス・ピストルズの頃とは別物です。いや、音楽スタイルや聴いた印象は70年代パンクの現代版って感じ。

 

違うのは、演奏の上手さだね。

特にマット・フリーマンのベースは超絶だよ。

そして、相変わらずティムの歌声はヘロヘロ下手上手歌唱だね・・・。

 

って言うか、ティムってもう50歳を超えてるんだよね。

いやいや、どう聴いても50歳過ぎたパンク・バンドの作品には聴こえないね。今回の新作、初期の頃の作品と比べてもまったくパワーダウンしてません。なんせ、全曲、疾走するパンク・ロックです。

※ただし、なぜか今作はマットのベースが聴き取り難い・・・。

 

でもさ・・・流石にね、新作のPVを観ると・・・

50歳過ぎたパンクロッカーの姿に目を背けたくなるのは僕だけ?

 

昔はカッコ良かった!

まさに、THEパンクスって感じだったよね。

 

今は・・・

歳・・・とっちゃったね。

特に、イケメンだったティムがヒゲモジャのオヤジになってるのは衝撃だったよ・・・。まあ、相変わらずギター持って派手に回ってますが・・・。

 

さて、今回は新作発売記念ってことで、

ランシドの過去作から一気にご紹介です。

新作発売を記念して、過去作も全てリイシュー再発されたからね。

※ただし、あくまで僕の個人的感想でのご紹介なのでご了承を。

 

先ずはデビュー作、RANCIDだね。

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2,412円
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1993年に発売された作品だね。

当時は、ニルヴァーナの登場でグランジ・オルタナティブ旋風が巻き起こってた時代だね。それと同時にパンク・メロコア旋風も巻き起こってた記憶があるけど・・・記憶違いかも?

僕的にはこの1stはパンク寄りのメロコアって印象だね。

とにかく、全曲速い!速い!速い!疾走するような曲が目白押し!

全16曲、3分を超える曲は1曲も無いね。

この頃は、ラーズ(ギター&ボーカル)はまだ加入前で、ボーカルはティムとマットの2人だね。

 

1994年に発売された2ndアルバム、レッツ・ゴーね。

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2,138円
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ラーズ・フレデリクソンが加入して、ボーカルが3人になりました。

まあ、メインは相変わらず、ヘロヘロ歌唱のティムだけど。

前作に比べて、若干スピード・ダウン※と言っても相変わらず速い曲が多いけどした分、パンク色が強くなったように感じるね。

全23曲、今回も3分を超える曲はありません・・・。

そしてこのアルバム、殆どの曲が繋がってます。繋がってると言っても、曲の最後がほんのちょっと次の曲の頭に入ってるって感じ。

これ、ハッキリ言って・・・2017年の視聴環境だとウザいです。

当時はスマホもiPodも無かったから良かったけど、今みたいに単曲で聴くことが多い環境だと・・・ね。

今回のリイシューで曲間の区切りを調整してくれてれば絶対買い直すんだけどね・・・※詳細は定かではありません

 

1995年に発売された3rd、アンド・アウト・カム・ジ・ウルヴスね。

ランシドと言えばコレ!って言う人も多いパンクの名盤だね。

20周年記念盤でリマスターCDが発売されたのもこの作品だけだもんね。※他はアナログ盤が出てるのかな?

名曲、タイム・ボムが入ってるのはこのアルバムだよ。

今までのメロコア系パンクにスカを取り入れて、さらに楽曲の幅が広がってるね。でもその分、何気にポップに聴こえる気がするよ。

とは言っても、グリーン・デイのようなパワーポップ寄りじゃなく、あくまで70年代パンク寄りだね。

とにかく、この時期はPVがカッコいいからね、一度はユーチューブで観てほしいよ、うん。

 

1998年発売の4th、ライフ・ウォント・ウェイト

ランシド作品中、唯一、僕が受け付けない作品・・・。

ってのは、僕が苦手なレゲエ風味が入ってきてるから。

でもまあ、半分くらいは今までのランシドなので聴けない作品じゃないね。スローテンポの嫌いな曲はスキップしてまったく聴いてないけどね。前3作の流れを汲んだ疾走するパンク楽曲は、相変わらずのカッコ良さだよ。

 

2000年に発売された5th、RANCIDね。

あれれ?1stと同名のバンド名タイトルだよ・・・。

なのでこちらは便宜上、RANCID Vとか、RANCID2000って呼ばれるね。

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2,592円
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前作でレゲエ風味の入ったスロー楽曲を聴かせたランシド・・・。

今作は、最初から最後まで、一気に聴かせる超高速メロコアだよ。

曲と曲がほとんど途切れることなく、最初から最後までハイテンションのまま駆け抜けちゃう!

ランシド・ファンは、1stか、このランシドVが好きな人も多いんじゃないかな?

ただね、あまりにも一気に疾走していくので、初めて聴いた時は曲が次の曲に変わってることに気が付かなかった部分もあったね。

とにかく、速い曲が好きな人にお勧めね。

ただし、速すぎて、メロコア寄りで・・・パンク風味は若干薄いかな?

 

2003年のインデストラクティブルだね。

テーマは死と喪失だったかな?

メンバーが肉親の死や離婚などの問題を抱えていた時期の作品。

ただ、英語の歌詞を理解できない僕には、普通にカッコいいランシドの作品で特に重いテーマは感じなかったね・・・。

前作、ランシドVほどの超高速感は無いけど、普通に速いです。

レゲエ風味もほぼ感じないし、3rdの次はこの作品でも良かった気がするね。

そして、このアルバムの後、2006年にドラムスのブレット・リードが脱退しちゃいます。

 

次の作品、レット・ザ・ドミノズ・フォールの発売は2009年。

発売までの期間が長すぎて・・・正直、ランシドももう解散なのかなって思ってたね。

そして、この作品を聴いた第一印象は・・・

「え?どうしちゃったの?ランシド・・・」って感じ。

それまでの高速パンク風味は無くなって、ロックやブルース寄りのパンクって感じだよ。

好意的な言い方をすると、楽曲の幅や音楽性が広がった。

否定的な言い方をすると、歳をとって丸くなった・・・。

全体的に渋い聴かせるパンクだね。

いや、スロー楽曲やバラードが多いとかじゃなく、単純に過去作のような高速感を感じないってだけなんだけど・・・。

流石に・・・15年以上パンクをやってると、メンバー全員歳をとって、こういう作品※パワーダウンを感じる作品になっちゃうのかなって・・・ちょっと寂しくなったね。

僕は限定盤の、収録全曲のアコースティック・デモ・バージョン入りを購入したけど、ある意味、そっちの方が面白かったかも。

 

2014年の、オナー・イズ・オール・ウィ・ノウは・・・

原点回帰というか、ランシドらしいパンク・アルバムだね。

ただ・・・初期の頃のような破壊力がちょっと足りない気もする・・・。

これは、楽曲のせいなのか、サウンドのせいなのか?

90年代の粗い音で鳴らせば、同じような印象になるのかな?

ただ、ランシド全作をiPodに入れてシャッフルで聴いてもまるで違和感を感じないから、バンドとしてのパワーダウンはあまり感じないね。

 

そして、2017年の最新作、トラブル・メーカーです。

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2,654円
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前作に引き続き、ランシドらしい原点回帰パンク・アルバムね。

やはりと言うか、初期の頃の粗さは無く※音質の粗さですどちらかと言うと音が厚いかな。

ただ、それが吉と出るか凶とでるかは・・・ファンの好みだね。

僕的には・・・音が厚すぎて、全体に篭った感じに聴こえるね。

さらに音の厚みでマットのベースが聴き取り難い印象・・・いや、実際、聴こえないし・・・。

作風としては、疾走する曲もあるしポップな曲もあるし、嫌いな曲はほとんど無いよ。ただ、タイム・ボムやレッド・ホット・ムーンのように耳に残る曲も無いかな・・・今のところ。

でもね、ドミノズ・フォールのように初聴き時にガッカリした作品も今では好きなアルバムになっちゃってるくらいだから、この楽曲の良さ満載の作品もきっと好きになると思うね。

 

問題は・・・2017年の今、

PUNKに需要が有るか否かです。