【あらすじ】

2016年と18年に放送されたTBSドラマ「99.9 刑事専門弁護士」の劇場版。嵐の松本潤が99.9%逆転不可能と言われる刑事事件の中、地道な調査で0.1%の無罪を勝ち取る弁護士・深山大翔を演じている。

斑目法律事務所の刑事事件専門ルームでは、佐田篤弘(香川照之)が室長から所長となり、又、クライアントの孫である新人弁護士・河野穂乃果(杉咲花)も加わる中、、15年前に起きた毒物ワイン事件に関わる依頼を受ける。深山たちは事件が起きた村を訪れ調査を始めるが、最初は単なる殺人事件と思われた中、事件には弁護士・南雲(西島秀俊)も関わり、意外な展開に。また、仕掛けられたトリック等によって、深山たちは窮地に追い込まれてしまう。果たして、本当の犯人は誰なのか?なぜ南雲がこの事件に関わっていたのか?

 

【見どころ】

過去2回OAされた人気ドラマの劇場版とあって、ある程度の安定感を以て観ることができるものの、正直これって劇場版でしかできないのか?と言われたら、少しクエスチョンになる。しかしながら、人気俳優が一同を介して演じる展開は、やはり映画ならでは!かも。又、過去のドラマにおけるヒロイン役?の女優、プロレス好きの立花彩乃役の榮倉奈々や、真面目検事の尾崎舞子役、木村文乃が観られるところも、やはり映画ならでは!かも。勧善懲悪の展開の好きな方にはオススメです。恐らく、最後までオチは読みにくいと思います。

 

【評価】★★★☆☆星3.8

【見どころ】にも記した通り、劇場版でしかできない展開!ではないが、スペシャルドラマでは、なかなか集めることのできない俳優陣を適材適所で配置しているところにおいては、一見の価値はあると思います。ただ1つ、物言いをつけるとするならば、杉咲花演じる新人弁護士が、この劇場版にて登場させる意図がどこにあったのか?という思いはあります。ここからは推測ですが、恐らく、今後もドラマのシリーズ化、もしくは劇場版パート2において、何らかの意味を成すことも期待して、星3.8です(笑)。

 

 

 

 

 

 

 

【あらすじ】

テヘランの牛乳工場に勤めるミナ(マリヤム・モガッダム)は、夫ババクが殺人罪で逮捕され、処刑されたシングルマザー。悲しみと失望感に苛まれながらも、彼女は聴覚障害で口のきけない愛娘ビタを心の拠りどころに、内職をしながら生活していた。

そんな1年後のある日、裁判所に呼び出されたミナは、夫が無実だったと告げられショックを受ける。裁判所に通い、死刑宣告をした担当判事に謝罪を求める中、ミナのところへ夫の友人だったという男性レザ(アリレザ・サニ・ファル)が、昔、夫から金を借りたと訪ねてくる。

親切な彼に少しずつ心を開き、やがて親密な関係を築いていくミナだったが、ある出来事で、彼の本当の正体を知ることに。その時の彼女の対応は…。

 

【見どころ】

イランの厳格な法制度の下、一般庶民が抱える実際の困難を描いたストーリー。

主演&監督を、女性であるマリヤム・モガッダム自身が務めたところも、この作品で伝えたいところが明確化され必見。

特に、要所要所で、女性ならでは!の行動パターンが見受けられ、そのシーンにその後の彼女の行動への強い決意を感じる。(これ以上はネタバレになるので書けないが…汗)

ラストシーンは注目!!映画のタイトルや彼女の職業がここに来て生きてくるシーン。

全体として、サスペンスと評している解説が多いが、個人的には、サスペンス?と思うところが多々あるので、そこは個々で判断して頂きたい。

 

【評価】★★★☆☆星3.9

既述の通り、マリヤム・モガッダムが監督(他1名)を務め、かつ脚本・主演も兼任しており、2021年・第71回ベルリン国際映画祭コンペティション部門にも出品された。

本国イランでは上映3回のみ、という程、政治的な意味合いの強い内容ではあるが、それに屈することなく、可能なところで上映し続けていることに、主演&監督のこの作品にかける情熱や、今イランで起こっている情勢を世に知らしめる、という強いアピールを感じる。
(イランは死刑執行世界2位とか)

実際、海外での評価は上々の様子なるも、全体として暗い雰囲気に4には届かず。(まぁテーマがテーマなだけに仕方ない部分もあるが、もう少し何とかできないものか?と思うところもあり…)

 

 

 

 

 

 

 

 

【あらすじ】

東日本大震災から9年経ったあるとき、宮城県内の都市部にて、全身縛られた上、放置・餓死させられるという悲惨な連続殺人事件が発生した。これらの事件の被害者に共通しているのは、世間的には人格者と言われていた男たちであったこと。

被害者二人の共通項を見つけ出した宮城県警の刑事・笘篠誠一郎(阿部寛)は、それらをヒントに、捜査線上にある容疑者を見つけ出す。それは、知人を助けるために放火と傷害事件を起こしながらも、模範囚として刑期を終えて出所したばかりの利根泰久(佐藤健)であった。

笘篠は、徐々に利根を追い詰めていくものの、決定的な確証がつかめない中、第3の事件が起こってしまう。

 

【見どころ】

この映画は、東日本大震災をきっかけに、人生が変わってしまった人物たちを描いたものでも、元模範囚が、世間になかなか受け入れてもらえない、日本社会の歪み等を描いたものでもない。更にその奥にある、日本における格差社会の実態を浮き彫りにし、我々に問いかけているものであると解し、終演後、暫く席を立つことが出来なかった、そんな作品である。

改めて、今回の登場人物を演じた佐藤健、阿部寛、そして、最近ドラマでも売り出し中の清原果耶に敬意を表したい。特に清原果耶の演技には圧巻。主演女優賞を取る日も近いかも。

 

【評価】★★★★☆星4.3

2021年は名作が多く、日本アカデミーの作品賞に選ばれた作品はどれも鑑賞済であるが、村上春樹作のドライブ・マイ・カーが最有力として注目されている中、個人的にはこれを最優秀作としたい。理由は、見どころでも挙げた、日本社会における闇深い格差の為、人が押しつぶされ、かつ変わっていってしまう姿が、単にフィクションとして捉えられない点にある。この映画を通じて、何か講じて頂きたい…という期待も込めて、星は多めです(笑)